砂漠の朝は寒い。 突き刺す冷気から身を守るように、ユーノは寝ぼけた意識でぐっ、と毛布を抱き寄せた。毛布が肩口まで覆っているのを感覚で確認しながら、改めて目を閉じる。 「ん………」 まだ残る眠気にまかせて、そのまま眠りに落ちようとした所で、ユーノはふと自分によりかかってくる暖かな重みを感じた。 「……なのは」 「むにゃ……」 見れば、隣でうつらうつらしていたなのはが、ユーノによりかかるように倒れこんできていた。その肩から毛布がズレ落ちているのを見て、苦笑しつつもかけなおしてやる。 と、毛布を取るのに軽く抱き寄せたのがまずかったのか、なのはは反射的に手をのばすと、そのままユーノに抱きついてきた。一瞬昨晩の悪夢を思い出し身を引きつらせるユーノだが、なのははただ軽く彼にしがみついたまま、すやすやと寝息を立てるだけ。どうやら、寒かったので一番手近で暖かいものにしがみついたらしい。 ユーノは苦笑しながら、今度は自分となのはの毛布を二枚重ねして、二人の体をすっぽりと覆った。一人よりも二人の方が暖かい。 どこかで自分は凄い事してるよなあと自覚しながら顔を外に向けると、空が青白く染まり始めているのが見えた。 夜明け前。砂の大海原を行く砂上船の上での出来事である。 ユーノの次元旅行日記 五日目 『○月十六日 晴れ なのはは、僕の事をどう思っているんだろう。旅行にきて、ずっと一緒にいて。 嬉しくて愛しくて泣きそうなのに、それを違うと叫んでいる僕がいて。 ねえなのは。君は……僕の事をどう思っているの? そんな事を考えた罰なのか、今日はとんでもない目を見る事になった』 「ふぁ……」 「あれ、ユーノ君、眠い?」 「ん、大丈夫大丈夫。なのはは?」 「大丈夫、元気元気だよ〜」 にこにこと笑いながらガッツポーズを決めるなのは。その腕に力瘤が浮いているのを見て、苦笑しながらユーノは流れる風に髪をなびかせながら、果てしなく広がる砂の海に目を向けた。 ドラッヘン最大の砂漠地帯、レクサドーラ。ドラッヘンにおける砂漠地域のごく一部でしかないはずであるが、地平線の果てまでも砂の海が広がっているのを見るととてもではないが信じられない。 今、ユーノとなのはは砂上船に多数の観光客と一緒に乗り込んでいる。それも、昨晩のうちに乗り込み、そのまま船で一夜を明かしたところだ。何故、夜明け前からこの船に乗り込んでいるのかというと、自然が密集している部分がのぞめる場所にポートが作られていた瓦礫地帯と違い、砂漠地帯は全体的にみた規模こそ小さいが、その面積は極めて広大、それに基本的には砂ばかりであり自然が見られるのは一部のオアシスのみ。その為、手軽に見て回るという事が出来ないので前日のうちに船で出航しておく必要があるのだ。 「それにしても、もっと砂漠って暑いのかと思ってた」 「いや、暑いよ。ほら、ちょっとこの船の周りに集中してごらん?」 「え?……あ、これって結界?」 「そう。直射日光を弾く結界が張られてる。砂漠の熱源は殆どが直射日光によるものだからね、それさえある程度防いでいる上にこれだけの速度を出してれば、それなりに快適な気温は保てるんだろうね」 「へー……」 風に飛ばされないよう、麦藁帽子を押さえながら感心したように頭上……正確には張られている結界に目を向けるなのは。 ユーノはそんな彼女を眩しそうに見つめていたが、ふと何かに気がついて砂の向こうに視線を飛ばした。まるで砂の海を見透かすように凝視する彼に気がついて、なのはも視線を向ける。なのはの目には、特になにも見えないが……。 「ユーノ君、何かいるの?」 「……ちょっと待って。すぐにわかるよ」 その言葉の通りだった。 つぎの瞬間、砂の海が数箇所にわたって弾け、そこから飛び出したものになのはは勿論、他の観光客も気がついて歓声を上げた。 それは、砂の海を泳ぐイルカのような生き物だった。外見でイルカと違うのは、前ヒレに爪のようなものがあり、背ヒレのかわりにヒレ状に変化した角のような突起だろうか。肌は砂にまみれ、黄土色でありながらもその下から青紫色の鱗が太陽光を反射してほのかに色づいているのが見て取れる。そんな生き物が六匹に渡って、高速で移動する砂上船と併走していた。 その姿をまのあたりにして、なのはが感極まったような歓声を上げた。抱きつくような勢いでユーノによりそって、弾けるような笑顔を浮かべる。 「わ、わ、わ。ねねね、ユーノ君、あれなあに!?」 「え、えと、あれはイープケロファ。砂漠に生息する、砂竜の一種だよ。サボテンが主食で、性格はおとなしいけど好奇心が強い生き物なんだ。ドラッヘン以外にも生息してるけど、こんなに人に慣れてるのははじめてみるなぁ」 なのはと一緒に身を乗り出してイープケロファを見ていたユーノが、感心したようにつぶやく。と、その目の前に一匹の砂竜がよってくると、ザバッと砂を巻き上げて飛び上がった。 「わわわっ!?」 慌てて首を引っ込めるなのはとユーノ。そんな二人をからかうように砂竜はキャキャキャと甲高い声を上げて、再び砂の中に戻っていく。ユーノはなのはを庇うように倒れこんだ時にぶつけた背をさすりながら、その後姿を睨む。……が、なのはを抱きしめるようにしているのに気がついて、真っ赤になって手を離すと誤魔化すように悪態をついた 「もー……あのイタズラ竜め……」 「あ、あのー……ユーノ君……」 「なのは?……って、それは」 ユーノが驚くのも無理はない。おずおずと麦藁帽子を胸に抱えるなのは、その麦藁帽子の上には一輪の真っ赤なサボテンの花が飾られていたからだ。しかも器用な事に、巻きつけてあるリボンに挟み込むように固定されている。あの一瞬でこんな事をしたとなると、大した器用さだ。 「……あれ、この花って……」 「どうかしたの、ユーノ君?」 なのはの問いに、ユーノは彼女の手を引いて助け起こしながら応えた。 「うん。咥えて持ってきたにしては、あんまりしおれてない。すぐ近くに咲いているのかも」 しげしげと花を見つめながら、ユーノ。 と、その時、船に爆発的な歓声が沸きあがった。驚いてなのはとユーノが何事かと見渡すと、背後……砂上船の航路を追うようにして迫る小さな影があった。 「ええっ!?」 「うそっ!?」 二人が声を上げるのも無理はない。 何故なら……。 「みなさん、こんにちわー!長い砂の海の旅、いかがでしたでしょうか?これより、目的地であるバンバルナオアシスに、私マセラティ・オペーラが案内しまーすっ!!」 そう。昨日のガイド、マセラティがあろう事か、砂漠を泳ぐイープケロファの背中に立ちながら手を振っていたのである。 砂上船が到着したのは、広い広い砂漠にぽつんと存在する、湖のようなオアシスだった。近づくにつれ、砂漠の中の水溜りのようだったそれが、巨大な湖面を持つ大きなものであるのが見て取れる。 だがそれ以上になのはのめに止まったのは、そこに生えている植物だ。 なのはの世界では、オアシスに生えている植物といえばヤシの木とか、低木のブッシュとかに相場が決まっている。だが、そのオアシスにはそれどころか、砂漠には似つかわしくない華奢な無数の花々や、広葉樹木のようなものまで生えており、きっと湖の中央から見渡せばそこが砂漠だとは思えないほどの翠が生い茂っていた。 そして何より、変わっている事が一つ。 それを不可思議そうに眺めながら、なのははぽつりと呟いた。 「………サボテン……だよね?」 「……うん。……サボテン……だと思う」 二人の視線の先。湖の浅瀬の部分から、まるで葦のように湖面から突き出す無数の植物。それはなんと、血のように紅いトゲと緑の茎を持つ、無数のサボテンだった。ちなみに良く見ると、それは浅瀬だけではなくただ水深が深くなって見えないだけで、湖の底に延々と広がっているようだった。……トゲが紅いのもあってなんか怖い。 「………湖中に、サボテン?」 「外だよね普通は……」 「あら、奇遇ですね二人とも」 「「きゃあっ!?」」 突然背後からにょきっ、と顔を出してきたマセラティに、なのはとユーノも悲鳴を上げて飛び退った。まるで追い詰められた猫のように寄り添って逃げ腰になる二人に、マセラティはなんだか困ったように帽子を被りなおした。 「あ、あの……そんなお化けに出会ったような反応をしなくても」 「す、すいません……いきなりだったので」 「……まぁ、いいでしょう。ところで、いつまで抱き合ってるのですか?公衆の面前でそれは、あんまり良くないと思いますよ?」 「え?」 そこでようやく、なのはとユーノは自分達がくっついたままだった事に気がついた。二人ともそれに思い当たった瞬間、弾かれたように背中を向け合う。ちなみにどっちも顔が真っ赤だ。 マセラティはそんな二人の微笑ましい姿に「さて、二人が赤面してるのは同じ理由かしらね」等と呟きながら、軽く腕時計に目を向けた。 「……さて。お二人が疑問になさっている事ですけど、あれはバンバルナっていう水中植物です。サボテンじゃーありません」 「………え、でもあれってどう見ても」 「はい。どっからどう見てもサボテンですけど、水中植物なんです。正しくは、”むやみやたらと乾燥に強く地上や砂漠でも育成可能な”という修飾語が必要ですけど」 「……それのどこが水中植物なんですか?」 不思議そうに首を傾げるなのはに、マセラティもまた首を傾げ返した。 「それについては、うちの研究班が言い出した事なのでなんとも……。それよりも、お二人とも。湖に目を向けてみてください……面白いものが見れますよ」 「面白いもの?」 言われて、なのはもユーノも湖面に目を向ける。 ………と。 はじまりは、湖に一つだけあがった波紋だった。 やがて、波紋はいくつもいくつも広がり、やがて無数の水泡が湖面ではじけるようになる。 それも次第に収まり、湖面に静寂が戻ったかと思うと……。 「あ」 ぽこん、と紅くて丸いものが、水面に浮かんでいた。 それは次々に湖面から浮かび上がってきて、水面をずらずらと埋め尽くしていく。なんていうか、一種異様な光景である。 ぽかーんとしてそれを見ていたユーノが、ある事に気がついた。 「なのは、なのは。湖面に飛び出してるバンバルナを見てみて」 「え?何、どうしたの?」 不思議に思いつつなのはも目を向けて、そこで気がついた。 水面から伸びるバンバルナの茎。そこに、さっきまではない紅い実がびっしりとなっていた。それはなのはの見ている前でも風船のようにぷくぷくと膨らみ、次々と剥がれ落ちて水面に落ちる。 「な、なにあれ……?」 「うーん……結実、じゃないのかなぁ……」 ユーノが首を傾げて呟いた、その時だった。 ドドドドドド……… どこか遠くから聞こえてくる地鳴りのような音。それはだんだんと大きく、近くなっていく。それにつれて地面が激しく揺れ、なのはとユーノはお互いにふら付いて抱き合うような形でしがみつきあう事になった。反射的に強くしがみつきあってしまい、顔を赤らめる二人。 「ご、ごめんなのは」 「あ、き、気にしないで……」 「はいはーい、いちゃついてないで注目。団体さんの到着ですよー」 「へ?」 ガイドの言葉に答えた訳ではないだろうが、次の瞬間、ユーノとなのはを飛び越えるように一つの影が宙を舞った。咄嗟に見上げた二人の目の前を、砂色を纏った青紫が宙をかける。 空を舞った影……イープケロファはそのまま湖に身を躍らせると、大きな水しぶきと共に湖面に姿を消した。そして再び浮かび上がってきた時には、青紫の鱗を水に輝かせながらその口に紅い実をくわえていた。見つめる二人の前で、それをごくんと飲み込む。 しかも一匹ではなかった。次から次へと砂漠から生き物が集まってきて、湖に浮かぶ実を口にする。巨大なサソリのような生き物、二足歩行の恐竜のような生き物、ムカデのような生き物。ぞわぞわっとした感覚にユーノが足元を見ると、掌ほどの小さな生き物の集団が列をなして湖に向かっている様子が目に入った。 「これって……」 「はい。バンバルナの実は、栄養豊富。さらに、日光だけでなく月光までをも直接、栄養に還元してしまう彼らはほぼ毎日のように実を作ります。そしてそれは見ての通り、砂漠に住む生物全ての大切な食料になっているんですよ」 「ふえー……オアシスの恵み、なんですね」 感心したように、生き物でごった返す湖を見つめるなのは。そんな彼女に、マセラティはちっちっちと指を振った。 「それがですね、違うんですよ。オアシスがあるからバンバルナがあるのではなく、バンバルナがあるからオアシスがあるんです」 「え?それじゃ、まさかバンバルナがオアシスを作ったんですか?」 「ええ。研究の結果、その事が分かっていまして。まさにドラッヘンの神秘、なのですよ」 「へー……」 頷きながら、なのははじっと湖面に目を向ける。そこでは、多くの生き物が争う事なく、むしろ互いに手助けしあいながら、大量に浮かぶ紅い実を分け合っている。それを見ていた彼女が、ぽつりと漏らす。 「……どうして、人はああやって生きていけないのかな。誰もがドラッヘンの生き物みたいに、互いに助け合って平和に生きていければいいのに……」 「なのは……」 しんみりと呟くなのはに、ユーノは応える術を持たない。なのはは教導隊員として、多くの事件に関わってきた。そんな彼女だからこそ思ってしまうのだろう。 ……どうして人は、傷つけあわなくては生きていけないのか。 返す言葉を持たず、口を紡ぐユーノ。しんみりとした雰囲気に、しかしマセラティは気がつかないのか意図してなのか、ユーノの肩をぽんぽんと叩いた。 「それでですね、お客さん。バンバルナの実は、ドラッヘン三大珍味の一つ、といわれるほど美味しいのですよ。ここは一つ、そこの可憐な恋人さんの為にとってきてはいかがですか?」 「ふえっ!?あ、いや、僕となのはは恋……」 「それいいっ!ねね、ユーノ君、私あの実が食べたいなっ」 「えええっ!?ちょ、ちょっと待ってよ、とって来てって言っても湖の中だよ?!着替えがないし、ちょっと……」 「あれ?お二人は確か魔導師だし、魔法でちゃちゃっと取ってしまえばいいのでは?」 至極当然の疑問に首を傾げるマセラティに、ユーノは苦笑した。なのはもその意味が分かったのか、顔を紅くして身を縮こまらせる。 「いや……こっちに来てすぐに、ちょっとしたトラブルでなのはが大出力魔法を使って当局に減点されてしまって……。現在、僕もなのはもほとんどの魔法が使用禁止になってるんです。飛行魔法はもちろん、バリアジャケットまで。日常的に使う魔法、例えば簡単な日よけの結界や僕の変身魔法は見逃してもらえたんですけど、ちょっと……」 「あら、なら問題ないですね」 「え?」 首を傾げるユーノの前で、マセラティは湖面を指差した。 そこでは、一匹の胴長で耳の大きいのイタチのよーな生き物が、せっせと水面をイタチ掻きして泳いでいる所だった。 「……なんでこーなるの」 水面をせこせこ泳ぎながら、フェレット形態のユーノは小さく溜息をついた。そんな彼に、浜のなのはから応援が飛ぶ。 「ユーノ君頑張れーー」 「あ、うん、頑張るよー」 小さな手を振って応えたユーノは、丁度目の前に実が浮かび上がってきたのを見て気を引き締めた。そのまま、滑らないように気をつけながら、ドッジボールほどもあるその上によじ登る。 「せーの……」 そしてそのまま、玉乗りの要領で器用に実をくるくると転がす。ユーノの手によって推進力を与えられた木の実は、ゆっくりと浜にむけて動き始めた。 スクライア一族秘伝……という訳ではないが、フェレット流運河運搬術である。 「わー、可愛いよユーノ君!!」 「可愛い、といわれても……むぅ、複雑」 両手を振って呼びかけてくるなのはに、ユーノが複雑な返事を返した、その時だった。 ドゴゴゴゴゴゴ……… 「……今度はなに?」 響き渡る振動音。今までとは桁違いのそれに、いやな予感を感じたユーノが背後に振り返る。 その視線の先で、砂漠を砕き割るように、大量の砂塵を巻き上げて巨大すぎるなにかが地面から這い出してきた。 巨大な、蛇のような体系の砂竜。 地面から出ている部分だけでも、長さ数十メートル、太さは十メートル近い。無数のトゲに覆われた筒状の体躯の先には、昆虫とトカゲをあわせたような凶暴極まりない顔が備わっている。そのとてつもない巨大な威容に顔を引きつらせるユーノとなのは。逆に、マセラティは興奮気味にその名を叫ぶ。 「そんな……あれはギガンティックドミナンスデザートドラゴン!!!砂漠全体でたった三匹しか存在しない超レア種をお目に出来るなんて、なんたる幸運っ!?あ、ちなみにその竜もやっぱりバンバルナの実が主食です」 「いやいやいやいやそんな事いってる場合じゃないでしょーーーーっ!!?」 「ユーノ君、逃げてーーーっ!?」 死に物狂いで実を転がして逃走を試みるユーノ。 だが哀しいかな。彼が浜にたどり着くよりも、ギガンティックドミナンスデザートドラゴンが湖面に身を躍らせる方が早かった。ビルのような巨体が湖目掛けて風をきって突っ込み、無数の生き物達が泡をくって逃げ出す。そんな中、口を大きく広げて飛び込む竜の顔を不幸にも真正面から見る事になったユーノは、漠然と思った。 あ、死ぬ。 後で救助されたユーノは、それでもしっかりと実をその両手両足で確保していたという。 『今日はくたびれたのでこれ以上詳しい事はかけない。というか思い出したくもない。 …………ぐふっ』 ――――――あとがき――――――― グダグダ全開っ。ちなみに本当にヤバい時は魔法使って逃げていんだけど、気が動転してそれに思い当たらなかったユーノ君でした。 なんだかあんまり今回はイチャイチャできてないなあ。 次はいよいよお待ちかね、砂漠の海で海水浴、の予定。 あ、誰も待ってない?そりゃ失敬。 ちなみにちょっとしたオマケ。 分類名:ギガンティックドミナンスデザートドラゴン 魚竜目古魚亜目水竜王下目リヴァイアサン科 全長:不明(誰も尾の先端を見た事がない。最低でも数キロはあると予想される) 詳細:ドラッヘンの砂漠地域にたった三匹しか存在しない、超絶的に巨大な体躯を持つ竜の一種。砂漠の王とも呼ばれている。 とにかくむやみやたらに巨大な体を持つのが特徴。また、この下目の生物は尋常でない生命力を誇る上、体中に各種器官が分散されている性質を持ち、あげく遺伝子細胞のトロメアが細胞分裂の度に再生するという特異性質を持つため事実上不死身に近く、永遠に成長を続ける生命体と言われている。 主食はバンバルナの実で、基本的には湖に浮かぶ実を摂取するが、時折小さな発展途上のバンバルナの群生を丸ごと飲み込む事もあるという。 数が少なすぎる上発見される事自体が極めて稀で生態については分かっていない。 また、戦闘能力は少なくとも武装したL級次元巡洋艦三機分を凌駕するとも言われている、脅威の怪物である。 ちなみに、間違って他の生き物を飲み込んだ場合は、ちゃんとより分けて吐き出してるらしい。 |