前回のあらすじ

フェイト「入院していたダンタリオンが何者かによって連れ出され私刑にされました」

はやて「私刑にされた変態教授は、集中治療室に送られたんや」

なのは「平和が戻った本局も機能が完全に戻った分けではありません」

フェイト「デバイス室と医療部は、機能不全のままでした」

アリサ「早くあたしのデバイスを作りなさい!!」



はやて「『魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜』はじまります」









 魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜
 第五話『謎のロボ現れるなの』





 8月7日 AM9:10 海鳴臨海公園
「其れでは、計測を始めます。準備は良いですか?」
 サナダがアリサに聞いた。
「準備は良いわよ。早く始めて頂戴」
「では、ミッド式から計測とデータ収集をします」
 そして、計測が始まる。
「最初の魔法をどうぞ」
 合図を送るサナダ。
 合図を受けて魔法の準備に入るアリサ。
「バーニング・ファイヤー!!」
 アリサから、炎の玉(第一話のアリすずのコーナーで使用)が打ち出される。
 サナダは、記録したデーターを保存していく。
 一つ一つ記録するという手間のかかる作業を永延と繰り返してく。

「ミッド式の最後にアレをお願いします」
 サナダは、ミッド式の最後にアレを頼んだ。
 今回の計測を行う要因になったアリサオリジナルの魔法だ。
「ユーノ司書長。お忙しいところ申し訳ありません」
「何をすればいいのですか?」
「ユーノ先生は、結界魔法のプロフェッショナルだそうですね」
「そうですが……」
「此れから、ミッド式の最後のデーター収集をします。其の前に結界の強化をお願いします」
 サナダに頼まれて結界の強化をするユーノ。
 結界の強化を待つアリサ。
 その時、転移魔方陣が現れ巨大ロボと思われる物体が現れた。
『貴様ら、教授がお世話になったのでありますです』
 謎の物体から声が聞こえた。
「あんた誰よ!! あたしの邪魔をする気!?」
『私ですか? 私は、超天才である教授の助手でありますです』
「其の声、貴様!! ドミノかぁ」
『そう言う貴様は、サナダでありますね。此の場で、貴様をミンチにして教授にポストを明け渡せです』
 イキナリ、サナダをミンチにすると言い出すドミノ。
「あんた、邪魔したからには、覚悟できているんでしょ」
 アリサが、邪魔された怒りを巨大ロボへ向ける。
『先ずは、貴様をシリウスザメのエサにしてあげますです』
 するとロボの手についたドリルが回転を始めた。
「計測は一時中断だ!! あのロボを撃破する」
『幾ら貴様が、Sランク魔導師の資格を持っていようが、此のロボを破壊するのは不可能なのであります』
「Sランク……」
 アリサは、驚く。
 魔導師資格を持っていないと思われた人物が持っていたからだ。
 其れも管理局全体で5%以下のSランクだったのだ。
「私一人で駄目なら、“白い悪魔”と“金色の死神”に出てきてもらうしかないな」
『“白い悪魔”と“金色の死神”だと!! 最も敵にしてはならない奴らの二つ名ではないか』
 なのはとフェイトの二つ名は、技術者にも知れ渡っていた。
『“白い悪魔”と“金色の死神”が来る前に貴様らをぶっ殺してやるのであります。其の前に其の小娘を裸にして写真を撮って教授にプレゼントするのであります』
 アリサを裸にして写真を撮って教授にプレゼントすると言うドミノ。 
「今、何て言った!?」
 アリサから魔力が溢れ出る。
『貴様を裸にして写真を撮るといったのであります』
「あんた。死にたいみたいね」
『早速、裸にしてやるのであります』
 ロボの手が嫌らしく動く。
『大人しく自分から服を脱いでくださいであります』
 アリサは、ベルカ式のデバイスを起動させる。
「誰に言ったのか思い知らせてあげる」
 アリサから更に怒りの炎が立ち昇る。
超爆裂炎冥斬セーフティシャッター!!」
 アリサが、炎でロボに斬りかかった。
 ロボが大爆発に包まれる。
「今のは、危なかった……」
 土ほこりの中からロボが何事もなかったように現れた。
『さぁ、大人しく服を脱いで裸になるのであります』
「カートリッジ、フルロード!!」
 ベルカ式のデバイスが全てのカートリッジを吐き出した。
 すると今までと比べ物にならない量の魔力がアリサから湧き出る。
超超爆裂炎冥斬バーニングシャッター!!」


 ズガァァン!!


 さっきとは比較にならない巨大な炎を竜が巨大ロボを襲った。
 今度は、あまりの威力にロボがボロボロに砕けた。
 いや、溶かされたと言ったほうが良いかもしれない。
『此のままでは、危ないのであります。小娘!! 次は、必ず裸にしてやります』
 そんな台詞を残して、ドミノは去って行った。


「やっと去って行ったか……」
 サナダがため息をついた。
「全く、此の残骸、誰が処理をすると思うんだ!!」
 ドミノは、ロボの残骸を残したまま去って行ったのだ。
 辺りを見ると地面は、めくれ上がりいたるところに穴が開いていた。
 管理局には、こういう後始末をする部隊がある。
 決して歴史に名を残す事ない人たちなのだ。
「まぁ、魔法のデータが取れたのは幸運だった」
 サナダにとっての救いは、アリサの魔法データが取れたことだ。
「此れからが大仕事だ!! 今得たデータをプログラム化するのに骨が折れそうだ」
 サナダには、此れから大仕事が待っている。
「もう一つの仕事を忘れるところだった……」
 サナダには、もう一つ仕事が残っていた。
 月村家に眠る遺産を調べると言う大きな仕事が……



 同日 PM1:30 月村家
「私は、シロウ・サナダと申します」
 サナダは、月村忍と話をしていた。
 サナダは、デバイスの作製を後回しにしてまでも話をしたい様だ。
「此の家に何の用ですか!?」
 忍は、高圧的に聞く。
「此の家に未知の遺産があるとクロノくんから聞きまして」
「リンディさんの所の」
「はい。貴女が、管理局に協力している事も知っています」
 サナダは、月村家が転送ポートの設置場所を提供している事を知っている。
 その時、轟音が轟いた。

『サナダ!! 出てきやがれでありますです』
「またか……」
 そう、またアイツが攻めてきたのだ。
『さっさと出てこないと此の家を吹っ飛ばして上げますであります』
「お話中、すみません。急用が出来てしまいました」
「ウォルケンリッター!! 一緒に来て。私の家にちょっかいを出しに来た奴を懲らしめてやるから」
 部屋に控えていたウォルケンリッターが各々のデバイスを手に庭へ出て行く。



『やっと出てきたのでありますですか?』
 ドミノは、また分けのわからないロボで攻めてきたのだ。
『あの小娘は、何処にいるか言うのでありますです』
 屋敷のほうから足音が聞こえてくる。
『あの小娘だけは許さないのでありますです。絶対に素っ裸にしてやるのでありますです』
 相当根に持っているようだ。
「人の家の庭で何をしているの!?」
 忍が、ロボの中身に聞いた。
『貴様、此の家の者でありますですか?』
「ウォルケンリッター。此のガラクタを片付けなさい」
 忍がウォルケンリッターに頼んだ。
「我が主の代理の命に従い貴様を排除する」
 デスラーがドミノに言い放つ。
「モルギフ!! 甲冑を……」
≪Ja.≫
 デスラーがモルギフを起動させ甲冑を纏った。
 デバイスは、剣状に変化していた。
『貴様、ベルカの騎士だったのありますですか!?』
「如何にも。だが少し違う」
『如何言う事なのでありますですか!?』
「我は、ベルカの騎士であると同時に失われし世界の騎士でもある」
『失われし世界。アルハザードでありますか』
「直ちに此の場から去れ!!」
『タダで去らないのでありますです。貴様らを教授へのお見舞いの品にするのでありますです』
 ウォルケンリッターを教授への見舞いの品にすると言うドミノ。

 ゴン

 何かが殴った音が聞こえる。
『此の破壊ロボ2199を殴ったのは、何処の誰でありますですか!?』
 そして……

 メキッ

 コックピットに何者かの腕がめり込んだ。
「血祭りにしてあげようか?」
 そう言ったのは、夜の一族の力を解放した忍だった。
 忍は、ドミノの首を掴むと力任せに外に引っ張り出した。
『グヘヒャッ!!』
 外に引っ張り出されるさい、奇怪な声を上げるドミノ。 
 忍は、片手だけでドミノを持ち上げている。
 其の目は、赤くなっていた。
「何が、如何なっているのでありますですか!?」
「こうなっているのよ」
 忍は、ぶっ壊れたロボを片手で持ち上げて見せた
「な、な、な、何てことしてくれたのであります」
「うちが、管理局の関係者だと言う事を知っていた?」
「ドミノ!! 海鳴支局で事情を聞かせてもらう」
「管理局員でもない者が偉い口を利くな」
「仕方ない。骨を折らせてもらう」
 デスラーがドミノへ歩み寄る。
「止めるのでありますです」
「止めてほしくば、海鳴支局で事情聴取に応じる事だ」



 同日 PM3:00 ハラオウン邸
「ドミノ。何故、月村の家を襲撃した」
「話すことは何もないのでありますデス」
 話すことは何も無いと言うドミノ。
「そうか、じゃあ変態教授と一緒に虚数空間に流してやろうか?」
「其れは、嫌なのでありますです」
「素直に話して楽なったら如何だ!?」
 クロノは、ドミノに襲撃した理由を聞いている。
「みんなくたばりやがれでありますです」
 あくまで話す気にならないドミノ。
「じゃあ、仕方ないな……。変態教授の借金と損害賠償金を一括で払ってもらおうかな?」
「払えといわれても払わないのでありますデス。あれは、寄付金としてあり難く頂いたのでありますです」
「仕方ないな。変態教授と一緒に起訴するが良いんだな?」
「したければしやがれでありますです」
「もう一度聞くが、起訴していいんだな!?」
 ドミノは、返事をしない。
「エイミィ、変態教授とドミノを裁判にかける手続きをしてくれ」
「そう言うだろうと思って書類も準備してあるよ」
 既に準備しているエイミィ。
「流石だエイミィ。仕事が速い」
「そんな紙くず燃やしてやるのでありますです」
 ドミノは、目から怪レーザーを出して起訴状を燃やした。
「之で私と教授を起訴出来ないのでありますです」
「あわわわわっ。訴状が……」
「なんて事をしてくれたんだ」
 慌てふためくクロノとエイミィ。
「サッサッと教授を釈放すのでありますです」
「なんちゃって」
 泣いていたエイミィが急に笑顔になる。
「実は、フェイトちゃんに頼んで訴状は提出済みなんだ」
「では、私が燃やしたのは……」
「偽物、でした。本物の書類は、たった今提出しました」
「私と教授は……」
「裁判を受けてもらう」
「裁判なんか受けるつもりはないのでありますです。本局に戻って教授を救出して逃走するのでありますです」
「其れは、叶わん。既に教授の身柄は拘束させてもらった」
 既に教授に身柄は確保されているらしい。
「教授……」
「そう言う訳で大人しく同行してもらおう」 
 だが、ドミノが逃走した。
「貴様らの汚い手で教授に触れさえないのでありますです」
 そう言って逃走したドミノ。
「逃がすか!!」
 ドミノは次元転送ポートで本局へ逃げていった。
 罠とも知らずに……。



 

 同日 PM5:00 時空管理局本局
「此処まで来れば教授は目の前なのでありますデス」
「ドミノ!!」
「ベルペオール様」
「悪いけどドミノ、今回のあなたの行動は流石に私でも庇えないわ」
「そんな。助けてください」
 助けを求めるドミノ。
「あなたは、教授より罪は軽いはずだから……」
「罪ってどの位なのでありますか?」
「悪くて軌道拘置所に入ることになるわね」
「じゃあ、教授は?」
「管理外世界の子にもセクハラしているし多次元の無許可実験をしていたみたいだから虚数空間に封印されるでしょうね」
「何とか助けてください。ベルペオス様ぁ!!」
「三提督の耳にも入っているから助けようが無いわ。諦めて罪を償ってきなさい」
 何と彼の三提督の耳にも入っているようだ。
「幾ら私でも彼の三提督に頼んで減刑を求めるのは出来ないから。其れで無くとも教授の問題行動は物議を醸しているんだから……」
「あの白い悪魔は如何なのですか?」
「白い悪魔? 若しかして高町戦技教導官の事?」
「教授よりあの白い悪魔のの方が問題でありますです」
「確かにあの子は、局に入りたての頃、訓練室を壊したりしていたけど今じゃ優秀な戦技教導官よ。年中問題行動を起こす教授とは違うわ」
「教授……」
 落ち込むドミノ。


 同日 PM7:00 謎の世界
「刺客の件は如何なった?」
 リーダーがメンバーに聞いた。
「辺境世界経由でミッドへ送り込む手はずです」
「例の薬の複製は進んでいるか?」
「我が組織の科学者が全力で複製に当たっております。あがって来た報告では、あたらに改良を加えた試薬が出来たので臨床実験をしたいと言っております」
「よし。刺客に持たせ実験させよう」
「しかし、我々の存在を気づかれるわけには……」
「ミッドに存在する製薬会社の社員のふりをさせろ!! 其れで、我々に捜査の手が伸びる事はない」
「失われし世界の遺産を我が手に!!」
 新たな刺客が新薬を手に辺境世界経由でミッドに侵入した。









 次回予告

 なのは「入院していたすずかちゃんが退院!!」

 フェイト「退院祝いパーティーの矢先に起こる事件」

 はやて「ミッドで発生する魔導師大量誕生」



 なのは「次回『魔法少女リリカルなのは〜失われし世界の遺産〜』」

 フェイト「第六話『魔導師大量誕生なの』」

 はやて 「ドライブ」

 なのは、フェイト、はやて、アリサ「イグニション!!」






 アリサ&すずかにおまかせ

 アリサ「今回も『アリサとすずかにお任せ』の始まりよ」

 アリサ「今回も私一人でやるわよ」

  今回もアリサ一人で始める。

 アリサ「このーコーナーは喫茶翠屋と時空管理局海鳴支部の提供でハラオウン邸からお送りするわ」

  CM中……


 アリサ「今回のゲストは、白い悪魔ことなのはよ」

 なのは「アリサちゃん、其の白い悪魔で呼ばないで」

 フェイト「なのはの其の二つ名は有名だからね」

 なのは「そう言うフェイトちゃんは金色の死神って呼ばれてよね」

 はやて「二人は有名やからな」

 なのは「はやてちゃんも色々な二つ名で呼ばれてたよね」

 フェイト「ベルカの魔王……」

 はやて「其の二つ名でよばんといて」

 アリサ「はやても二つ名持っていたんだ。なのはとフェイトは、ピッタリの二つ名じゃない」

 はやて「アリサちゃん、ウチのことをベルカの魔王でよばんといて」

 なのは「すずかちゃんとアリサちゃんの二つ名はどうなるだろう?」

 フェイト「すずかは、はやてより物騒な二つ名になるかもね」

 はやて「あの変態教授をボコボコにしとるからな。海鳴の吸血鬼なんていいんとちゃうか?」

 アリサ「はやて、其れをすずかが受け入れると思う?」

 はやて「受け入れてくれへんかな?」

 なのは「黒い死皇帝だよ」

 フェイト「なのは、すずかが聞いたら殺されるよ」

 アリサ「そろそろ、終わりの時間よ」

 なのは「もう、終わりの時間?」

 アリサ「あんた達がすずかの二つ名の話をしたからでしょ。するなら本編でしなさい!!」



 


 アリサ「次回からはすずかが復帰するから楽しみにしていなさい!!」







 あとがき

  皆さんお久しぶりです。
  順調に進むと思った執筆が予想以上に滞ってしまいました。
  別サイトで別のシナリオを書き始めたらこのシナリオの執筆から遠のいてしまいました。
  完成させるべく執筆を再開させました。
  

  今回は、変態教授の助手に暴れてもらいました。
  巨大ロボ? 破壊ロボも二体藤樹押させてしまいました。
  変態教授が隠していたものをドミノが持ち出したという設定です。


  更新は不定期になると思いますが読んでください。





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