ふっふっふっふ〜ん♪

聞こえてくる鼻声は、それだけでその人が上機嫌なのだと分かるほどに、楽しく聞こえた。
それはもう、楽しそうに楽しそうに。
きっと、スキップして踊りだしても不思議ではないだろう、と言うほどに、上機嫌だった。

「…あれから、何日?」
「今日で、5日目だね。」

アリサの言葉に、フェイトは無難な答えを返した。
はやてとすずかは苦笑している。

「その間、ずっと左手を眺めてにやけているなのははどうなのかしら?」
「…分からんでもないけど、ちょっとまずいんとちゃうかな?」

明らかに、なのはのテンションは異常と取れた。
まあ、皆、女の子だ、左の薬指に指輪をもらえれば、どれだけ嬉しいかなんて言うまでもなくわかっている。
とは言え、今のなのはを見ていると、もう、いい加減にしてくれ、と言いたくなって仕方が無い。

「まあ、授業中とかは落ちついとるのはまだマシやけど。」

休み時間になって、少しすると、左手の薬指を見ながらニヘラ、と顔を崩すのだ。
もしユーノに見られでもしたら、それこそまずい事になるかもしれない、と一同は重々しく頷いた。
とは言え、なのはに喜ぶな、とは言えないし、ユーノに文句を言えるわけでもない。
ユーノしてみれば、お返しの意味もあって、愛情表現でもあるのだろう。

「つまり、私達はまだこの砂糖を吐きたくなるような甘い空気と戦わなきゃならないの?」
「もうちょっとすれば落ち着くんじゃないかな?」

アリサの重々しい溜息と共に放たれた言葉に、フェイトは言う。
どうして、と眼で聞くアリサに、フェイトは笑う。

「ユーノが一週間に一度は休みが取れるようになったから、二日後のパーティーにもこれるって。そうすれば、ユーノに会って、なのはも少しは落ち着くよ。」

フェイトが笑って言う言葉が現実になるのだろうか、とアリサとはやては少々不安に思う。

「今度は落ち着いてくれたらいいんだけど。」
「再沸騰なんて事になったら眼もあてれんね。」

親友の幸せは嬉しくても、こう近くで長々と見せられ続けると、少々参ってもくる。
それが更に沸騰してまたもこちらに飛び火してきたら、そろそろ疲れもピークになるのではないだろうか、と思えてきた。

「大丈夫だよ。」

と、そんな時に沈黙を保っていたすずかの声がした。
思わず、3人はそちらに注目していた。
いつも通りの笑顔を浮かべるすずかがつらつらと言葉を並べる。

「イージスちゃん、ユーノ君がちゃんと持っているんでしょ?」
「そうやけど…」
「あ、そうか。」

はやてとフェイトはそうか、と頷きあい、アリサは一人で困惑する。

「どう言う事よ?」
「イージスはな、あの二人の子供みたいなもんなんや。」
「子供の前で親がいちゃついてられない…」

ふっふっふ〜ん、と鼻歌を流し続けるなのはを見て、フェイトはふと、彼女の両親を思い出した。

「と、思わないでもないんだけど、ちょっと自信がなくなってきたよ…」
「何よそれは!?」

士郎と桃子の事があるから、と言うと、周り3人、ああ〜、と理解の声を上げた。
それでもすずかはいつも通りの笑みを浮かべ続けたから、きっと自信があったのだろう。
いちゃつくにしても、度が過ぎる事は絶対にない、と。
そんなすずかの様子に、他3人は安堵する。
…二人に対しての事で、全幅の信頼を得ているすずかであった。




リリカルなのは 「また楽しい時間を」




さて、二日後。

「こんにちわ〜」
<<こんにちわ〜>>

テクテクとユーノ達が転移してから歩いてやってきた場所は、八神家である。
本日は珍しく午後からは管理局メンバーが全員揃って休みなのだ。
こんなありえない吉日なだけに、八神家での全員揃ってのホームパーティーとあいなった。
そして、完全に一日オフであるユーノ達は、先にお手伝いにやってきたわけである。

「お、ユーノ君、あがってや。」

ユーノははやての出迎えで八神家へと上がる。
イージスがピコピコと点滅しているのを見て、ものめずらしそうにしているのが、ユーノには何となくだが分かった。

「そっか、イージスはこんな家は初めてだっけ?」
<<はい、何だか温かみがありますね>>

その言葉に、ユーノは苦笑するしかない。
何せ、ユーノの部屋は殺風景だ。
しかも、部屋の雰囲気自体が硬質的なのだ。
このたくさんの人が生活する、所謂、温かい家庭とは比べるべくもない。

「イージスはこんな雰囲気がいいんか?」

はやての質問に、イージスは点滅しながら返答を返す。

<<はい、こんな温かみのある雰囲気がいいです>>

家族と言う雰囲気を持つ家に、ユーノもどこか少しだけ羨望の視線を向けていた。
それは、どこか遠いのだ、ユーノにしてみれば。

「ま、そのうちユーノ君となのはちゃんが結婚すれば、こんな家に住んでみればええんとちゃう?」
「は、はやて、それはまだ早いよ。」

はやてがニシシ、と笑いながら言えば、ユーノは少しうろたえてから、しかし、既に結婚を見ている言動を繰り出した。
はやては少し動揺したが、穏やかな笑みを浮かべた。

「結婚式には呼んだってな。」
「…皆が揃わなきゃ、意味ないじゃないか。」

それは、どこか切なる韻を含んだ声だった。
深い所を考えれば、結婚式には、皆揃って出て欲しい、だから、誰もそれまでにいなくなってくれるな、とそう言うことだ。
何せ、ユーノとシャマル以外は基本的に皆、戦闘か、それに準じる事が本職なのだ。
それこそ、明日に何かが起こっても、何も不思議な事ではないのだ。

「分かっとるよ、だからブーケは私に投げたってな。」
「その時はやてに相手がいたらね。」
「な、そりゃどういうことや〜!」
「はやてには早々恋人できそうもないなって。」

ニッコリと堂々とそんな事を言い出すユーノに、はやては笑いながら、米神に井桁を貼り付ける。

「ほっほ〜」
「だって、はやての恋人になろうと思うと、多分、シグナムさんとヴィータを倒さなきゃならないよ?」

言われた言葉に、井桁が急速に消えていき、変わりに、はやては頭を抱えた。
どうも、言われた通りになりそうで、少し虚しくなったからだ。

「『主はやての伴侶になりたいならば、私を越えてみせろ!』とか、『はやてはお前何かに渡さねぇ!』とかさ。」
「うわぁ…眼に浮かぶようやわ…」

思わず脱力しそうになるはやてに、ユーノは苦笑する。
と、

<<どうして、はやてが好きな人と結婚しようとすると、邪魔するんですか?>>

心底不思議です、と言わんばかりの事を言うイージスに、ユーノは言う。

「そうだね、その人が、本当にはやてを幸せにできるかどうか分からないからかな?」
<<でも、はやてが好きなら、その人は、とってもいい人のはずです!>>

そんな風に力説されると、はやても照れくさい。

「そうだろうね、でも、それでも、納得できないこともあるんだよ、イージス。」
<<…よく分かりません。>>
「大丈夫、今分からなくても、きっと君も分かるようになるよ。」
<<はい、ユーノパパ。>>

そんなユーノとイージスの様子に、はやては、あはは、と面白そうな笑みを向けた。

(ほんまに、ユーノ君はパパになっとるなぁ。)

イージスに先ほどの言って聞かせる感じは、本当に父親のようだった。
はやては、ユーノとイージスの様子を見ながら、本当に子供が出来ても、いい父親になりそうやな、とのんびり思った。

「さ、ユーノ君も下ごしらえ手伝ってんか。 包丁くらい使えるんやろ?」
「簡単な料理くらいだったら作れるからね。」

はやてにはかなうべくもないけどね、と面白そうに笑うユーノ。
それにはやても楽しそうに返事を返した。

「私は専門職みたいなもんやで、早々負けてたまるかいな。」
「それじゃ、頑張ろうか。」

窓から空を見上げれば、晴れ渡った空が見えた。
天気は変わりそうも無い。
きっと、楽しい日になるだろう、とユーノは満足そうに笑みを浮かべた。




「はやて、材料ってこれで最後なの?」
「うん、せや、しかし、山のようやな…」

机の上に乗せられた、昼ごはん用にと用意されたバーベキューの肉や野菜を見ながら、はやてとユーノは冷や汗を流す。
何せ、机の上に置かれているとは言え、正に所狭しと居並ぶ材料。
八神家の大きな机の上に、お皿が並び、それぞれ30cmはてんこ盛りで溢れて落ちそうな状態だ。

「でもまあ、消費量で言えばこんなものかな?」
「アルフさんとヴィータがよく食べるからなぁ。」

二人で思わず食べる二人を想像して、よし、と頷いた。
確実に、この材料は全てなくなるだろう、と。

と、その時、ピンポーン、と甲高い音が聞こえてきた。

「あ、誰か来たみたいやな。」

さて、お客さん二号は誰や〜、と駆けて行くはやてを見送って、ユーノは材料を縁側に移動させる作業に入る。
縁側に移動させておかないと、庭で焼けないからだ。

「もう、こんな時間か。」

眼に入った時計を見上げて、ユーノは既にお昼がすぐそこである事を確認する。

<<楽しみです>>
「ん〜、でもイージスは食べれないんだよ?」
<<ユーノパパと感覚を繋げばいいんですよ>>
「いいのかな、それ?」

一度食べ物の味など感じてしまえば、もう一度とせがむのは当たり前のような気がした。
その辺りはレイジングハートと要相談か、と思う。

「これはまた、凄い量だな。」
「本当、とんでもないよ。」

どうやら、考え事している間に、既にお客さん二号と三号――クロノとエイミィ――がこちらまで来ていたらしい。

「二人とも、運ぶの手伝ってくれる?」
「ああ、分かった。」
「ユーノ君はずっとお手伝いなの?」
「ええ、今日は朝から…」

材料を運びながら会話をかわしていれば、次々とピンポーンと言う音が鳴り響く。
すずかとアリサ、恭也と忍が続いてやってきた。

「あら、ユーノ、久しぶり。」
「ん、すずかとアリサも久しぶり。」

一月ちょっと前は10日ほど毎日顔を合わせていただけに、こう一月も離れていると、久しぶりだな、と感慨が湧いてくる。
とは言え。

「毎日なのはがのろけてくれるから、全然久しぶりじゃない感じもするんだけどね。」
「あはは…」

これにはユーノも苦笑いするしかない。
アリサとの会話が一段落すると、すずかがユーノに声をかけた。

「ユーノ君、今月はあんまり面白い本なかった?」
「大丈夫、ちゃんとその辺りはストックしてるから。 ちゃんと今日持って来たよ。」
「そうかぁ。」

プツン、と途切れた会話に、ユーノは首を捻ってすずかを見る。
微笑むすずかの顔が目に付いて、ユーノは視線を合わせて、一言言った。

「何か、悩んでる?」
「ん〜、色々と。」
「相談は…出来なさそうだね。」
「大丈夫だよ、本当に苦しくなったら、全部言っちゃうから。」
「了解。」

ヒラヒラと手を振って、ユーノはまだある食材を取りに行く。
その様子をジーと見ながら、すずかは微笑みを少し変えた。

「本当…すずかちゃんとユーノ君は不思議な雰囲気をもっとるなぁ。」
「そう思う、はやてちゃん?」

突然後ろから声をかけられても、全く動揺せずに聞き返すすずかからの返答に、はやてはふむ、と一つ頷いてから、言った。

「思うなぁ。恋人でもない、かと言って、すずかちゃんの言う親友ともまた違う雰囲気や。」
「はやてちゃんは観察眼があるね。」
「まあ、これでも捜査官のはしくれやからね。」

こちらも、プツン、と会話が途切れた。
はやては何も言わなかったし、すずかも何も言わない。
そんな時間が数秒流れて。

「まあ、カレトカノだったしね。」

そう言うと、すずかはユーノの所に手伝いに行ってくると言って行ってしまった。
残れされたはやては、何やそれと思う。

「カレトカノって何やろ?」

聞いたことのない単語やなぁ、と思いつつも、はやてはお客さんばかりに働かせていられるかい、と自身も手伝いに行く。



「ユーノく〜ん!」
「なの…はぁ〜!」

食材も運び終わったし、さて、とのんびり恭也と喋っていたユーノの所に、ロケットダイブと呼称できそうな勢いでなのはが突撃してきた。

<<フローターフィールド!>>

と、飛びつかれた瞬間に、イージスはユーノの背中の方面に素早くフローターフィールドを展開して、衝撃を緩和させる。

「イージス、ありがとう…」
<<なのはママ、勢い強すぎです!>>

う、とさすがにバツの悪そうな顔をしたなのはに、恭也面白そうな顔をして言う。

「娘に怒られる、母か。」
「…あう。」

一瞬、ユーノの脳裏に、クロノとリンディの姿がよぎったのは、それもまた一種、息子が母を叱る場面が板についていたからだろうか。
とは言え、なのはもめげなかった。

「ユ、ユ、ユーノ君、この指輪…」
「うん、気に入ってくれた?」

恭也は少々驚いたのか、それとも、別の何かなのか、わずかに眼を見開く。
それとは関係なしに、なのははずっと聞こうと思っていた事を聞くことにした。

「ユーノ君、左手の薬指に指輪をつける意味、知ってる?」
「前にはやてが『女の子の指輪は基本的に左手の薬指につけるんやぁ』って言ってたけど?」

不思議そうに言うユーノに、はやては真っ青になり、なのはは意気消沈する。
私のせいなんか〜、と青褪めるはやてに、なのははシュン、と自分の気持ちの先走りに落ち込む。
その様子を見ながら、ユーノは不思議そうな顔をして、恭也は無表情に、ユーノを見ている。
…恭也の顔が微妙に笑い出しそうになっているのは、きっと、もう、限界と言う事なのだろう。

「ユーノ、もういいんじゃないか?」
「…恭也さん、あまり洒落になってないですよ?」

そう言うと、ギュッとユーノはなのはを抱きしめる。
腕の心地よさになのははちょっと落ち込んでいた心が元気になる。

「ん〜、なのは、僕は何をしている人でしょう?」
「…私の恋人?」
「それはプライベート。 もっと公的な話し。」
「…無限書庫司書長?」
「そう、知識だけなら誰にも負けないと言う自負があるんだ。」

その脈絡のない会話の意味に最初に気づいたのは、はやてだった。
青くなっていた顔が通常色に戻り、そのまま赤へと移行する。

「ユーノ君、いくら何でも悪趣味やで!」
「…恭也さんに言って欲しい。」
「すまんな、なのはにずっと惚気話をされていたから、ちょっと悪戯をな。」

最初に、恭也が何気ない会話から、ユーノは指輪の意味を知っているのか、と前日吹き込んだ。
その少し前に、恭也はなのはに指輪の事を聞かれたら、何か尤もらしいことを言っておけ、と依頼。
そうして、悪戯を完遂したのだが…

「さすがにこれはなぁ、と思うんですけど…」

はやてもごめんね、と謝るユーノを見て、ここまで追いつけていなかったなのはも、ジワジワと意味を理解する。
つまり、ユーノと恭也に担がれたと言う事に。

「お兄ちゃん、ユーノ君!」
「なのは、意味ならちゃんと分かってる。」

怒ろうとしているなのはの先手を取るようにして、ユーノは苦笑して、なのはを抱きしめる。
ポカポカとユーノの胸を叩くなのはだったが、意味、がどの意味かふと気づいて、恐る恐るユーノを見上げた。

「あ、え、と、じゃあ、言ってみて。」

その恐る恐るとした態度に、ユーノは聞かれた時のために考えていた言葉を言い放つ。

「なのはが、いつか僕のお嫁さんになるってこと。」

言い切ったのは見事だったが、その顔は赤く染まっていた。
はやてはその様子に、ユーノ君は奇襲の時とは随分違うなぁ、と思う。
一方、なのはは顔を赤くしながらも、ユーノの顔を上目遣いで見上げて、自然と笑みの浮いてくる顔を、ユーノの胸に擦り付けた。
あ〜、と頭をかくユーノと嬉しそうに抱きついているなのは。
後、ユーノの手で握り締められて、外界認識のできないイージス。
レイジングハートは溜息でもついている様子だった。

それを周りで見ている皆としては、正に勝手にしてくれと言った様子の人間と、微笑を浮かべて見ている人に分かれていたが。

「いいなぁ、なのはちゃん。」
「何だ、シャマル?」
「だって、女の子の幸せ、皆一緒って感じよ?」
「まあ、確かにそうだが…」
「シグナムは誰か気になる人でもいるの?」
「いるわけがないだろう、お前はどうなんだ?」
「私も今はいないわねぇ。」

八神家の一角で、そんな会話が繰り広げられた。
何気なく会話しているが、シグナムはともかく、シャマルは少々虚しさに溢れていたらしい。



「ええ〜、それでは、本日と言う日が迎えられた幸運に感謝をささげて、乾杯!」
「クロノ君、硬すぎやで〜!」
「僕にはこれで精一杯だ!」

クロノの音頭で始まった宴は、昼過ぎから予定通りに始められた。
最終合流組のフェイト達(フェイト、アルフ、リンディ)が来た時点で始まった。

「ふぃーた、おえは、あたいのひうだお!」(ヴィータ、それは私の肉だよ!)
「うえっえ、いっあうあったんあかあ、いったあ、えんよいやあえ!」(うっせえ、小さくなったんだからちったあ遠慮しやがれ!)
「二人とも行儀が悪い!」

食べたまま喋り続ける二人にはやてが折檻したり。

「兄さん、これは何の肉のカツ?」
「…僕も初めて食べる味…いや、どこかで食べたか?」
「二人とも、それはですね、食用蛙の肉なんですよ。」
「か、蛙!?」
「シャマル、嘘を教えるな。」
「あ、シグナム、そんなあっさり!」
「じゃ、じゃあ、これは何の肉なんですか、シグナム?」
「……さらば。」
「あ、シグナム!」
「ハラオウン提督、フェイト、美味しいだろう、だったら知らなければいいこともある。」

そんな謎な行動を起こすシグナムがいたから、何の肉か、と議論になったり。(実はダチョウの脳みそだった)

「ユーノ君、はい。」
「ありがとう、なのは。」
<<これがお肉…>>
「ほら、イージスちゃん、一緒に食べましょう!」

初の食べ物の味わいに舌鼓を打つイージスに、リィンフォースがはじめての妹分に姉気分になったり。
結局、イージスはユーノと感覚共有して、食べ物を味わっている。
とは言え、感想が違うのが面白い所だ。

そんなこんなで、各々は各々の時間を過ごしつつ、楽しい時は流れていく。



「ユーノ君。」
「どうしたの?」
「また、皆で一緒に、こんな事ができたらいいなって。」
<<できたらいいなじゃないです、するんです!>>
「お、イージスも随分乗り気だね。」
<<当然です、ユーノパパ、なのはママも、できる、じゃなくてしたらいいんです!>>

それは、子供の言葉かな、と思いもしたければ、真理でもあって。

「そうだね、皆一緒に、また、こんな事をしよう。」
「でもね、ユーノ君。」
「ん?」
「たまには、二人っきりもいいかな、と思うんだけど。」
「分かってるよ。」

庭の片隅で、緩やかに、緩やかに、笑いながら今を楽しみ時が進んでいく。

P.S なのははこの日以来、時折思い出したようにニヘラと笑うが、基本的には普通に戻ったらしい。

ー終わりー


甘くない甘くない。
…すいません嘘です。
イージスもちょっとキャラが立ってきました。
子供っぽく頑張るキャラを描けるといいなぁ、と。



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