タタリが、消滅した頃……
プレシア・テスタロッサも静かに消滅して行った。


 ミッドチルダを恐怖に陥れた吸血鬼事件は、幕を下ろしたのだった。




 ミッドチルダ地上本部
「何!? 本局の奴らに解決されただと」
 レジアスは、叫んだ。
「折角、本局の奴らが如何に無能か証明する絶好の機会だったんだぞ」
「マスコミへは、如何対応しますか?」
「マスコミへは、地上本部の魔導師が吸血鬼事件を解決したと言え!!」
 レジアスは、自分達が解決したと言えと命じた。








 魔法少女リリカルなのは -RESERVoir CHRoNiCLE-
 ―第一部『ガトランチスの進撃』― 第二十三話『新たな戦いへの序章!!』





『おはようございます。 今朝のニュースをお伝えします』
 ニュースキャスターが、ニュース原稿を読み上げる。
『今朝、入ってきたニュースです。 ミッドチルダを騒がせていた吸血鬼事件をミッドチルダ
地上本部の魔導師が解決しました。 之で、恐怖におびえる必要は、なくなりました。 其れに
伴い、本日付で夜間外出禁止令は解除されました』
「ヤハリ、そうきました」
「柊沢、やられたな」
 クロノが、エリオルに言った。
「彼が、自分の手柄にする事は分かっていました」
「じゃあ、何故文句を言わない」
「クロノくんも知っているでしょう。 本局と地上本部の仲が悪いと言う事は……」
 本局と地上本部は、水と油の関係なのだ。
「本局の私が、文句を言っても相手にしないでしょう」
「確かに、何を言ってもレジアス中将は聞かないな」
『尚、今回の事件を受けレジアス中将は地上本部内に特殊部隊を設置すると発表しました』
「柊沢、如何する!?」
「やらせておけば、いいでしょう。 どうせ、頓挫します。 我々は、ガトランチスとの戦闘に備えるとしましょう」
 エリオルは、ガトランチスとの戦闘の準備に専念すると言った。
「クロノくん、一旦本局へ戻り装備を追加しましょう」
「装備の追加と言うとアルカンシェルか……」
「はい」
「出来るものなら追加したくないな」
 闇の書事件後、何度かアルカンシェルを付けたり外したりを繰り返している。
「ガトランチスとの決戦、死者を出さずに終えることは不可能です」
「止む得ないのか?」
「既に、作戦に参加する艦船へのアルカンシェル搭載は完了しています。 後は、アースラの整備が
終われば作戦開始です」
「艦長!! 本局へのドッキング準備完了です」
 アースラクルーが報告した。





 アースラが、整備の間、なのは達は、本業である学業を受けていた。
休んでいた間の遅れを取り戻す為に、放課後に補修と言う形で行われた。
 その時は、夏季休校前のテスト直前の為、可也の詰め込みである。


 数日後、なのは達は、無事テストを終え夏休みを迎えられる事になった。




 アースラが本局で装備追加とメンテナンスを終えた其の日。
対ガトランチス戦の発動が正式に発表された。


 発表された布陣は


 最高指揮官:柊沢エリオル提督

 旗艦:L級巡航艦アースラ
 艦長:クロノ・ハラオウン提督
 執務官:フェイト・T・ハラオウン

 以下にずっと戦闘序列が書かれていた。


 無論、旗艦であるアースラには、無敵を通り越して最凶の戦力が集まった。
其れは、統計規模を何倍もオーバーした物だ。






 スカリエッティのアジト
「ドクター、トレリア氏から通信です」
 ドクターの秘書が報告した。
「ウーノ、出してくれ」
「はい」
 ウーノが、パネルを立ち上げる。
「久しぶりだね。 トレリア!!」
『祭りの準備は、進んでいるのか!?』
「準備は、じっくり進めているよ」
 スカリエッティは、祭りの準備を進めている。
「私の祭りに参加してくれないかね」
『考えておこう……』
「いい返事が聞ける事を待っているよ」






「トレリア。 今、君は何処に居るのかね?」
『何処でもいいだろう』
「何か、あったら此のチャンネルに合わせてくれ」








 第1038管理外世界
「皇帝陛下、我が軍の戦力集結完了しました」
「よし。 全艦出撃!! 攻撃目標、時空管理局本局」
 フェルナンドは、命じた。
時空管理局本局への総攻撃を……
 第1038管理外世界からガトランチスの次元航行船。
いや、質量兵器を満載した次元航行艦が出撃していった。


 時空管理局との全面衝突まで後、5日前の事だった。


 第一部『ガトランチスの進撃』完




 第二部『時空管理局の反撃』予告

「之より、超広域犯罪組織『ガトランチス』の掃討作戦を開始します」


 エリオルの指揮で、掃討作戦を開始する時空管理局。




「全ての準備は、整った。 第六を手にし夢をかなえる」

 飛王フェイワンによって発動される第六法。

そして、第六を手にする飛王フェイワン・リード。




 各世界で繰り広げられる戦闘。




「我らが野望も潰えた。 貴様らもろとも道連れにしてやる!!」





「アルカンシェル、発射!!」






 第二部『時空管理局の反撃』、2009年1月ごろに公開開始予定……









 あとがき

 可也の時間が掛かりましたが第一部『ガトランチスの進撃』は、之で終了です。
 作品が完結したわけでは、ありません。
 第二部があるのです。


 シナリオ構成、第一部以上に難航しそう……




 ご意見、感想お待ちしています。





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