―――背後から放たれた拳を身体を回転させながら躱し、それと同時に肘を叩き込む。相手はそれを空いた手で受け、即座に身体を沈めて足払いを放つ。それに対し、こちらは相手の肩に手を当てて宙返りするように背後に回り、その背中に体当たりを当てて見せた。

「―――っ!」
「おら、どうした? こんなもんか?」

真紅の瞳を輝かせ、アレンは不敵にそう告げる。既に髪の色までを変えているクローセスは、悔しげに―――それでもどこか楽しげな表情を浮かべ、再び攻撃に転じた。

放たれたナイフを不可視の剣で弾き返すが、その隙にクローセスはこちらの懐にまで入り込む。それに合わせ膝を放つが、相手は更に移動してこちらの背後にまで回り込んだ。そのままでは躱せず、咄嗟に地面に剣を突き刺し、それを軸に身体を空中に持ち上げた。更に空中に足場を作り、それを蹴って距離を開ける。

「ふッ!」

下がりざまに、不可視の刃を放つ事も忘れなかったが。先ほど躱す瞬間に放っていた蹴りを躱していた体勢のクローセスは、体勢を立て直すものの躱せはせず、その刃を拳で叩き落した。
そこに―――

「《神槌》」
「くッ!」

クローセスが咄嗟に地面を蹴る。瞬間、彼が一瞬前までいた場所から半径五メートルほどの空間が一気に陥没した。魔力固化によって作り出した巨大な槌が、彼のいた場所を叩き潰したのだ。

―――しかし、そこで攻撃は緩めない。槌を構成していた魔力を崩し、それをそのまま無数の刃に変えてクローセスへと放つ。広範囲に広がるように放たれた刃を躱し切れず、クローセスの体に幾筋かの傷が刻まれる。無論それは、《再生》ですぐさま癒されるが―――

「終わりだ」

魔力刃の嵐の中に自ら飛び込んだアレンが、攻撃を躱す事に意識を取られていたクローセスを地面に押し付け、その手の刃を心臓の上に押し付ける。
―――勝負ありだ。

「・・・・・・はぁ・・・・・・やっぱり、ガルディアラスでも勝てないか」
「お前一人で俺と戦えるようになっただけでも十分だろ」

以前は三人がかりでなければここまで戦えなかったのだ。それを考えれば、十分な進歩と言えるだろう。髪の色を戻すクローセスに苦笑し、アレンは刃を消滅させた。

「魔力の節約に気を取られすぎだ。ガルディアラスになって魔力量も増えてるんだから、攻撃を弾くのに余波の発生するような術を使っても問題ない。そうすりゃ、隙が出来ても相手が近寄れないだろ」
「あ、そっか・・・・・・つい」
「それから、俺を相手に踏み込みを躊躇うな。距離が開いたら負けるに決まってるだろうが」

次々に駄目出しをしながら、肩を竦めて嘆息する。能力自体は上がっているが、技術の向上はそれほど見られない。それを鍛える事の出来る相手がいなかったと言う事か。

(やっぱ、ここの連中は魔法に傾倒してるみたいだな)

肉体、精神―――鍛え得る場所は他にいくらでもある。そこに行き着かないのは、魔法が才能によって大きく上下する力であるためだろうか。魔法ばかりに意識が行っていて、他の能力を上げようという人間が少ない気がしてならない。

「・・・・・・兄さん?」
「ん? ああ・・・・・・いや、何でもない。クロス、気は晴れたか?」
「うん、一応」

頷いたクローセスの様子に小さく息を吐き出し、半ば呆れすら含めながらアレンは声を上げた。

「しかしまぁ、よく半年も我慢してたな。俺はそんな事試そうとした事も無いが・・・・・・結構きつかっただろ?」
「うん、まあ・・・・・・」

苦笑を交えて頷くクローセスに、アレンは小さく嘆息を漏らす。分かってはいた事だが、この様子では、恐らく仲間にも話してはいないのだろう。肩を竦めて訓練を切り上げ、その場から身体を反転させる。
―――と。

「・・・・・・」
「・・・・・・・・・何だ、何か用か?」

数え切れないほどの視線が、こちらを射抜いていた。大体は信じられない、と言う驚愕の視線。そして残るは何なんだこれは、と言う珍獣でも見るような視線だった。まあ、その中で唯一、ルヴィリスの視線だけは至極真面目なものではあったが。

「・・・・・・ほい、質問や」
「ん、何だ八神」
「クロス君って、騎士団じゃトップランクに近いんやなかったんですか?」
「その通りだが」

騎士団のランク付けではAAAランクの上には最上位であるSランクしかない。クローセスはまさしくトップランク一歩手前だろう。

「えーと・・・・・・く、クロス君が加減してたとか?」
「ガルディアラスにまでなって加減するか。こいつは俺を殺す気で挑んでたぞ」
「・・・・・・そ、そか。そんじゃアレンさんも全力だったと―――」
「何故俺がクロスごときに全力を出さねばならん」
「ごとき・・・・・・」

何やらショックを受けた様子のクローセスはきっぱりと無視し、しれっとした表情で言い放つ。その言葉に、アースラメンバー達は今度こそ絶句していた。何かおかしな事でも言っただろうか、と小さく首を傾げる。

「・・・・・・クロス、こいつらは何を驚いてるんだ?」
「兄さんが思ってたより強かったからじゃないのかな・・・・・・」
「そうか? アレぐらいなら誰でも出来そうな気がするが」

ただ単に相手の距離で戦わず、相手の長所を奪っただけだ。戦略としては初歩の初歩だと思うのだが、と欠伸交じりに呟く。その言葉に、クローセスは嘆息を漏らしながら声を上げた。

「こっちの人たちの悪い習性って言うか・・・・・・魔導師ランクが全てを決めるって思う節が多少なりともあるからね」
「あの大して役にも立たなそうなランク付けの事か?」
「まあ、ある程度の基準にはなると思うんだけど」

ふむ、と口元に手をやる。様々な点で考慮するのだろうが、どうにも潜在魔力量が大きなウェイトを締めているような気がしてならない。こちらの基準で言うとその点だけではアレンのランクはAAだ。多いと言えば多い方だが、極端に多いと言う訳ではない。

「魔力量なんぞ大した意味はないと思うんだがな。どう見ても、この中じゃ魔力量少ない奴が一番強いし」

ルヴィリスに視線を向けると、彼女は小さく苦笑を浮かべて肩を竦めた。彼女が本当の実力を見せる場面は少なかったのだろう。今ここで実演してもいいかもしれないが、生憎とこちらも彼女相手に装備無しで戦うのはキツイ。

「んで、何の用だよ。俺に話があるって言ってただろ」
「え、ええ・・・・・・」

ようやく我に返ったリンディが、息を吐き出して調子を整える。一瞬後、彼女の顔にはいつもの穏やかな微笑が戻っていた。

「実はこれから、アースラが点検に入るんです。だから貴方もしばらくあそこに滞在すると言う訳には行かなくなったんです」
「あん? じゃあどうしろと? この施設に住めとでも?」
「いえ、貴方は私達が監視すると言う事になってますので―――私達と一緒に、地球に来てもらいます」

地球―――確か、クローセス達が住んでいる場所だったはずだ。確かに、そこにいれば人員を裂く事もなく監視する事ができる。

「それで、貴方にはなのはさんかはやてさんの家のどちらかに滞在していただきたいのですが」
「あんたの家はダメなのか」
「ええ、彼と―――」

リンディは、視線でクローセスを示す。そのまま顔に小さく苦笑を浮かべ、彼女は続けた。

「―――彼と一緒の場所に滞在させるのは避けるように、と言う指示です」
「成程ね・・・・・・ま、妥当な判断か」

まだ信用出来ない―――と言うより、完全に警戒しているようである。その判断が間違っている訳ではないのでどうこう言うつもりもないが。
と―――

「提督」
「シグナムさん?」
「彼を監視すると言うのならば、我らが適任だと思いますが」

―――目が爛々と輝いている辺り、どこか自分の願望が含まれている気がしないでもなかったが。とりあえず、その言葉自体は妥当なものであった。高ランク魔導師が五人、一つの場所に集まっているのだ。反逆を起こす方がどうかしている、と言う所であるが。

「・・・・・・馬鹿たれ。密閉空間でお前らみたいなのが暴れられる訳が無いだろうが。家が吹っ飛ぶぞ」
「む・・・・・・っ」

それを言われると口を出せないヴォルケンリッターである。まあ、こちらとしても常にシグナムに狙われるのは遠慮したい所なのではあるが。

「あの〜・・・・・・リンディ提督、実は・・・・・・うちのお兄ちゃんとお父さんが是非会いたいって言ってるんですけど」
「恭也さんと士郎さんが?」
「はい」

若干驚いた、と言う反応を見せるリンディに、アレンは小さく首を傾げる。そのまま、隣のクローセスに疑問を投げかけた。

「誰だ、キョウヤとシロウって」
「なのはのお兄さんとお父さん。あとお姉さんの美由希さんもなんだけど・・・・・・三人とも、古流剣術の達人だったりするんだよね」
「何だその戦闘一族は」
「人の事言えないでしょ」
「・・・・・・それもそうだな。一子相伝って訳か・・・・・・しかし、俺を抑えるんだったらそっちの方が有効だろ。そっちで構わないぞ」

クローセスが達人と言うからには、相当な技量を持った人物なのだろう。なのはの家では魔導師は彼女だけだと聞いているので、彼らの技量はまさしくその剣術のみで確立されたものだ。個人的な感想を言えば、魔導師よりもそちらの方が遥かに脅威である。
―――まあそもそも、逃げ出す意味も無いのではあるが。

「・・・・・・で、いつからだ?」
「今日からです」
「・・・・・・唐突だな、オイ」

半眼で、アレンはそう呟いていた。


 * * * * *


「とゆー訳で、よろしく頼む・・・・・・みます」

なのはに付いて高町家へと赴き、その出迎えを受けたアレンの第一声がそれだった。こういった事―――対外との交渉などは基本的にアリシェラに任せていたので、敬語は苦手である。それにいち早く気付いた高町士郎は、フランクな笑みと共に声を上げた。

「喋りやすい喋り方で構わないよ。短い間だけど、一緒に暮らす訳だからな」
「そうか? それなら遠慮しないんだが」

かなりの好印象に、緊張の度合いを引き下げる。しかしそれでも、この人物の持つ技量に僅かな警戒を残す事は止めなかった。

(・・・・・・剣の腕だけなら俺より上、か?)

親子の後に付いてリビングへと足を進める。そこにいた三人の人物―――内二人を見て、アレンは更に視線を細めた。

(こいつは、また・・・・・・一体どうしたらこんな平和な世界でここまで鍛えられるのかね)

男性―――高町恭也は、その技量をほとんど完成させている剣士であり、その隣にいる高町美由希は技量こそ恭也に劣るものの、その限界が知れない。予想以上だと舌を巻き、アレンは小さく笑みを浮かべた。

「初めまして、と・・・・・・アレン=セーズだ。いつも弟が世話になってる」
「ようこそ、アレン君。短い間だけど、仲良くしてね?」
「よろしく頼む・・・・・・良ければ、今度一手付き合ってくれないか?」
「恭ちゃん、もうちょっと落ち着いてからにしようよ・・・・・・」
「にゃははは・・・・・・」

高町桃子を初めとして次々に声をかけられる。それに淡い笑顔を浮かべて答え、アレンは胸中で小さく呟いた。

(盗ませてもらおうかね・・・・・・お互いに)

ここまで卓越した剣士は己の父と師以外には見た事が無い。是非とも剣を交えてみたいと、久方ぶりの感覚に心が高揚する。どうやら道場のような場所もあるようだし、やはりこちらを選んで正解だったとアレンは笑みを浮かべた。





「―――――」

使ってくれと言われた部屋に一人、アレンはベッドに腰掛けて静かに目を閉じていた。掌を上に向け、ただ周囲の空間に意識を広げてゆく。
―――そして、その掌の上に拳大の炎が生まれた。

「・・・・・・魔力が少ないな、この世界」

ポツリと呟く。自分が感応しやすい炎の魔力だけに集中したと言うのに、この程度である。元の世界ならばこれの二、三倍は大きな炎を生み出せていたはずだ。

「まあ、魔力感応の修行にはなるか」

とりあえず、同じ集中時間でいつもの物と同じ量の魔力を収集するのを目標とする。別段無くてはならない技術と言う訳ではないが、あって損もしないはずだ。
再び魔力を集めようと―――した瞬間、扉の外に気配を感じた。

「・・・・・・高町?」
「にゃッ!?」
「愉快な悲鳴を上げるな。何か用か?」

扉越しに声をかけると、五秒ほどした後になのははおずおずと部屋の中に入ってきた。パジャマで髪も下ろしており、その姿に小さく目を細める。その反応に気付いたのか、なのはは小さく首を傾げてきた。

「どうかしましたか?」
「いや・・・・・・ってか、用があるのはそっちなんだろ? さっさと言え」

悟られないように胸中で嘆息し、アレンは先を促す。しかしなのはは、尚も首を傾げたままだった。

「私も、よく分からなくて・・・・・・何となく、話がしたかったのかもしれないです」
「んだそりゃ? 俺と話をして楽しいか?」
「えーと・・・・・・」

そこのところは本人にも良く分からないらしい。嘆息し、彼女を床に座らせこちらも床に下りた。どうしたものかと嘆息するが、とりあえず相手が話し始めるのを待つ。
考えがまとまったのか、彼女はようやく顔を上げて声を上げた。

「えっと・・・・・・アレンさんは、元の世界に好きな人がいるんですよね」
「・・・・・・クロスか。色々喋ってたみたいだな」
「にゃはは・・・・・・」

地獄の訓練コース一名追加・・・・・・等と胸中で呟きながらも、先を促す。

「それで・・・・・・あの、心配じゃないですか?」
「心配?」
「私は、ユーノ君のことが心配で・・・・・・」

ふむ、と息を吐き出しながら呟く。実際に会った事は無いが、この少女はその少年にそれなりに依存している部分があるらしい。彼女の不安はもっともなものだ。が―――

「あいつの事は・・・・・・別に、これっぽっちも心配してない」
「・・・・・・え?」
「『人に心配されるのが特技みたいな奴が、人の心配するなんて十年早いッ!』とか言うんじゃないかね、あの女は」

くつくつと笑いを漏らし、脳裏にミリアの姿を思い浮かべる。腰に手を当て、堂々と叫んできそうだ。

「別に離れ離れで行動するなんぞいつもの事だし、あいつは心配するほど弱い訳じゃない・・・・・・心も、な」

目の前の、どこかミリアに似通った面影のある少女に対し、アレンは小さく笑みを浮かべる。

「盲信とも言えるかもしれないが、俺たちはお互いに一切遠慮はしないって約束してる。だから無条件で信じられるのさ。あいつが死ぬ訳が無いって信じてるからな」
「死なない、なんて・・・・・・どうしてそこまで、言い切れるんですか?」
「約束してるんでな。『お互い一緒にいる時は、絶対に死なない』って。まあ今は離れてはいるが、あいつは約束を破るような女じゃない。死んでるはずが無いさ」

自分自身に言い聞かせる訳でもなく、ただそう自然の口に出す。その様子を目を丸くして見ているなのはに、アレンは小さく笑みを浮かべた。

「俺たちが特殊なんだよ。お前は普通だ。遠慮しないってのは、ようは思った事をはっきりと口に出すって事でな。小さなケンカは一日三回ぐらいある・・・・・・まあ、自分でも奇特な人間だとは思うがな」

互いに納得しているのでなければ、その関係は到底続かないだろう。ましてこの少女は、恋人と喧嘩をする事を随分と恐れている節もある。真似をしろと言うつもりは無い。

「何もかも信じてやれ、とは言わんさ。相手の為に吐く嘘だってある。心配するのだって悪い事じゃない。けどな、心配してもいいから今は相手の事を信じてやれ」
「ユーノ君を、信じる・・・・・・」
「辛いなら他を頼れ。視界を狭めるな。お前は、いつだって一人じゃないだろ?」

なのはの顔に理解が広がる。その様子に満足し、アレンは彼女の頭をくしゃくしゃと撫でた。再び愉快な悲鳴を上げるなのはににやりと笑い、再びベッドに腰掛ける。

「アレンさんは・・・・・・強いですね」
「強くなったんだよ。そうでもなきゃ、とっくの昔に狂ってた」

自嘲的に表情を歪め、皮肉を込めて呟く。ミリアと同じ―――そして、かの少女と同じ面影を持つこの少女には、普通でいてもらいたいと思ったが。

「お前は普通だよ、高町。他の人間から見れば変わってるように見えるかもしれないが、俺からすればお前はここ数年見た事の無い真っ当な人間だ。魔法使いなんていう集団の中で、お前だけは普通の価値観を持ってる」
「私は、普通? それってどういう・・・・・・」
「特に気にする必要があるって訳じゃない。お前が抱えてる『歪み』は、まだまだ一般人の域だって事だ。普通の人間でありながら強い力を持ってる・・・・・・それが、お前が誰かを救える人間である理由なのかもな」

小さく肩を竦め、首を傾げるなのはに笑いかける。自覚をしていないのは当然だ。誰でも、自分は『普通』だと思っているのだから。自分を『普通』ではないと思っているのは、歪んでしまった異常者か自意識過剰の馬鹿者だけ。

「話が逸れたな。お前は、ユーノの事を信じたいんだろう?」
「は、はい」
「なら、不安でも何でもいいから信じておけ。弱音を吐く事は悪い事じゃない。他人に心配される事も悪ではない。むしろ、苦しいのに誰かに助けを求めない方がよっぽど悪い事だ。不安なら誰かにこうして話を聞いてもらうなり何なりしろ。そんで、再会したらたっぷり文句言って、それで許してやれ。俺が言いたいのはそういう事だ」

その言葉に、なのははようやく笑顔で首を縦に振る。小さく息を吐き、アレンもまたその笑顔に応えていた。









あとがき?



「おや、早速ロリコン発動か?」

「違うつってんだろうがッ! 黙れ殺すぞクソ師匠ッ!!」

「なのは嬢が髪を下ろすたびに反応してるんじゃ、どうしようもないんじゃないか?」

「黙れつってんだろーが!」

「やれやれ・・・・・・さて、今回は管理局側の話だったな」

「ああ・・・・・・しばらくは日常的な話でもやるのか?」

「あんまり長くしてもアレだがな。夏休みだから学校の風景を描く事もないし、あるとしたら旅行か? 温泉か何か」

「夏なら海じゃないのか? いやまあ、俺としては温泉でゆっくりする方がいいんだが」

「おいおい、何考えてんだ?」

「その口から妙な言葉を垂れ流したら燃やすぞクソ師匠。テメェのせいで溜まりまくったこの俺の疲れを取るとしたら温泉以外にどこがあるってんだコラ」

「何だ、疲れてるのか? 休息はしっかり取らんといかんぞ?」

「テ・メ・ェのせいだろうがああああああああああッ!!」

「はっはっは。さてと、次回は―――」

「このっ、普通にスルーしてんじゃねえぞコラ」

「何を今更。さてと、次はまた騎士団の方だが」

「・・・・・・そうだ、旅行始めるとしたらミリアの方じゃねぇか」

「あの女の影響受けてるからなぁ。ま、精々好きなところまで引っ張ってってもらおうかね」

「・・・・・・何を企んでやがる?」

「さあねぇ・・・・・・さてと、そんじゃ、次回にお会いするとしようか」






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