「えー、皆さんこんにちは、もしくはこんばんは。
 私はユーノ・スクライア司書長が持つ新型デバイス《ホワイトナイト》と申します。
 いつも『灰は灰に』をご閲覧いただきまして、誠にありがとうございます。
 今回はですねー……」

『グオオオオオオーーーーーーーーンッ!!!!!!』

「うわーッ! あなたまだ本編に出てないじゃありませんかッ!? 次元の狭間から顔と手の一部だけですよ!?」
「ヴォアッ! グルルッ! ガアーッ!(前置きが長すぎんだよ! いい加減始めやがれ! 喰っちまうぞ!)」
「わ、わかりましたから食べないで〜、私生後3ヶ月ですから美味しくないですよ? それに食べても金属の味しかしませんよ?」
「グルルアアアアーーーーッ!(つべこべ言ってんじゃねえーっ!)」
「はっ、はいいっ! 今回はですね某回転式拳銃さんのSSのパクリ……じゃなくてリスペクト版! 『灰は灰に』NG集をお送りいたします! 司会進行は私《ホワイトナイト》と」
「ガルル! ガアアーッ!(恐竜型《生体デバイス》の《ディロング》が送るぜ!)」
「さりげなくネタバレッ!?」


『Asche zur Asche 小話編』


「Part.1 蛇の王」


「こいつのテストにはちょうどいい……」
 ユーノの右手にはコブラを模した紫色の杖が握られていた。
『ソードベント!』
 カードを杖に入れると一振りの剣へ形状を変える。
「イライラするんだよぉっ!」
 襲い来るGJ(ガジェット・ドローン)をユーノは毒の剣で滅茶苦茶に切り刻んで行く。
「ユーノ君危ない!」
 GJ3型がユーノを狙って最大火力で砲撃する。仮借ない嵐は弾幕となってユーノの姿を追い隠した。
「ユーノ!」
 フェイトは叫ぶ。そして晴れた弾幕の中から出てきたのは、スバルを盾にして砲火から逃れたユーノの姿だった……
 ユーノはゴミのようにスバルの体を放り投げる……
「どうして……こんな…事を……ユーノ…さん……」
 もがきながらユーノを死に体の目で見据えるスバルに対しユーノは
「近くにいた君が悪い」
 と何の悪びれた様子もなく、しれっとして吐き棄てた……


『ギャオッ! グアッ!(王蛇だな)』
「王蛇ですね……」
『ガルルルル……(違和感無えな)』
「まったくです……」
『グオウッ!(次行くか)』


「Part.2 覚醒」


 ユーノは一人雨の中を彷徨う……もう、誰もユーノの事を必要としていない……
『高町一等空尉はもうハラオウン執務官と恋人同士なんだよ』
『あのままおとなしく無限書庫の司書として消えてくれれば良かったのに』
 初めてだった……他人の事が、世界の事が、ここまで醜く思えてくるのが……
 目の前には、自分たちを便利屋としか見ていない武装局員の一人……
「何の用だよ司書長? あんたの恨み言なんか聞きたくないぜ」
「なぁ、教えてくれよ? どうして僕がこんな目に合うんだ……」
 雨の中の問答は続く……
「あんたは一度消えたんだ。3期が始まったらもう用済みなんだよ」
「違う……、違う……、違うッ!」
「なんだよ! 俺たちが悪いって言うのか!?」
「きっとそうだよ……」
 ユーノは雨の降る夜空に向けて咆哮を上げる。ユーノの体が見る見るうちにに変質していく。
 それは、あの弱々しく小さなフェレットの姿ではない。人間の体躯にフェレットの能力を併せ持った灰色のバケモノ……。ゆっくりと歩み寄ってくるユーノを前に、未知に対する恐怖に顔を歪ませて、尻餅をつきながら局員は後ずさる。
 ユーノは無言で右手から両刃の長剣を出現させ、恐怖に駆られた男の心臓を躊躇なく貫いた……


『マスターがフェレットオルフェノクに……』
『ガウガウッ!(帝王のベルトは出ないのか?)』
『つけたらもうどうしようもないですね……』


「Part.3 クライマックス」


「ティア? 増援ってあの人の事?」
 GJの大群を前に苦戦していたスバル。そこに現れたのは……
「楽しそうだな? オレも遊ばせてくれぇ♪」
 髪を金髪にした真っ赤な目のユーノだった。
「オレのカッコイイ変身! 見せてやるからよく見とけ!」
 金髪のユーノは一風変わったベルトを腰に巻くと、赤いボタンを押した。軽快なメロディにあわせてICカードをバックルにかざすと、ユーノの体はメタリックな装甲に包まれた。
「変・身ッ!」
『Scythe Form!』
「オレ! 参上!」
 ユーノは大仰なポーズを決めて横に備えられた連結式デバイスを組み合わせ、大鎌を片手にGJへ突進する!
「ここんとこ本編が進んでなくて、オレの欲求不満はクライマックスだぜえッ!」
「なんか、別世界から助けが来ちゃったね」
「この後次元の狭間からなんか出てくるみたいだからね、電車に轢かれないように注意しなさいよ……」


『グオッ!(今度は電王か……)』
「みたいですね……ってああっと! ここで時間が来てしまいました!
 そろそろ、皆さんともお別れの時間です。それでは、次回のNG週までさよーなら〜♪」

続く?


あとがき

えー、超即席SS、灰は灰にNG大賞をお送りしました。
ライダーネタのオンパレード。ちなみにユーノオルフェノク化って言うのはリリマジでキングダークさんに見せて貰った同人誌にあった、オーガギア着けて『僕はフェレットとして生きていく!』ってネタから持って来てます。
で、よく考えて見れば地獄ユーノって木場さんだなぁと……
あとはなのはが本気でフェイトとレズって、ユーノを犯人扱いして地獄ユーノが刺し殺せば完璧だ(マテ
残りの二つはまあ、言わずもがなですな





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