前回のあらすじ

なのは「夏休みに入った最初の週。其の最初の土曜日に事件が起きました」

フェイト「アリサとすずかが、私の家に来る途中で事件に巻き込まれ、すずかが犯人の執拗な暴行を受け入院してしまいました」

はやて「事件は、其れだけでは、留まらんかったんや」

なのは「何と。 アリサちゃんとすずかちゃんが魔法使いになってしまいました」




なのは「『魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜』はじまります」




 魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜-
 第二話『衝撃!! 明かされる秘密なの』





 時空管理局本局
「間違いないな…… アリサ・バニングスは、魔法使いになった!!」
 クロノが、アリサが魔法使いになったと言った。
「あたしが、魔法使い!?」
 アリサが、クロノに聞き返した。
「そう言ったのだ!! アリサ・バニングス」
「アリサちゃん。病室に戻らなくて良いの!?」
「そうですよ、アリサちゃん。アリサちゃんも犯人にお腹を殴られていたんですよ」
「あたしが?」
「今から、病室に連れて行きます。明日の朝まで、病室にいてください」
 そう言って、シャマルはアリサを病室へ連れて行く。


『(アリサ!! 明日、詳しい話をする。其れまで、病室で大人しくしていてくれ)』
「(わかったわ。其れまでは、大人しくしていてあげる)」



 7月24日 AM9:00 時空管理局本局
「アリサが退院した事だし、海鳴に戻るか……」
「クロノ君の家にGOか?」
「月村すずかの家に直接行く。あそこには、直通の転送ポートもあるし。家族に事情も話さないといけないだろう」
 そう。クロノには、大きな仕事があるのだ。すずかの家族に事件のありましを話す大役が……
 クロノ達は、転送ポートですずかの家に向かった。


「リンディ。話は、聞いているよ」
「もう、耳に入ったの?」
「其れで、すずかちゃんだっけ? 怪我は大丈夫なの」
「シャマルさんから聞いたのだけどリハビリに可也の期間が掛かりそうって」
 リンディがシャマルから聞いた事をレティに話す。
「すずかちゃんの意識は、今朝戻ったのだけど、嘔吐を繰り返しているそうなの」
 医療部のスタッフは、すずかに付っきりなのだ。
「内臓に魔法でもとりきれないダメージがまだ残っているそうだし」
 そう言って、すずかの診断書を見せた。
「内臓破裂多数、血管損傷箇所無数……」
 以下、永延と診断書数枚にわたって書かれていた。


「あれだけ、致命傷があったのに良く死ななかったわね」
「普通だったら死んでいてもおかしくないダメージなんだけど」
「もし、すずかちゃんが元気になったら私にくれない?」
 如何やら、すずかが魔法使いになったということが耳に入っているようだ。
「レティ、はやてちゃん達だけじゃ足りないと言うの!?」
 レティは、はやて以下、ヴォルケンリッターを配下に持っている。
 早くもすずかの取り合いをするリンディとレティ。
 二人は、まだ知らない。後に管理局全体を巻き込んだ取り合いに発展するなど知る由もない。



「それで、もう一人の子は?」
「退院して、クロノ達と海鳴へ帰ったはずよ」
「其の子も、魔法使いとして目覚めたのよね?」
「以前の検査では、魔力資質は無かった筈なのよ」
「何故、あの世界から相次いで魔法に目覚める人が現れるのかが謎よね」
「レティも次のお休みにうちに来る?」
「第97管理外世界に」
「えぇ。翠屋のケーキを用意するから」
 甘党のリンディがケーキでレティを誘う。
「お酒が沢山あれば、行っても良いわよ」
 レティは、大酒のみなのだ。(魔法少女リリカルなのはA's サウンドステージ03 第14話「これから」)




 7月24日 AM9:20 第97管理外世界海鳴市月村邸
「さてと、説明が大変そうだ……」
 クロノ達は、月村邸に到着した。
「お嬢様!?」
 ファリンが、すずかの姿を探す。
「すずかお嬢様?」
 幾ら探せど、すずかの姿はない。
 其れも其のはず。すずかは、入院中なのだ。
「なのはお嬢様、すずかお嬢様は?」
 ファリンは、なのはにすずかの事を聞いた。
 聞かれたなのはは、返事に困った。
「(クロノくん。如何しよう?)」
「(もう、話すしかないだろう……)」
 止む得ず、話したがショックを受けたファリンは、気絶した。
 余程、すずかの事がショックだったようだ。
 止む得ず、なのは、フェイト、はやて、アリサがファリンを抱えて月村の家に入った。
 気絶しているファリンを別室に寝かせるとクロノが重い口を開いた。

「すずかが……」
「はい。命に別状ありませんが、長期の入院とリハビリは必至です」
 クロノは、すずかの姉、忍に事件の概要を話した。
 其の時、見せた映像がショックだったのかノエールは、目をそらす。
「続けてください」
 目をそらした気持ちを押し殺して忍が続きを促した。

「月村さん。この目は、ご存知ですか?」
 クロノは、すずかの目が赤く変わったシーンで映像を止め聞いた。
 クロノは、忍の顔を見る。一瞬、忍の目線がそれたのをクロノは、見逃さなかった。
「ヤハリ。ご存知なのですね」
 これ以上、隠せないと判断した忍は秘密を明かす覚悟を決めた。
「これ以上、隠す事は出来ないようです。此れから、私やすずかの…… 月村家の秘密をお話しします」
「忍お嬢様!!」
「これ以上隠しても進展しないわ」
 意見を言おうとするノエールを忍は抑える。
「之は、私が決定した事です。反対は、許しません」
「は、はい」
 忍の決定を渋々受け入れるノエール。

「それでは、私達の一族に関する秘密をお話しします。私の家、月村家は、人間ではありません。“夜の一族”と呼ばれる吸血鬼です」
「すずかちゃんが吸血鬼!?」
「貴女は、目が赤くなったりするのですか?」
「私は、今までに一度もありません。すずかの目が赤くなったという話しが本当なら少々、困った事になるかもしれません」
 吸血鬼化は、厄介な事になるらしい。
「厄介な事って、何なのですか?」
「私も詳しくは、知らないのですが、言い伝えによると『吸血鬼の力に目覚めし者は魔なる力を得る』と……」
「魔なる力…… 魔法の事ですか?」
「魔法の事は、詳しく知らないのでお答えできません」
 忍でも答えられないと言う。



 同日 AM10:30 ミッドチルダ極北部ベルカ自治領聖王教会
「騎士カリム!! 騎士はやてのご友人が大怪我で入院したそうです」
「シャッハ、入院したのは誰なのですか?」
 カリムがシャッハに聞いた。
「民間協力者らしいのですが……」
「其れで、クロノ提督は?」
「入院中の人の家族に事情を説明に行っておられます」
「其れで、少し厄介な事になりそうなのです」
「厄介な事!?」
「之を見てください」
 シャッハは、一冊の魔道書を投影する。
「クロノ提督から送っていただいた資料です」
 新たにモニターが幾つもたちあがって情報が表示される。
「此の娘は……」
「はい。其の娘が入院しているという子です」

「やあっカリム。難しい顔をして何かあったのかい!?」
「ヴェロッサ、また仕事をサボっているのですか!?」
 如何やらヴェロッサは、サボり癖があるようだ。
「貴方のサボり癖は、何時になったら直るんですか」
「別にサボっているわけじゃないよ」
「だったら、真面目に仕事をしなさい!!」
「無限書庫のユーノがとんでもない記述を見つけたんだ」
 ヴェロッサは、話す。
「失われし世界“アルハザード”…… 其の遺産の可能性もあるんだ」
「そう言えば、其の騎士の一人がミッド式でもベルカ式とも違う治療魔法を使ったって」
 投影された魔方陣は、ミッドでもベルカでもない。
「何で、そんな物がはやての世界に……」


 同日 AM11:20 第97管理外世界海鳴市月村邸
「でも、何故、之が此の世界にあったかが問題だな……」
 その時、シャマルに通信が届いた。
「はい。シャマルです」
『医局長のサドじゃ』
「サド先生、如何したのですか?」
『今朝、退院のおるじゃろ。昨日、治療中に妙な傷跡があったんじゃ。まるで注射を打ったような』
 サドが話を続ける。
『シャマルくん。すまんが、確認してくれんかの』
 サドがシャマルに確認を求める。
 シャマルは、アリサに断りをいれ確認を行った。
「サド先生。そんな痕跡、何処にもありませんでしたよ」
『そんな馬鹿な!! 痕跡が無いじゃと』
「サド先生」
『クロノ提督か……』
「サド先生は、何をしようとしているのですか?」
『魔法資質が無いものが急に目覚めた原因を突き止める手がかりになると思ったんじゃが』
 サドは、お手上げの様子。
『普通は、お腹を殴られただけじゃ目覚めんはずなんじゃ!! 犯人に殴られたときに何かを打たれたとしか考えられん』
 だが、サドは、何か思い出したように言った。
『数週間前、ある研究所から盗まれたものがあるじゃ』
「ある物!?」
『“リンカーコア覚醒剤”じゃ』
「“リンカーコア覚醒剤”…… 管理局は、使用を承認していないはずだが」
『まだ、承認されとらん薬物じゃ。もし、注たれたのが盗まれた“リンカーコア覚醒剤”だとどんな副作用が起こるか予想も出来ん』
「治療法とかは、在るのですか?」
『残念じゃが、治療法はない』
 治療法が、無いと言い切るサド。
『治療法が無い現状では、魔導師として生きるしかない』
「其の研究所を襲った犯人は……」
『昨日つかまった奴の依頼人じゃろう……』
「其れで、犯人は、大人しくしていますか?」
『大人しい所か、何故か怯えておる』
「アレだけの恐怖を味わえば怯えもするでしょう」
『有無。其れから、左腕の骨が粉々に砕けて居ったのじゃが何か知らんか? 筋断裂に神経も酷い損傷じゃ。手術に苦労したわい』
 サドが犯人に左腕の損傷を語った。
『アレは、普通じゃ考えられん。可也強い力で握り潰したとしか思えん』
「アレやったのすずかだったよね」
『何!? すずか? あの集中治療室に入院中の子がやったじゃと』
 通信越し看護師達の悲鳴が聞こえる。
『すまんが、問題が起きたようじゃ』
 そう言って、通信が切れた。

「アリサが、魔法使いになった理由は、“リンカーコア覚醒剤”と考えて良いだろう」
 クロノは、アリサが魔法使いになった理由を“リンカーコア覚醒剤”と推測をたてた。
「クロノ、アリサの魔法は何処の術式なんだ!?」
 シグナムがクロノに聞いた。
「念話は、通じるからミッドかベルカかのどっちかだと思うのだが……」
「どっちにしろ模擬戦をすれば分かる分かるはずだ!! と、言うわけで模擬戦するぞ、なのは!!」
 何故か、模擬戦をなのはに持ちかけるヴィータ。
「一寸、ヴィータちゃん!!」
「其れも一つの手だな……」
 クロノが許可を出した。
「直ぐに準備しろ!! なのは」
「く、クロノくん……」
「之は、僕の決定だ!! 覆る事はない」
 模擬戦は、決定事項と言い切るクロノ。
「安心しろ!! 模擬戦は、明日だ。今日は、話を聞く」
 そして、忍から話の続きを聞いた。
 話は、昼食を挟んで続けられた。

「“夜の一族”には、現在の科学でも解明できない物を数多く所有しています」
 忍からのアルカンシェル級の発言に一同黙り込む。
「此処は、管理外世界のはずなのに、我々の世界の物が沢山あるんだ!?」
 そう、この世界は数年前まで魔法とは無縁の世界だったのだ。
 
 その時、再び通信が入った。
『やれやれ、大変じゃったわい』
「サド先生、大丈夫ですか?」
『大丈夫なもんか!! 此の傷……』
 サドは、傷を見せた。
『血を吐くわ、痛みに耐えかねて暴れるわ、大変だったぞい。鎮静剤を打って何とか大人しくさせたが、アレは、入院患者の出せる力じゃなかったぞ』
「先生もお気づきになられたのですね」
『目が赤くなった途端に、押さえとったスッタッフが吹っ飛ばされて怪我をして困ったぞ。あの娘は、何者なんじゃ!?』
 クロノは、すずかが“夜の一族”と呼ばれる吸血鬼だという事を話した。
 サドは、コップの中の液体を飲む。
「まさか、サド先生。鎮静剤と言うのは……」
『そうじゃい。ワシ特製のサドスペシャルを飲ませたんじゃ』
 サドスペシャル…… 其れは、管理局最凶の鎮静剤なのだ。
 其の最凶の鎮静剤の被害者は、星の数ほどいるとか……
 クロノは、静かにすずかへ合唱した。
「(なのは、飲まされなくて良かったね)」
「(う、うん。でも、すずかちゃん、大丈夫かな?)」
 サドスペシャルの犠牲になったすずかの事を気遣うなのは。
 そんな、サドスペシャルを何事もないように飲む人物が身近にいる事を忘れている。

 同じ頃、とある提督の部屋からクシャミの音が聞こえたらしい。




 7月25日 AM9:00 海鳴臨海公園
「クロノ!! 無限書庫の忙しさは知っているのだろ」
 ユーノがクロノに文句を言った。
「まぁ、そう言うな。手の空いている結界魔導師が居なくてな……」
 クロノは、言い訳をした。
 ユーノは、渋々結界を張る。
「封時結界展開!!」
 海鳴臨海公園が結界に覆われて模擬戦の舞台が整う。
 此れから行われる模擬戦は、アリサの魔導師ランクの確認と術式の確認なのだ。
「ルールは、局の模擬戦ルールで行う予定だが…… アリサ、バリアジャケットは装着できるか?」
「バリアジャケットって何よ」
「バリアジャケットが着装出来ないんじゃ模擬戦は出来ないな。アリサの魔法術式の確認のみを行う」
 アリサがバリアジャケットの着装が出来ない為、術式の確認のみを行う事になった。
「アリサ、君が思うとおりの魔法を使ってみてくれ!!」
「如何なっても知らないからね」
「あぁ。唯、結界さえ壊さないければね」
 クロノは、結界を怖さねければいいと言った。
「じゃあ、遠慮なくやるからね」
 そう言ってアリサは、気合をいれる。

「バーニングー―――――――――・フレアー―――!!」
 アリサは、そう叫んで拳を打ち出した。
 するとアリサから炎の玉が一直線に飛んでいった。
 アリサは、間髪いれずに次の魔法を使いに入った。
「バーニング・スピア」
 今度は、地面から炎の槍が飛び出た。
「バーニング・ブレイカー!!」
「集束砲だと!!」
「なあ、見間違いじゃ無ければアレ、なのはちゃんのスターライトとちゃうか!?」
「見間違いじゃい。なのはのスターライトだよ」
 フェイトもなのはのスターライトと言い切った。
「じゃぁ、結界ヤバイんとちゃうか」
「って言うより、手遅れかも……」
 フェイトが言うとおり結界はあっけなく崩壊した。
 アリサのスターライトブレイカーならぬ、バーニング・ブレイカーで……


「結界が崩壊したのだが、如何したものか……」
 クロノは、事後処理のことで頭が痛くなる。
「でも、アリサちゃんの術式が分かったんでしょ」
「ミッドとベルカの複合型だ」
「近代ベルカじゃなくて複合型?」
「デバイス造るのが大変そうだ。デバイス部門の人が……」
 はやてのデバイスを作るのに可也の時間が掛かった事がある。
 テストのたびにはやての魔力に耐え切れずに壊れていた。
「アリサのは、何回で完成するかな」
 クロノは、はやてのデバイスを引き合いに出した。
「クロノくん。今度、模擬戦の相手をしてもらうから楽しみにしててな」
 はやては、ニコニコしながらクロノに言った。
「じゃぁ、アリサちゃんのデバイス開発、マリーに頼んでおくから」
「おねがいします」
 そう言うと直ぐにエイミィは、デバイス開発を発注していた。




 同日 PM1:00 時空管理局本局
「ミッドと古代ベルカの複合型って如何いう事ですか? エイミィ先輩」
『其の子が使った時に現れたのよ』
 エイミィが、その時の様子を説明する。
「はやてちゃんのシュベルトクロイツより大変そうだ」
『はやてちゃんの時、苦労してたもんね』
「あの時は、徹夜続きで大変だったんだから……」
『今回は、何徹の記録作るのかな?』
「先輩は、私を過労死させるつもりですか!?」
『私は、徹夜しろとは言っていないんだけど』
 そう。エイミィは徹夜しろとは一言も言っていないのである。
「デバイス造る前に希望を聞きたいから本局につれて来てくれない? 其の娘」
『じゃぁ、後でそっちへ連れて行くから』
「お願いします。エイミィ先輩」


 そして、本局へ連れて行かれたアリサは、デバイスの希望を伝えた。
 伝えた希望と言うのは……

 剣形のソードフォルム

 大砲のバズーカーフォルム


 アリサの言った希望が、製作スタッフを困らせる事になった。
 此の数日後、制作室にスタッフの屍が転がっていたとか……














 同日 謎の世界
「奴は、管理局の奴らに捕まった」
「我々の事が漏れる可能性は無いのか」
「奴は、我々の事を知らない。漏れる可能性はない」
「彼の魔道書を手に入れることが出来れば良かったのだが……」
「今回は、手に入れた薬物の実験が出来るだけで良しとしようじゃないか」
「あの研究所に、管理局が捜索に入るそうだな……」
「オリジナルは、我らの手中にある。後は、我らの科学者に複製させればいい」
「あの男に複製を頼んでもいいが」
「あぁ。あの男か……」
「あの男との接触は危険すぎないか?」
「あの男と連絡を取ろうにも、此方が気づいたときには拠点をかえている」
「何とかして、連絡をとる方法は無いものか」

「あの男は、引き続き探すとして、先ずは刺客の件だ!!」


「次の刺客は如何する?」
「確かに、あいつ等を相手にするのは、無理だな」
「かと言って、高ランクの刺客を放つのは危険すぎる」
 そう。彼らが使っている刺客は、犯罪者なのだ。
「低ランクの刺客を数名単位で送り込むとしよう」
「其れが、安全だな」
 謎の集団は、頷いた。
「「「「「失われし世界の遺産を我らの手に!!」」」」」

 異世界で、謎の組織が暗躍を始めようとしていた。




 次回予告

なのは「魔法使いになった、アリサちゃんのデバイス造りでデバイス部が混乱に」
フェイト「そんな時に現れる謎の技術者」
はやて「其の科学者が誰なのか!?」
アリサ「あたしのデバイスを作ってくれるって本当なんでしょうね」

なのは「次回「魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜」」
フェイト「第三話」
はやて「『デバイス開発室は屍の山なの』」
アリサ「に向かいなさい!!」

なのは「ちょ、一寸、アリサちゃん」
アリサ「何よ!!」
フェイト「其のセルフは無いんじゃ……」
はやて「そんじゃ、気を取り直して」


なのは、フェイト、はやて、アリサ「「「「ドライブ、イグニッション」」」」








 アリサ&すずかにおまかせ

アリサ「今回も『アリサ&すずかにお任せの』時間がやってきたわよ」
 アリサが、言う。
アリサ「今回は、ゲストを呼んでいるから」
 スタジオに一人の男が入ってくる。しかも、執事服を着ている。
アリサ「早速だけど自己紹介して頂戴」
デスラー「ウォルケンリッターが将、デスラーだ」
アリサ「何で、執事服を着ているのよ」
 アリサが、デスラーに聞いた。
デスラー「主の姉が、『すずかの騎士なら執事でもしなさい』と言って無理やり之を着せられた」
アリサ「忍さんに?」
 デスラーは、頷いた。
アリサ「他の人たちは?」
デスラー「ズォーダーは、私と一緒の執事。ラックスは、メイド。ケルヴェロスは、番犬だ」
アリサ「良かったじゃない。住み込みの仕事が見つかって……」
 そう、三食、寝床付なのだ。
ズォーダー「良いものか!! あの女、勝手に助手にして」
 少しの間、沈黙が流れる。





デスラー「早く主に復帰してもらわねば……」
ズォーダー「有無」
ラックス「早く元気になってぇ」
ケルヴェロス「早く帰ってきてくれ主」
アリサ「あんた達も結構苦労しているのね」
デスラー「分かっているのなら、助けてくれ、主のご友人」
アリサ「騎士が泣き言!? そんな、弱気な姿を見たらすずかが泣くわ」
 すずかの名に弱い騎士達。
デスラー「我らが弱いか、其の身で味わうがいい!!」
アリサ「騎士が、主の許可無く勝手な事をしていいの?」
 其処へ病床のすずかから通信が入る。
すずか『あたしが帰るまで、お姉ちゃん達を守っていてね』
 騎士たちは、跪いて返事をした。
すずか『もし。勝手な事をしたら……』
 通信越しに、感じたオーラに縮んでしまった。
デスラー「そのご命令、承りました」
すずか『アリサちゃん。もう暫く、一人でコーナー盛り上げてて』
アリサ「あたしに、任せておきなさい!!」
 すずかからの通信が切れると時間が来たようだ。

アリサ「そろそろ、お別れの時間ね…… 次回もウォルケンリッターに来てもらう予定よ」







アリサ「次回も楽しみにしていなさい!!」




あとがき

 今回は、月村家の秘密やアリサが魔導師になった経緯をお送りしました。
 一寸、設定に無理があったかな?


 設定集は、もう暫くお待ちを……


 そして、もう一本新作を企画していたりして……



 募集中
 本シナリオ内の『アリサ&すずかにおまかせ』のコーナーのネタ随時募集中です。



 ご意見、感想、『アリサ&すずかにお任せ』のネタ待ちしています。





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