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“デバ学おまけ ザ・グレイとオマケバトル”


 銀河鉄道上ステーションコロニー内。
 そこで一人の男性がモニターの画像を見て驚愕し、その心を振り払うように叫ぶ。

???「馬鹿な! たったあれだけの戦力に私の兵器達が敗北するなど!!」

 送られてきた画像、報告を見ても信じられず、手前のコントロールパネルに強く拳を叩きつけている。
 だが、送られてきた情報は全て真実。
 管理局の魔道師達によって彼の大半の兵器は破壊され、武力は機能停止寸前になりかけている。
 彼の完全なる敗北だった。

???「まだだ! まだ終わらんよ!!」

 言いながら彼はモニターのボタンをいくらか操作すると、その場を後にして逃げるように奥へと進んでいく。
 彼が去った部屋は静まり返り、モニターには赤い文字で、恐らく警告を意味する文字が点滅しながら現われる。


 L級艦サンダルフォン内。

???「艦長ぉおおおお! 銀河鉄道上ステーションコロニーが動きだしましたぁあ!」
???「動きだとぉおお!? 映像出せえ!!」
???「あいよ」
???「なんじゃこりゃぁああああああああ!!?」
???「いっちいちうるせえんだよお前等ぁあ!! 報告ぐらい普通にやれコラァアアアア!!」
???「いや、アンタが一番うるさいよ!!」
???「んだとマザキぃいいいいいい!!!」
???「ぎゃぁあああああああ!!?


 銀河鉄道上ステーションコロニー内最深部。

???「ふはははは!! これぞ最終兵器惑星破壊要塞デススターの真の姿だ!!」

 戦闘区域。



クロノ「認めたくないものだな…若さゆえの過ちというものは」
フェイト「クロノ」
はやて「クロノくん…現実は受け止めなあかんよ」
クロノ「ああ、分かってる。解っているが…どうもな」
フェイト「あれは…ね」

そんな彼等の前にあるのは、ダースベ○ダーのテーマソングを掛けながら巨大な砲門を広げる惑星っぽい兵器。

はやて「今までシードネタで敵さんが出てきてたから、最後はトンでも兵器やとは思ったけど今頃スターウォーズはなぁ」
なのは「そんな事はどうでも良いの

ゾクッ!!


フェイト「な、なのは?」

なのは「早く帰りたいのに…どうして皆無駄な足掻きをするのかな?

はやて「なのはちゃん…すっかり悪役が板についてもうて」(つдT)
クロノ「だが、実際あんなでかい物をどうする? まだ戦艦級が幾つか残ってるぞ」
フェイト「確かに…量産型だけじゃすぐに落とすのは無理があるかも」
???「おーい! また新しいデバイス持ってきたよー!!」
なのは「局員さんありがとう! なにか良いの無いの?」
???「え? 行き成りだね…て言うか僕は局員じゃないんだけど」
なのは「なんでも良いの! これ借りるね!!」
???「そんなあっさり決めて良いのかい?」
なのは「うん、コレが駄目になったらすぐに他の頂戴ね?
???「まとめて持っていってください!!」(恐怖)zrOν|||||
フェイト「こ、怖いよなのは」
クロノ「開発部の人たちは大丈夫なのか?」
???「まぁ、僕も含めて彼らも十分楽しんでると思うから」

〜〜

???「ぐあぁああああああああああああまた死んだのかジムデバイスぅ!?」
???「ドムデバイス! グフデバイス! R・カズィデバイス核搭載ボールデバイスまでもか!?
???「はやく次のをよこしてください! でないと敵機に逃げられます!」
???「そんなの知るかあああ!! 一体いくら壊してると思ってんだぁあ!? コレ俺らの給料天引きされんじゃねーかぁああ!!?」
???「俺の休みを返せえええ!!」
???「現場でカスタム改良なんて阿呆じゃねーの!!?」
???「腕が! 目が疲れ死ぬぅぅぅううう!!」
???「白いお方がお怒りだ    やれ
???「ナマ言ってスミマセンでした!!

〜〜


???「って感じで」
はやて「それってほとんど脅迫やん」
クロノ「すまない」
???「僕じゃなくて彼らに言ってあげてください」

 彼等が話している間にも、なのはは颯爽と飛び去りデバイスを振るい、次々と壊していった。

???「あれって普通に敵とデバイス撃破数同じくらいじゃない?」
クロノ「…下手をすれば上回るぞ
はやて「それよりクロノ君、問題はあのとんでも兵器をどうするかや」
フェイト「そうだね。今の私達じゃ、外からじゃあれを破壊する事は出来ないと思う」
クロノ「確かに…だが、今から内部に突入しにいっても発射までに破壊できるかどうか」
???「あ、それなら良い物があるよ」
クロノ「良いもの?」
???「うん。一昔前に作られたもので使い勝手も極悪な一品なんだけどね」
はやて「そんなの使えるんですか?」
???「普通の人なら使えないけど…あの人とキミ達なら大丈夫」
クロノ「どういう事だ?」
???「それは見てのお楽しみ」

???『こちらサンダルフォン。クロノ! ケティ! 聞こえるか?』
クロノ「エイト提督?」
エイト『すまないが君達にはエリアA-23区域に向ってくれ! また起動要塞級のが3体現われてウチのやつ等じゃもたねぇ!!』
クロノ「解りました。僕やはやて、ヴォルケンリッターでそちらに向います。そういう訳だフェイト・アルフ、すまないがなのはは君達に任せた」
フェイト「う、うん…でもごめん……あまり期待しないで」
アルフ「フェ、フェイトはあたしが守るよ!」
はやて「大丈夫やフェイトちゃん。誰もフェイトちゃんを責めないから」
シグナム「武運を祈る」
ヴィータ「がんばれよな」
ザフィーラ「アルフ…無茶はするな」
クロノ「本当にすまない。僕も付いていたいが、あの兵器はメンバーがいないと破壊できない」
フェイト「解ってる。なのはがあの状態だから簡単に破壊できたんだよね」
クロノ「すぐに戻る…決して無理はするんじゃないぞ」
フェイト「クロノもね」
???「なんか…敵と戦いに行くより危険視されてるあの娘っていったい」
クロノ「ケティ…キミにも頼む」
ケティ「一介のジャンク屋に何が出来るか解らないけど…任せてよ」
アルフ「こんな優男に頼んでも変わらないと思うけどねぇ」
クロノ「ケティは強いよ…ある意味ね」
フェイト「みんな、気をつけて」
クロノ’s『フェイト(ちゃん)も』


ケティ「いっちゃったね」
フェイト「私だけで…今のなのはを止められるかな」
ケティ「止めなくても良いんじゃない?」
フェイト「でも、やりすぎると開発局の人に迷惑が掛かるんじゃ」
ケティ「大丈夫だよ。こっちとしては壊れてくれた方が回収しやすいから」
フェイト「そうなんですか?」
アルフ「まあ、そう言ってもらった方がこっちとしてはありがたいけど」
ケティ「それは兎も角、あの要塞。パッと見、起動には時間が掛かるみたいだから今のうちにアレを持ってこようか」
フェイト「あれって…さっき話してたやつですか?」
ケティ「そう。ちょっと一人だと辛いから手伝ってくれる?」
フェイト「構いませんけど、前線の人達は」
ケティ「大丈夫、援軍を送っておいたから」



 戦闘区域前線部。


 管理局の魔導師達は敵本拠地に向けて進軍していたが、ほとんどが魔道人形で構成された敵部隊の物量に圧し戻されつつあった。
 敵機の基本性能の高さもさることながら、機械特有の精密すぎる連携、さらに中には魔力攻撃を無効化する等の高等魔術を応用した
 機体も含まれており、同じく連携を主体とする魔導師達は苦戦を強いられ、それが進軍を止めている原因となっていた。

???「このぉ!!」
魔兵機「―gg/teki/hakai」
???「ごぁ!」
???「うぁああああ!!」
???「ハヌマ! コール!! っち、数が多い上に対魔術コーティングたぁ豪勢なこったなぁ!!」

 次々と躍り掛かる複数の魔道人形相手に一人他の隊から離れ孤軍奮闘する青年、サンダルフォン在籍の執務官、スヴェル・ディセンテンス。
 前方には五体、内二体が対魔術コーティングの施された機体が突っ込んでくる。
 その特攻をまるですり抜けるように受け流し、最後の対魔術コーティングのされた一体がすれ違い背後を取った瞬間ブレイクインパルスを行使。
 爆発と共に鉄のボディが吹き飛び、爆炎と共に飛び出し様に次の行動・魔術行使を行なう。

スヴェル「スピニンンッグ…ブレイドゥ!!!」

 片手持ちの杖を大きく横に振りかぶると先端に光の粒子が円状に集まり激しく回転。
 やがてノコギリ状のエネルギー体となった所で薙ぎ払う様に打ち出すと、それは円状の動きをしながら敵機に向かう。
 風に木の葉が空中に舞うように動く光の光刃が魔道人形の腕を、胴体を、武器を、肩を、頭部を切り裂き破壊する。

スヴェル「アースラ組みはデバイスの補給で中盤まで戻ってる…ウチの奴等は防御には定評あるが、相手の物量の上にこう防御に優れてると…な!?」

 周囲の状況を見直している最中、不意に頭に妙な予感が過ぎり上空を見上げつつ後ろへ飛ぶ。
 瞬間、スヴェルがいた場所に二条の閃光が過ぎ去り、彼の白を基調とした金のラインの入ったジャケットを少し焦がす。

スヴェル「イレイズショット!!」

 鏃状の魔力弾が魔道人形等を直撃と同時に霧散。牽制にもならなかったその行為は大きな隙を生んでいた。

魔兵機『za』
スヴェル「しまっー――!?」
???「スピットファイア!!」
???『SpiddFair』

ガォンガォンガォン!!

スヴェル「!?」

 三発の発砲音とほぼ同時に黄緑色の閃光が三体の魔道人形に直撃、火花を散らして爆発する。

ガキィ!!

魔兵機『ga!?』

 魔道人形の横から現われ、スヴェルへの攻撃を受け止めるMSのG系っぽい外見をした魔道人形。
 背中から稼動している巨大な鉤爪が敵魔道人形の腕をガッチリと掴み、次の動きで強引にもぎ取り肩に背負った対艦刀を振り下ろし一気に切り裂く。


???「大丈夫かいスヴェル?」
???『SUKOSINO・AIDANI・UDEGA・NIBUTTA・DE・GOZARUKA?』
スヴェ「フィル! それにK−SK!?」

 目を向けるとそこには青いジャンパーコートのようなジャケットを纏ったスヴェルと同い年くらいの眼鏡を書けた少年。
 両手にそれぞれ金と銀の剣十字の装飾の施され、グリップ部分が鎖で繋がれた二丁拳銃を構えてスヴェルに優しげな眼を向ける。
 名を’煌く魔弾’の異名を持つ傭兵二丁魔銃使い、フィルドレーショ・エクスペンド。

 彼の隣に滑るように移動してきた朱の基本色をした魔道人形はK-SK・通称カスク。
 二人とも管理局の者ではなく、FFF(スリーエフ)通称セルフと言う傭兵部隊のような仕事をこなす者達だった。

スヴェ「よお、二人とも久しぶりだな」
フィル「そうだね、僕等は最近はあまりキミの方から依頼は来ないからね」
スヴェ「で、ケティはどうしてる?」
フィル「レッサイ君はローエングリンを用意して本体へ合流してるよ」
スヴェ「ローエングリン? 魔導師用対艦戦超砲撃デバイスか!? でも、あれは魔導師数人がかりでないと動かすことすら出来ないコント品だぞ?」
フィル「あの娘達がいるよ」
スヴェ「ああ、あの覇王さん方ね」
フィル「でも発射には時間が掛かるから、僕等はその時間稼ぎを頼まれたんだ」
スヴェ「そうか、じゃぁ俺いま本調子出せないから頼むな」
K-SK『SOUIUTO・OMOTTE・RESSAIkara・AZUKARIMONOde・GOZARUyo』
スヴェ「預かり物?」
フィル「これ、某魔道人形との戦闘データから再調整された新型デバイスで名前はZHO」
スヴェ「ZHO? ってか重いな」
K-SK『KETYno・KOTOBAwo・AZUKATTERUnariyo』
スヴェ「説明か? なら頼む」
K-SK『SAISEI・SIMASU-これ録音されてるかな? ま、良いや。
    それは某魔道人形との戦闘記録を盗んだデータから再調整された新型デバイスで、名前はZHO。ちょっとした人工頭脳も入って色々サポートしてくれるよ』
ZHO『イタイ、コワイ、バラバラ、シヌ、タスケテー』
スヴェ「なんか妙な事言ってんぞ」
K-SK『ちなみにそいつ等に使った材料は前回までに砕けた08小隊のコアをベースに使ってあるから、色んなものがたっぷり詰まってて根性はあると思うよ?』
スヴェ「怨念付きかよ!? 怖ぇえよ!!」
K-SK『それじゃ、健闘を祈るよ-ブツッ-IZYOU・de・GOZARU』
スヴェ「あのやろう」
フィル「まぁまぁ、良いじゃない別に」
スヴェ「ま、お前等と組むのも久しぶりだしな…折角だから使ってみるか!!」
ZHO『ウラミ、ハラサデ、於クベキカ
スヴェ「やっぱ恐ぇえよコイツ」
ZHO『後方ヨリ高魔術反応』
スヴェ「敵機か!?」
ZHO『コノ反応…!? 危険危険危険キケンキケンッテカ怖イコワいコワイタスケテー
スヴェ「オメーのが恐ええよ!! ってかなんだこいつのこの反応? 壊れたの!!?」
K-SK『IYA・DOUYARA・ENGUNga・KITA・YOUDE・GOZARU』
フィル「援軍?」

なのは「高町なのは。いきます!!」
敵味方『管理局の白悪魔キター!!!!(|||゜Д゜)//

 敵味方入り乱れた戦場を切り裂くように、桜色の魔力を纏った翼が一直線に突き進む。
 その圧倒的な存在を前に、敵味方双方ともに身体が勝手に彼女へ道を空け渡していた。
 まるでモージャの杖使用後の湖、下等な愚民を蹂躙する王の行幸、その様はまさに覇王

なのは「シュート!!」

 兵機達の合間を一気に駆け抜けると、すぐに反転して桜色の魔力を打ち出す。
 鋭く正確に桜色の魔力弾は魔道人形を打ち抜き、爆散させた。
 一瞬膠着していたような空気が動き出し、攻撃されなかった魔道兵機はなのはへ攻撃目標を移す。
 無数の砲撃が打ち出される中、なのははそれらを舞うように避け、反撃。片端から打ち倒していく。
 しかし、今手元にあるのは大してカスタムされていない量産型。
 敵の攻撃を魔力防壁を展開して防ぐ度に軋み、やがて敵の強力な砲撃を受けて量産型デバイスは粉々に砕け散る。

スヴェ「ZHO! さっそく出番だ!!」
ZHO『Spiral Shooting』

 一斉射撃に晒されるなのはを庇うようにスヴェルが前に躍り出てZHOを構える。
 搭載された八つの宝玉が輝き魔力収束、構築、増幅、制御を高速で行い、更に先端の鋭角的な鏃がドリルの様に回転し更に魔力増幅と付加効果を促す。
 魔力の塊である光球が先端に集まり、開放された瞬間破裂するように無数の光弾が高速で弧を描きながら打ち出されていく。
 高速且つあまりにも不規則な起動に魔力コーティングされていない数十体の魔道人形達は次々と爆破されていった。
 中々の性能にスヴェルはヒュウ♪ っと口笛を鳴らす。

スヴェ「っと、大丈夫か!?」
なのは「この腰抜けデバイスが
スヴェ「あ?」
なのは「あ、いえ! 助かりました!!」
フィル「キミみたいな可愛い子が噂の魔導師なの?」
なのは「か、可愛いなんてそんな」(/// ω/)
スヴェ「話し込んでる場合じゃねーぞ…新手がざっと3〜40くらいか……噂通りに一気に殲滅できないのかアンタ?」
なのは「う、噂どおりってなんですかぁ!?」
K‐SK『管理局の白い悪魔に始まり、破壊の魔導師、悪魔の審判者、桜色の断罪色々あるなりよー』
フィル「なんでそこだけ且舌なの?」
スヴェ「って、んな事言ってる間に来たー!!」

 言葉の直後に散開。行く筋もの光線が虚空を通り過ぎ、意思を持たない人形が彼等に襲い来る。

スヴェ「なんで一気に桜色の破壊砲ぶっ放さないのか!」
なのは「変な事言わないでください! それにやりたくても、この子達が壊れちゃうから撃てないんです!!
     今でも交替交代しながら使って、壊す数を減らしてるんですから!!」
フィル「全部の杖を使う訳にはいかないの?」
なのは「へ?」
フィル「いや、つまりねゴニョゴニョ」
スヴェ「なぜ耳元で話す必要がある…てか敵機を撃ち落しながらやってるお前等凄いよ」
K-SK「OMAEモナー」

 緊張感ねーなお前等。

なのは「そっかぁ! そういう手もあったんだ!!」
フィル「僕には出来ないけどね」
なのは「ありがとう! やってみるね!!」

スヴェ「何言ったんだ?」
フィル「ちょっと一言ね」
なのは「いっくよー!!」

 なのはの掛け声と共に、背中に大量に所持していたデバイス達が翼を得たように一気に飛び立つ!
 そして、個々のデバイス達から桜色の魔力弾が放たれ、何十体もの魔道人形達の身体を貫いていった。

スヴェ「うぉおおおおおお!?」
フィル「アレは!?」
K-SK『貴方達が言ってもネタとしては分かり辛いと思うNARIYO』
スヴェ「お前喋れるなら普通に喋れよ」 

 彼等が話しこんでいる間もなのはは、両手にもデバイスを持ち、対角線上にいる魔道人形を打ち落とし、
 魔法で空中へと解き放った無数のデバイス達も器用に操り敵機を撃ち落していく。


敵戦艦。
???「1分? 僅か1分で32体の人型、大型魔道人形が戦闘不能だと!?」
???「敵魔導師接近!!」
???「全砲門開け! 打ち落とせー!!」

なのは「当たれー!!





スヴェ「見事にシールドで防がれてるな」
フィル「気のせいかな…一瞬彼女が舌打ちしたように見えたんだけど」
スヴェ「気にするな、気にしたら負けだ」
K‐SK『ピピ-KETY・kara・TUUSINga・KITAnari』
フィル「なんて?」
K-SK『ローエングリン準備完了』
フィル「スヴェル!」
スヴェ「分かった。栗毛の人ぉ! ちょっと戻ってきてー!!」
なのは「にゃ!? なんですかその呼び方ー!!」


敵戦艦。
???「敵魔導師引き返していきます!」
???「……ふはは、勝った、勝ったぞ!! 管理局の白い悪魔に我等は勝ったのだぁ!!」
???「艦長、敵魔導師達が、その白い悪魔のところへ一箇所に集まっている模様です」
???「何をするつもりだ?」
???「艦長! 大変です!! 白い悪魔周辺の魔力が急速に上昇していきます!!」
???「なんだと!?」
???「これは…もしや……間違いない、砲撃です!!」
???「モニター写せ!!」
???「映像出ます!」


 船内のモニターに映し出された映像には、巨大な砲塔を抱え、モノアイの如き輝きを放つ瞳の悪魔の姿が映っていた。

 

なのは「凄い、全然軋みもしない…これなら全力全開で撃てるの!!」
ケティ「こうしてみると凄い絵だな」

 彼がそう言うのも無理は無い。
 なぜなら今なのはが持っているデバイスは、幅が小学生2〜3人入れる程の広さ、長さがジャイアント馬場くらいあるのだ。
 その分、と言うかデバイス自体対艦用とあるだけに、超高出力砲撃を行なえるのだが扱いが非常に難しく、使用するには複数人の魔導師が集まる必要がある。
 まず重量の関係で支えるだけの人数が必要であり、次に魔力量の問題でそれに見合った人数も必要になり、出力・軌道などもろもろの調整。
 それ等を制御、開放するにも兎に角人数が必要という非常に扱い辛く、お蔵入りとなっていたあまりに使いようの無いデバイス”ローエングリン”。
 それをなのはは一人で支えているのだ!!

ケティ「最低でも一発打つのに武装局員でも6〜7人は必要な筈なんだけどね」
スヴェ「普通にデバイス無しで腕力で敵破壊できるんじゃね?」
K-SK「SONnaKOTO・IUto・KESARERU・de・GOZARUyo?」
フェイト「アルフ、大丈夫?」
アルフ「大丈夫…だいじょうぶ……フフフ、フ」

 ケティ達は後方で汗だくになりながら倒れ付すアルフと2人の局員を視界から消していた。
 戦闘区域であるここら一体は転移魔法が使えない状態だった。
 さて、それではどうやって彼等はここまで例の物を運んできたのか。
 答えはいたって単純。担いできたのだ!!
 フェイトに持たせる訳には行かないとアルフは頑張ったのだ!
 ちなみにケティは説明が必要だからだの何だの言葉巧みにアルフの追求をかわし、労せずここまで辿り着いた。

 もう一度言おう。
 そんな物を高町なのはは一人で支えているのだ!!

ズモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモ!!!

???「妙な擬音が聞こえるのは気のせいか?」
???「艦長、私達にも聞こえます」

なのは「スターダスト…クラッシャァアーーーーー!!!」


ゴッ!!!


???「キャぴ―――」 ##################)Д’)


 閃光が全てを包み込む。



 艦隊もシールドごと、軌道上にいた魔道兵機もコーティングごと消し飛び消滅していく。

∴:.##.####.#####:##.###''#'##:##'・##,,##) ○
↑の小さい点々がそれです。


 そして、閃光の先端がデススターに直撃、かと思われたが魔力防壁に阻まれ巨大な火花を散らす。




ケティ「がんばれ高町さん!」
スヴェ「後ろの人達の死を無駄にするな!!」
フェイト「あの…死んでませんけど」
フィル「がんばれ!!」
なのは「たかが石ころ一つ! この魔力で押しつぶしてやるの!!





 なのはは気丈に言い放つが、やはりローエングリンの元の重量と使用魔力に徐々に疲れが見え始める。
 桜色の魔力光が徐々に細くなり、威力の衰えを見せ始める。


フィル「駄目だ!」
スヴェ「こうなったら自爆装置を押せ!!
ケティ「ここで爆破したら僕達も死ぬよ?」
フェイト「あるの!? 自爆装置?」
なのは「後ろで楽しそうな話しないで手伝ってください!!」
フィル「楽しいのかな?」
スヴェ「ちっ仕方ないミスター高町!!」
フェイト「ミス…じゃないですか?」
なのは「なんですか!」
スヴェ「もしこの状況を打破できたら、最近のユーノくん丸秘情報誌ニュータイプ版くれてやる!!
F's「そんなのあるの!?」


なのは「白い悪魔は伊達じゃない!!


一同『言い切った!?


 消えかけていた桜色の魔力が太く、強靭な力強さを取り戻す。
 いや、弱冠先程よりも威力が上がっているかもしれない。
 桜色の魔力は荒れ狂うようにうねりを上げ、空気を震わし、大気を焦がす。

フェイト「本当にあるんですか?」
スヴェ「あ、なにが?」
フェイト「なにがって」
スヴェ「ああ、丸ニューユーノくんね。ちゃんとその筋の方面で売ってるぞ」
フェイト「しょ、商品化してるんだ」
ケティ「ちなみに今月のピンナップはこんな感じ」
スヴェ「持ってんのかよ!?」
フェイト「えっと、最新の特別ニュース今月のユーノくんスナップ情報?」
スヴェ「お前…これ買ってんのか?」
ケティ「いや、前の依頼がちょっと特殊だったんだ」
フィル「ああ、アレね」(フッと遠くを見る)
フェイト「あれ?」
フィル「どうしたの?」
フェイト「う、うん。ここでユーノにご飯食べさせてるのってリインフォー」

ドグォオオオオオオオオオオオオオオオウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーー!!!!!



 その直後。


 彼女が持つ砲塔から発射された桜色の魔力。





 それは、僕等が今まで見たどの光線よりも太く、雄雄しく、眩しき輝きを放ち世界を揺るがした。




 光は一瞬で防壁を貫き、機械で出来た地面を砕き内部を焼き焦がし、そして―――――





 粉々に、跡形も無く消し飛ばした。



ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……







スヴェ(俺の長年戦場で培った勘が告げている)


なのは?「フェイトちゃん


ケティ(もしここで迂闊に声を出そうものなら)


フェイト「な、なのは?」


フィル(僕たちは)



一同『確実に…死ぬ!!




なのは?「今のお話し…詳しく聞かせてくれるかな?
フェイト「え、えっと…」


 黒なのはに迫られたフェイトは慌てふためき、助けを求めるようにスヴェル達の方を向く。
 困惑した表情で助けを求める彼女を守ってやりたい衝動に狩られるが彼等も命は惜しい。
 心で涙し、フェイトの無事を祈る。
 そんな彼等の反応に、フェイトは涙目になりちょっとだけム〜っと頬を膨らます。

なのは?「フェイトちゃんの手に持ってるの…なに?
フェイト「こ、これは…その」
スヴェ(渡せ! 渡しちまえ!!)←念話
フェイト(で、でも渡したらなのはが暴走しちゃう)
ケティ(もう手遅れだよ)
フィル(今はキミの安全の方が大事じゃないか!)


 そこまで言うなら助けろよ、とも思うが人間誰も恐怖には適わないのだ。
 それにこれ以上誤魔化す事も出来そうにない。
 フェイトは心の中で泣きながらなのはに特ニューユーノ版を手渡した。



ペラッペラッ…



 なのはが一枚一枚ページをめくる度に空気が歪んでいくような錯覚が起こる。
 ページをめくる音が階段を登ってくる死神の足音のように、彼等の心臓は妙な圧迫感に締め付けられる。
 そして、あるページの一旦で彼女の手が止まり、気圧が増したような気がした。
 再びページがめくられていく度に、空気が重くなり息が辛くなっていく。


 そして、最後のページを見て本が閉じられた。




なのは?「壊さなきゃ…可愛いものは全部……
フェイト「な、なのは?」
スヴェ「マズイ! 総員退避!! 退避ぃー!!!」
ケティ「カスク! プロテクションフィールド起動!!」
K-SK「承知!!」
フィル「ディムス、セヴンズ! アルトロス起動! 急いで!!」
ディムス『ok,my frend』
セヴンズ『yes,ser』




なのは「ユーノくんを取られるのは……イヤァアアアーーーーー〜〜〜〜!!!!


あまりにも凄まじい衝撃ゆえに音声のみでお楽しみください。




フェイト「アルフ! 起きてアルフぅ!!」
アルフ「ん、フェイト…え? へ? ひゃぁああああーーー!?」
スヴェ「おどれよくも再び核などぉおおおーーー!!!」
ケティ「カスク、壊れても治すから全パワー防壁に回して!!」
K-SK『to! TOKERU!!?』
フィル「アルトロスウェポン、ガナーブラスト、コネクト!!」
ディムス『Arms selection Gunner Blaster』
セヴンズ『Thing and uniting of Altoloss』
スヴェ「でえええい、ZHO! 防壁展開! 最大出力だ!!」
ZHO『アノ日ノ忌マワシキ記憶。二度ト繰リ返シテハナラン!!』



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォオオオオオオ・・・・・・・・…


ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!






GARO風次回予告。

女ってヤツは分からないもんだな。
嫉妬ってものも俺には解らないが、凄まじい執念の集大成って事は解った。
フェイトにアルフ、それとその他大勢。お前等の冥福を祈ってるぜ。
次回リリカルなのはおまけ。
痕跡
巻き込まれるのは何時だって関係の無いやつ等。



ふー。ようやくなのはさんとリインを絡めそうだよ。
長かったような、早かったような…どちらかと言えば長かったなぁ。
さて、次回はフェイト達がどうなったかあたりか。
なのはさんの壊れキャラがデフォと化してるのは気にしないでおこう。






“おまけその後。”


クロノ「なにがあった?」
フェイト「グスッひっく…クロノ、クロノぉ」
ザフィ「アルフ、一体何があったと言うのだ?」
アルフ「あうぅぅぅ」(ブルガク×∞)
はやて「あの、生きてますか?」
スヴェ「死んでる」
ZHO『奇跡ハ起コラナイカラ奇跡ッテイウンデサー』(火花散ってます)
ヴィータ「うわすげ、溶けてる」
K-SK『Oro〜』(@л@)
シグナム「大丈夫か? 自分が誰か分かるか?」
ケティ「発明好きの少年で、ある日突然別世界から自称魔法使いを名乗る少年とであってから――」
シグナム「分かったもう良い。細かい話しは今度聞くことにしよう」

はやて「えっと、結局なにがあったんですか?」
フィル「覇王が…暴走」
はやて「あかん。もうええ、良ぅ分かりました」
クロノ「よく生きててくれた」
ザフィ「それで、高町は何処に?」
フェイト「ぐすっ なのはは…多分ユーノとリインフォースの所に」
ヴィータ「リインフォースの所? なんで?」
はやて「そやね。ユーノくん所へ行くんはわかるけど、リインに何の用やろ?」
フェイト「それは…その」
クロノ「どうしたんだ?」
スヴェ「コレを見れば分かる」
クロノ「む……ナンダコレは?」
はやて「へー、こんなんあるんか〜、知らなかったわ」
クロノ「知らなくて良い」
スヴェ「色々突っ込みたい気持ちは解るが、問題は奥の方だ」
クロノ「奥の方?」
はやて「ちなみにコレっていくらするんですか?」
スヴェ「知らんわそんなもん。あいつ等に聞いてください」
ケティ「場所によって値段違うけど、ネットでは高額で取引されてるよ」
はやて「ホンマですか!? 今度シャマルやエイミィさんに教えとこ」
クロノ「頼むからやめてくれ」
ヴィータ「んな事より、どうしてリインフォースが狙われなくちゃなんないのか分かったのかよクロノ!」
シグナム「落ち着けヴィータ」
ヴィータ「だってよ!」
スヴェ「そんな心配しなくて平気だろ。こうゆう場合大抵男の方に被害が向うのが王道だ。覇王なら王の道を進むもんだろうからな」
ヴォルケン『高町…また新しい異名付けられたな』
はやて「で、なのはちゃんが暴走した理由は?」
クロノ「…これだ」(-_- )つ□□
はやて「このページ? どれどれ…え?」
ヴィータ「あ、はやて。あたしにも見せて!」
シグナム「ヴィータ……?…どうした。ぁ」
ザフィ「シグナム? っむ」



 全員が問題の雑誌に目を通し、その動きを止める。
 はやての手で見開かれたページにはデカデカと一枚の写真が映し出されていた。
 それは一つのカップに入った飲み物をストローで飲んでいる、というストロべりった事をしているユーノとリインの姿だった。
 他のページにも色々とイチャイチャしてる風にしか見えない写真が並べ立てられ、これをなのはが見たと思うと一同全員背筋に悪寒が走る。

はやて「り、リイン逃げてぇえええーーーー!!」
ヴィータ「ど、どうしよう。シグナムぅ!?」
シグナム「え、あぃや、い、今から追いかけて間に合うだろうか」
ザフィーラ「仮に間に合ったとして、彼女を止められるか?」
クロノ「落ち着くんだみんな」
はやて「なに言うてんのやクロノ君!!」
ヴィータ「てめーリインフォースが心配じゃねーのかよ!」
シグナム「見損なったぞ!!」
クロノ「冷静になるんだ。リインフォースならきっと大丈夫だ」
ザフィ「なぜそう言える」
クロノ「ザフィーラ…世の中はこんな筈じゃないことばかりだよ」
スヴェ「出た、管理局的名台詞」
クロノ「先程彼が言ったようにこういった場合大抵は男の方に被害が向くものだ。キミにも分かるだろう?」
ザフィ「と言う事は…」
クロノ「ああ、間違いなく最初に被害がでるのはリインじゃない。アイツだ」
はやて「あ、そういう事」
ヴィータ「アイツって?」
シグナム「いつも高町の近くにいる彼だ」
ヴィータ「あー! 高町の使い魔か!」



一同『なら別に良いか




ユーノ「ハックシュン!」
リイン「ユーノさん。風邪ですか?」
ユーノ「多分違うと思う」
リイン「はい、ティッシュです」
ユーノ「ありがとう、リインは用意が良いんだね」
リイン「はやてちゃんやシャマルお姉ちゃんに女の子のたしなみは教え込まれましたから」
ユーノ「妙な事まで教わってないよね?」
リイン「?」6(’ω’)⌒




 その頃、夜の闇を切り裂き飛行する桜色の光が轟音を立てながら地上のある一点を目指していた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
なのは「ユーノくん…いま逝くから

ユーノ「はうぁ!?」
リイン「ユーノさん?」
ユーノ「い、いま何かが…なにかが僕の首にカミソリでも当てたような冷たさが…」





戦いの火蓋が切られる火は近い。






“ちみちみ リイン日記? (是迄乃簡略的荒筋)”


α月β日

 今日はクラールヴィントさんから教師役になってほしいって頼まれちゃいました。
 突然のことですごく戸惑っちゃいましたけど、『リインにしか頼めないのよ』って言われてしまって断れませんでした。
 これで今日からリインは先生さんです。
 頑張ってみなさんに色んなことを教えないといけません。
 どんな人たちが生徒さんになるんでしょう?
 ちょっと楽しみです。でも、先生って具体的にはどうすれば良いんでしょうか?
 

α月γ日

 はぅぅ。
 こまりました。どうすれば良いのかまったく分かりません。
 意気込んで先生役を引き受けましたけど…生徒役がレイジングハートさん達と聞かされてとっても困ってます。
 いつも皆さんのほうがリインの先生みたいに色々教えてくれるのに、リインが教えられることなんてあるのでしょうか?
 でも今さら断るわけにもいきませんし…どうすれば良いのでしょう?

α月γ日

 色々悩みましたけど、先生の問題はなんとかなりそうです。
 なんと今日、偶然あったユーノさんがリインのことを手伝ってくれるって言ってくれたのですよ〜☆
 でも、ユーノさんも無限書庫で毎日忙しいのにリインを手伝って大丈夫なのでしょうか?
 はやてちゃん達も話していたけど、ユーノさんも皆さんに負けず劣らず頑張り屋さんみたいですから倒れたりしないでしょうか?
 嬉しい反面、ちょっと申し訳ないなって思います。

α月δ日

 今日はユーノさんと温泉にお泊りです☆
 以前はやてちゃん達と一緒に来たことがありますけど、とーっても気持ちよかったです♪
 ただ遊びに来たわけじゃないですよ?
 ユーノさんと一緒にうちあわせをしにいったのです!
 授業内容について考えたのですけど、リインが一生懸命考えても良い案がうかばなくて目が回ってしまいました。( ´・ω・`)ションボリです。
 でもでも! ユーノさんはすごいんです!!
 リインには思いつかなかった考えをいーっぱい出してくれるんです!
 なのはちゃんが自慢気に話すって、はやてちゃんも話してましたけどこれなら納得です。
 夜はユーノさんと一緒に寝たのですけど、その時のことはよく覚えてないんです。
 朝起きてみたら、ユーノさんは服が乱れていてとても疲れているように見えました。
 どうしてでしょう?
 でもリインは夜寝る前、すごくきもちよかったような気がします。

 それと、お家に帰ったらシャマルお姉ちゃんが頭から血を流していてすごくビックリしました。
 お姉ちゃん、また戸棚の食器を頭にぶつけたのかな?
 気をつけなくちゃ駄目ですよ?
 秘密ですけど、血を流しながら微笑むシャマルお姉ちゃん……ちょっと怖かったです。 ゴメンなさい。

α月ε日

 今日はユーノさんとお買い物です♪
 授業の内容も決まって、肩のおもにが取れたリインはとってもご機嫌なのでした☆
 どこに行くか迷ってると、途中でシャマルお姉ちゃんが案内してくれて助かりました。
 案内されたお店に入ろうとすると、ユーノさんが帰ろうとしたり、シャマルお姉ちゃんが飛び出したりして楽しそうでした。
 お店の中ではシャマルお姉ちゃんが色んな服を着せてくれました。
 服を変えていくと、ユーノさんがアタフタしてちょっと楽しく思っちゃいました♪
 そういえば、ユーノさんとシャマルお姉ちゃん。
 リインをほっといて二人だけで楽しそうに話してましたよね。
 ちょっとだけ怒っちゃいました。
 それにしても二人を見てたとき、胸のところがなんだかモヤモヤと
 こう、変な感じがしたのですが…あれは一体何だったんでしょう?

 今日はプールにも入りました☆
 ほとんど入ったことがなくて泳げないリインにユーノさんが泳ぎを教えてくれました♪
 そのおかげでとっても長い距離を泳げるようになって嬉しかったです。
 ちょっと大変だったけど、ユーノさんは優しくて丁寧に教えてくれて楽しかったです。
 その後は二人で寝ちゃって管理人さんに怒られちゃいました。
 今度から気をつけないといけませんね。

 帰りはユーノさんと一緒に歩きながらごはんを食べて帰りました。
 ちょっと怖かったり、はずかしいこともあったけど楽しかったと思います。
 食べ歩きのことは、はやてちゃん達にバレたら怒られちゃいますから、これはリインとユーノさん二人だけの秘密なのですよ。
 雪が降ってきた時にはユーノさんが上着を貸してくれました。
 やっぱりユーノさんはやさしいです。
 でも、リインの為にムリするのはもうやめてほしいのです。
 リインの所為でユーノさんが風邪をひくなんていやです。
 あ、でもそうなったらリインが看病してあげましょうか?
 



 リインはユーノさんにはいっぱいお世話になりました。
 お礼をしたいのですけど、どうしたら良いのでしょう?
 今度ユーノさんのお手伝いに行って聞いてみようと思います♪

                                    ○


どうしましょう。
はやてちゃん達がいない間、みんなのお部屋のお掃除をしていたらリインフォースの日記を見つけてしまいました。
いえね? 別に見るつもりはなかったんですよ?
でも、棚から落ちた拍子に上手い具合にページがめくれて、なんだか良い感じの文章が目に入っちゃって、悪気は無かったんです刑事さん!

シャマル「でも、リインフォースったら可愛い」

最近のリインフォースが前と少し様子が違うような気がしてたけど、こうゆうことだったのね。
本人が自覚無しって言うのはちょっと勿体無いきもするけど、こういった事は本人が気付くまで待ったほうが良いのかしら。
でも待って。確かユーノくんにはなのはちゃんって言う最凶の防壁があるのよね?
それだと、ゆったり待っていたら手遅れになるんじゃないかしら?
姉としては可愛い妹の初恋は是非とも成就して欲しいけど、これまでの経験上変に横槍を入れると私の命が危なくなるし。

シャマル「取り合えず見なかったことにしましょう」

 言いながら元あった場所へと日記を戻す。
 ふう、良い仕事したって感じに汗を拭う仕草をしてから部屋を出ようと回れ右をする。

リイン 「おねえちゃん」
シャマル「ゑ?」

 そこには何か見てはいけないものを見てしまったような雰囲気を持つ無表情をしたリインが立っていた。

シャマル「り、リインフォース! いいいつからそこに!?」
リイン 「む〜…シャマルお姉ちゃん酷いです!! リインの日記〜!!!」

ポカポカポカ☆

 顔を赤く染め、頬を膨らませながらシャマルに腕を振るうリイン。
 シャマルは身を屈めて頭を手で庇いながらされるがまま、リインのお子チャマパンチを受け続ける。

シャマル「ゴメンなさいごめんなさい! リインゆるして〜!?」
リイン 「む〜!!! いくらお姉ちゃんでもゆるしませ〜ん!」
シャマル「きゃ〜!」

ポカポカポカ☆

シャマル「本当にごめんなさいリイン」
リイン 「む〜」

 ようやくリインのポカポカパンチから開放されたシャマル。
 リインはまだ怒っているのか、日記を抱えたまま頬を膨らませている。
 内心つつきたくなる衝動を堪えながらシャマルはリインに話しかける。

シャマル「リイン」
リイン 「なんですか?」
シャマル「お願いだからそんなにムスっとしないで、ね?」
リイン 「ドロボーさんには厳しく接しなさいってテレビで言ってました」
シャマル「リイン、はやてちゃんに内緒でお菓子買ってあげるから」
リイン 「そ、それくらいで買収されるリインじゃありませんですよ〜?」
シャマル「も〜、そんなにむくれてちゃ可愛い顔が台無しよ?」(ナデナデ)
リイン 「むぅ、良いですもん」
シャマル「そんな事言う子はユーノくんに嫌われちゃいますよ?」
リイン 「ふぇ?」
シャマル「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫よ」
リイン 「あー! 騙しましたね!?」
シャマル「ふふふ、リインはユーノくんの事どう思ってるの?」
リイン 「シャマルお姉ちゃん話をそらそうとしてます!」
シャマル「嫌いなのかしら?」
リイン 「そんな事ありません! リインはユーノさんのこと大好きなのですよ」
シャマル「そう」(ギュッ)
リイン 「わぷ!?」
シャマル「リイン、最初は戸惑うかもしれないけど……その気持ち……大切にしてね」
リイン (シャマルお姉ちゃん?)
シャマル「貴方にはみんなが幸せになって欲しいって思ってるんだから」
リイン 「むぅ…」











ジタバタジタバタ!!



リイン 「モゴムグゥ〜!!」
シャマル「リイン?」
リイン 「ぷひゃぁ! 苦しかったです〜」
シャマル「あ、あはは。ごめんなさいリイン」
リイン 「シャマルお姉ちゃん、リインをイジメて楽しんでませんか〜?」
シャマル「だって可愛いんだから仕方ないじゃない♪」
リイン 「むぅ〜もう許しませんからね〜! プンプンです!!」
シャマル「キャ〜♪」

ポカポカポカ☆

 こうして仲良し姉妹の一日は過ぎていくのであった。




ズズズズズー……
???「司書長〜」
ユーノ「なんだい?」
???「なんで男二人定時過ぎた仕事場でカップ麺啜ってんすかねー」
ユーノ「ははは…はぁ」




コンさん、sianさんがヒロイン日記をやってたので自分もという罠。
他の方々と比べてみるといかに見劣りするか解るってもんだ!
はははは、これだけ見てみるとあまり日にち経ってないんだよな。
やはり勢いだけではムリがあったか!!?
これ自体見切り発車だからなぁ。
ドリル特急の意思を組み過ぎたか!?

最後のはまぁ、男の哀愁ってことで…さらばだ!






“ちみリインおまけ その頃のなのはさん。〜順調に迫る破壊の権化。(酷ぇ言い様だ)〜”



 とある空域。
 どこの世界にも近所迷惑を考えない、若さを暴走させる傍迷惑なやつはいる。
 ここにも若さを張っちゃけさせたい暴走族と言われる若人達が爆走していた。

???「ヒャッホォウ!」
???「ちっくそ早ぇ!!」
???「このダウンヒルロード、高速の飛行魔術を会得している強者でないと吹き荒れる反発引力に逆に弾き飛ばされる別名選発の坂!
     ここを乗り越えたものがボスとの一騎打ちをする資格が与えられるという難所…今年は俺がもらったぁ!!」


ゴウ!!

背後からなのは現る!

???「!?」
???「なっ!?」
なのは「ふっ」

カシャッ
なのは、後方中空で膝を曲げて屈伸。

カシャッ
バネが跳ねる様に一気に飛び立つ。

カシャッ
一瞬にして追い抜かれる暴走族。

カシャッ
なのは、振り向き様に一言。

なのは「邪魔なの」
???「ぐっ!?」

ギュン! ドシュゥ!!!!

???「速ぇええええええええええええ!!!」
???「なんだあの速さは!?」
???「俺達が眼中に無い…ただここを通りたかっただけ?」
???「まて、オイあそこ!!」
???「あ、あれはリーダー!? 高速の風”リバーシブルホースト”のシブルさんだ!!」
???「あの白い嬢ちゃんと高速の風の一騎打ち、こりゃ見ものだぜ!!」


なのは(こいつ早いの)

ゴォォォォォ…

???「いつの間にか後ろに付かれてた? まだ俺の他にこの反発引力に挑戦するやつがいたとは…
     命がけの勝負になるが…答えるか……どんなやつだ?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

???「恐ぇ」
なのは「ふぅ、ここが近道っていうから来たのに…邪魔なものが多すぎるの…音速の域(直線のみ)……見せてあげるの」



ゴッ!!!!!


 この日、この空域に新たな伝説が生まれた。
 白き荒ぶる暴風という新星という名称は瞬く間に広まり、管理局の耳にも入っていったという。
 管理局で様々な異名を持つ少女、高町なのは。
 世界中が彼女の噂で持ちきりになる日は近いかも知れない。
 そんな事は今眼中に無い彼女は、なんかまた色んな意味で路線から外れかけていた。



 その頃のユーノくん。

???「最近妙に疲れてませんか?」
ユーノ「何故か最近、愛しさと切なさと心強さを合わせた様な気配をいつも感じてるんだ…まるで一直線に僕に向ってるみたいに」
???「呪われてるんじゃないですか?」
ユーノ「はは、やめてよ。本当にそうじゃないかって思えるから……」

???「ユーノくん?
ユーノ「なにか今!!? 首に、首に温かい感触がしたような気が!?」
???「あんたもう、はよ帰れ」
ユーノ「うん、そうするよ」

ヒュンッ
ガコ!!

ユーノ「痛!?」
???「どうしました?」
ユーノ「いたたたた…いや、良く解らないけど…どこからか本が飛んできたみたい」
???「落ちたじゃなくて飛んできたんですか?」
ユーノ「誰かが魔法操作失敗したのかな?」
???「危ないな…俺が戻してきますよ」
ユーノ「ああ、大丈夫。これくらいなら……?」
???「どうかしましたか?」
ユーノ「何でもない難でもないナンでもないよ?」
???「そうですか…何ていうと思いますかぁー!!」
ユーノ「わっ!? ちょっとまって!!」
???「なにを隠したのかなー? 盗ったぁ!!」
バッ!!
ユーノ「ああ!?」
???「ウェイ?」
(0ω0)つ■<高町なのはの日記帳ver4


???「なんじゃこりゃぁああああああああああああああああああああ!!!!!!!!?」
ユーノ「な、なんでなのはの日記がこんな所に?」
???「こ、これを見たものは確実に死に到りそうな気がしますよね?」(■ー■)つ■フ
ユーノ「それなら開けようとしないでよ!?」
???「恐いもの見たさは史書の嵯峨」
ユーノ「司書関係ないから!!?」

ちなみに、彼等は知らない事だがほぼ同時刻で某所にてなのは日記ver6なるものが発見され、今まさに開かれんとしていた。


クロノ「どうして僕たちは、こんな所まで来てしまったんだろう?」
スヴェ「本当に昔と違って染まってるよなアンタ」
ケティ「おーい、皆ぁ変なものがあったよー!」
クロノ「変なもの?」
スヴェ「なんかの本か? 名前は」
ケティ「高町なのはの日記帳ver6
クロノ「見るな触るな深追いするな!!
スヴェ「その三段活用は間違ってる気がするが」
カスク「戦艦内 Niha 観察日誌Narumono Mo Atta De GozaruYO」
クロノ「どうして君達は導火線に火をつけるようなことをするんだ!?」
スヴェ「ってか観察日誌って誰が書いたんだよ」
クロノ「知らないし、知りたくもない」


はやて「あれ〜?」
ヴィータ「はやて、どうかしたのか?」
はやて「うん、ちょっとなのはちゃん暴走観察日誌が見当たらなくて困っとるんよ」
シグナム「何故そのようなものを」
はやて「フェイトちゃんと交代で書いとったんやけど、どこにしまったんやろ?」
フィル「あ、あの娘も関係してるんだ」
はやて「バレたらどうしようという緊張感がまたええんや♪」
フェイト「はやて、無理やり引き込んどいて酷いよ」
フィル「なにをしたの?」
はやて「むっふっふ。企業秘密や♪ 旅は道連れ世は情けって言うやろ?」
フィル「それは意味が違うよ」


またもやその頃のなのはさん。


なのは「なんなの? 前とは違う…別の意味で嫌な感じがするの」



 様々な場所で様々な思惑が交差する中。
 桜色の彗星が今、地球へと降り立った。
 その先にあるのは如何なる未来か?




ジョー…キミはどこに落ちたい?





次回、どうなるリリカルなのは!?
それ以前にこれはなのはSSSと言えるのか!?
なのはさん完全悪役っぽいぞ!!
軌道修正は適うのか!?
こうご期待とはとても言えないねぇ。
いま言える事は一つ。
黒色槍騎兵さん。掲示板ではネタ提供ありがとうございます。
取り合えず、上の通りに挑戦しようと思います。
何時になるかは解らんがね!!
再び自分の首を絞める発言をしつつ…さよーならー。(逃走ε=大
なのは「にがさないの!! レイジングハートエクセリオンモード!!」
   (煤@||゜д゜)ってギャァー!!?
    =〜人<|=

   「だから……ドリルは外せと言っ…た……ガフッ」
なのは「なのはは…なのはは、ただユーノくんと一緒にいたいだけなのに〜〜〜!!!」

合従?





“高町なのは・覇王のメール”

α月α日

 今日は予定より早く仕事が終わりました。
 他の皆はまだ任務で出かけていて、連絡は取れないし
 アリサちゃんやすずかちゃんも忙しいから今日は無理なんだよね?
 どうしようか迷ったけど、ユーノくんの所に行くことにしました。
 ユーノくんも忙しいと思うけど、ここ最近お話してないし
 無限書庫のお手伝いしながら話せば大丈夫だよね?
 ちょっと言ってみたいと思いま〜す♪

α月β日

 今日はクロノくんから新しい任務が言い渡されるみたい。
 フェイトちゃんやはやてちゃん、ヴォルケンリッターの皆さんも一緒の任務。
 どんな内容なのかまだ聞いてないけど、皆一緒だから大丈夫だと思います。
 
 あ、それとレイジングハートやバルディッシュさん、皆のデバイスに新しい機能が付くみたい。
 なんでも人間の姿に変化する為の実験だという話です。
 だから今皆デバイスを持ってないけど、同時に彼女達がどんな姿になるのか少し楽しみ。

 だけど、何でかな?
 そのお話を聞いたとき、全身に嫌な感じと言うか。
 なんとも腑に落ちないものを感じたんだけど気のせいかなぁ?
 その事をフェイとちゃんとはやてちゃんに話したらからかわれちゃった。

α月γ日

 今日、不法な巨大機動要塞を作っている部隊の人と戦いました。
 お話しを聞かせて貰いたかったけど、全然聞いてくれなくて、結局戦う事になりました。

 そんな時にまた嫌な感覚がしたの。
 なんて言ったら良いのか分からないんだけど、凄く嫌で不愉快な感じがしたの。
 それで、近くを飛んでるハエが妙に煩くて、全力全快の砲撃を出したら少しだけスッキリしました。
 後でクロノくんに怒られちゃったけど、皆無事なので安心してください。
 それじゃ、また。

α月γ日
 遅くにごめんなさい。
 またあの感覚が沸き起こりました。
 なんだか、無性に帰りたくなって来たんだけどなんでだろう?
 ユーノくんは元気かな?
 任務に着く前に一回会っただけだからどうしてるのか気になってきました。
 思い出したらまたあの感覚に苛まれるんだけど、どういうことなんだろう?
 皆に聞いたらはぐらかして教えてくれないし、とっても気になるの。
 早く帰りたいなぁ。

α月δ日

 今日、不法に巨大機動要塞を開発していた大本に攻撃を仕掛けました。
 早く終わらせたかったから、量産型の杖数本一気に使いました。
 その御陰もあって直ぐに片付いたんだけど、そこでまた新しい任務を言い渡されちゃった。
 腸(別名臓物)が煮え刳り返るような気分だったの。
 なんだか最近なのはの扱いが録でもない気がするのは絶対気のせいじゃない。
 邪悪な意思の力なの。
 そんなものになのはは絶対負けない事をここに誓います。

α月δ日

 さっきユーノくんファンクラブを名乗る変態仮面さんを撃ち落としました。
 好き放題言ってくれた上に、ユーノくんの写真を…私はとても怒りました。
 レイジングハートさえいればあんな変態瞬殺だったのに、でももっと許せない事がありそうです。
 その時見えたの。
 ユーノくんが幼女と、とってもいけない事をしてる風景が見えたの。
 幻覚かも知れない。
 考えすぎかもしれない。
 でも、凄くリアルで否定出来無いなにかがあったの。
 こうなったらデバイスに構ってる暇ないの。
 一気に決着を付けてみせるの。
 そう思っていたら、行き成り列車にひき逃げされました。
 結構痛かったかな?

α月ε日

 いい加減ウンザリするの。
 あと少しで終わるというのに、敵の方はまた新しい兵器を投入してきました。
 無駄な足掻きなのに、どうして手間を取らせるのかなあ?
 これじゃあ早く帰れないの。人様の迷惑を叶えない人は駄目駄目なの。最悪なの。

 前線に行ったら妙な事言われた気がしたけど、
 スヴェルって言う人のお友達が持ってきてくれたデバイスの御陰でようやく終わったの。
 あ、スヴェルって言うのは、今回応援を要請したサンダルフォンっていう船の魔導師さん。
 その人達の御陰でなのはは思いを遂げられたの。



 でもね。
 スヴェルさん達が持ってた
 ”ユーノくん丸秘情報誌ニュータイプ版”にとんでもない事が書いてあったの。
 ユーノくんと幼女がイチャイチャしてる写真が幾つもあったの。

 わたしはこれからユーノくんの所へ向かいます。



 なのははね?
 ユーノくんを信じてるよ?
 

 でも、もし二人の所にユーノくんが来たら捕まえといて欲しいな♪

高町なのはより。





アリサ「なのは、あんた……変わったわね」
すずか「なのはちゃん。本当にユーノくんの事が好きなんだね」
アリサ「これは恋の病じゃなくて、恋の核兵器ね」
すずか「あ、あはは…(ごめんなのはちゃん、否定できないよ)」
アリサ「でも、ユーノはどうするのかしらね」
すずか「この日付って今日だよね?」
アリサ「そうね。でもあたし達に出来る事は一つよ」
すずか「うん。そうだね」
アリサ&すずか
『関係ない人が巻き込まれませんように!!』





はい、なのはさんの暴走は止まりません。
日々変わりゆく友人のメールを見て、彼女達の心境は如何なるものだったのか?
まずいな。これは明らかになのはファンに刺される。
自分でも扱い悪いなぁって思う。
だが、私は謝らない!
悪いのはウチより可愛いユノなの・リインSSSを書いたコ○さまの所為だ!!m9(0∝0)つビシィ!
とうとう使っちゃった!
そろそろなのはさん軌道修正しないとヤバイかな?
なのはVSリイン。どんな被害が出るかは作者自身にも解らない。






“りりかるなのは? 邂逅×再会=殺意の波動?”

リイン「〜〜♪」
シャマル「あら、リイン出かけるの?」
リイン「はいです♪」
シャマル「またユーノくんとお出かけ?」
リイン「そうなのです! 今日はユーノさんと商店街に遊びに行くのですよ〜♪」
シャマル「ふ〜ん」
リイン「シャマルお姉ちゃん、楽しそうですけどなにかあったんですか?」
シャマル「ううん、なんでもないのよ。楽しんできてね」
リイン「はい♪」


 時間と場所は変わってとある商店街。

ユーノ「何だろう……ここ最近感じる妙な胸騒ぎは…なんだか嫌な予感がする」

 大量の汗を垂れ流しながらブツブツ呟くその姿は端から見ると怪しいものがある。
 顔色最悪、目の焦点も定まっておらず、ある種の薬中患者のようだ。

リイン「ユーノさ〜ん!」
ユーノ「あ、リイン」
リイン「はぁ、はぁ…ごめんなさい、お待たせしましたぁ」
ユーノ「慌てなくても大丈夫だよ。ボクも今来たばかりだからさ。はい」
リイン「あ、ありがとうございます」

 ユーノは予め買っておいた飲み物を手渡し、少し休憩してから二人は商店街へと向かった。
 今日は特に予定を立てている訳ではなく、二人は商店街を探索しつつ遊び歩く。
 年齢に合わず、ほとんど仕事で遊ぶ事のない二人は大いに楽しんだ。
 ウインドウショッピングに始まり、ゲームセンターへ行ったりと、色々歩き回り楽しんだ。
 端から見ると可愛らしいカップルの様に見えなくもないだろう。
 まあ、いたいけな少女に手を出す不埒な輩に見えなくも無いが、本人達にそのつもりは無い。
 ありそうだけどない。

 しばらく歩き回った後、二人は近くの公園にある広間のベンチで一休みする事にした。

ユーノ「ふぅ、結構色んな所を回ったけど…リインは疲れてない?」
リイン「ごま! 大丈夫なのですよー♪」
ユーノ「ごまって…なに?」
リイン「ユーノさんが取ってくれたごまちゃん人形も平気だって言ってますから♪」
ユーノ「ごまちゃん人形だからごまって鳴き声なの?」
リイン「ごまちゃんは喋れないからリインが通訳してあげてるのですよ〜。ごまごま♪」

 大の大人の手の平サイズのゴマアザラシ人形。
 それをユーノの目の前に持って行き、手の部分を掴みながらピョコピョコ動かすリイン。

ユーノ「それで、その子は何て言ってるの?」
リイン「ユーノさんに取ってもらえて嬉しいって言ってます♪」
ユーノ「そう」
リイン「ごま☆」

ゾクッ
ユーノ「!?」
リイン「ごま?」
ユーノ「まただ…またこの感じ、この寒気はいったい?」
リイン「ユーノさん、寒いんですか?」
ユーノ「え、あ、いや…寒いって言うか…自分でも良く分からないって言うのが本音なんだけど」
リイン「?」
ユーノ「なんだろう…なにか嬉しい事と怖い事が同時に起こるような…そんな不思議な感覚が」


その頃の八神家。

プルルルル…プルルルルル

シャマル「はーい、はい八神です。あら、はやてちゃん任務は終わったんですか? リインフォース?
     あの娘ならさっきユーノくんに会いに出かけましたけど……ええ!? なのはちゃんが!!?
     はい、はい! 分かりました! すぐに様子を見に行きますね!! はい! じゃ、また!!」

ガチャ!

シャマル「そうは言っても、どうしましょう。クラールがいないから旅の扉は使えないし…
     かといってリインフォースを見殺しに出来無いし…こうなったら走っていくしかないわ!
     ファイトよシャマル! リインを救えるのは貴方しかいないの!
     例え原稿〆切過ぎる事になっても行くのよシャマル!!
     何としても白い悪魔が来る前に二人を逃がすのよ!!」


とシャマルさんが悲壮な決意をした時。


???「ーの…−ん」
ユーノ「ん? 呼んだ?」
リイン「ほぇ? どうかしましたか?」
ユーノ「いま、誰かに呼ばれた気がしたんだけど」
???「ゅー…くーん」
ユーノ「呼んでる…誰かが僕を呼んでいる」
リイン「あれ? この声ってどこかで」
???「ゆーのく〜ん!」
ユーノ「この声…まさか!?」
リイン「うえから?」
なのは「ユ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ノくぅううーーーーーーーーーーーーーん!!!

ヒュゴッ!!
ダグキッ!! ドゴォオオオオオオオオオオオウ!!!!!

ユーノ「なのガボゥヴフゥウウ!!!?
リイン「ユーノさぁーん!!?」

 超高速での抱きつき。
 あまりのスピードに身体が耐えられず、盛大な音と煙を巻き起こしながら吹っ飛ぶユーノ。

 死んだ。
 普通ならそう思う場面。
 だが、ユーノは咄嗟に自分の背後にフローターフィールドを展開し、衝撃を吸収する事に成功。
 見事生還した。
 それでも首筋、身体ダメージは凄まじいものがあったようで半分白目向いている危険な状態だ。。

ユーノ「ぁ、あ”あ”…ァ」ピクピクッ
リイン「ゆ、ユーノさぁん」
ユーノ「い、いった…い……なにが?」(|||ОгО)
なのは「はにゃ〜」(@〜@)
ユーノ「え? なのは?」
なのは「はれ? あ、ユーノくん」
ユーノ「え? あれ? どうしてなのはがここに? 今は確か任務の筈じゃ」
なのは「任務はもう終わったんだよ、ユーノくん」
ユーノ「早すぎない? それにどうしてボクに体当たりする必要があったのかな?」
なのは「えへへ、ユーノくんの顔見たら嬉しくなっちゃって…飛び込んじゃった♪」
ユーノ「危うく首が90度曲がるところだったよ」
なのは「あはは、ごめんねユーノくん」
ユーノ「別に良いけどっと、お帰りなのは」
なのは「ただいまユーノくん♪」
リイン「あの〜はやてちゃ…マイスター達は一緒じゃないんですか?」
ユーノ「そう言えばいないね?」
なのは「はやてちゃん達はなのはの代わりに後始末をしてくれるって言ってた(ことにする)から大丈夫なの」
ユーノ「そうなんだ」
リイン「マイスター達はまだ帰って来れないんですか?」
ユーノ「寂しい?」
リイン「はい。少し寂しいです」
ユーノ「もう少しの辛抱だよ」
なのは「二人とも…少し見ない間にとっても仲良くなったんだね?」
ユーノ「?」
リイン「はい、リインとユーノさんは仲良しさんなのです」
なのは「ふーん…そうなんだ
ユーノ「なのは?」
なのは「ねぇユーノくん」
ユーノ「なに? なのは」
なのは「なのはがいない間、リインフォースちゃんと何やってたのかな?
ユーノ「な、なにって?」
リイン「先生のお勉強とかお泊りとか色んなことしましたー♪」
なのは「へぇ……そうなんだ?
リイン「ふ…ふぇ?」
ユーノ「なのは、ちょっと待って落ち着こう。何かあったの?」
なのは「ナニガ?
ユーノ「なにがって…その」
なのは「ユーノくん
ユーノ「はい!?」
なのは「お話し…聞かせてくれるよね?

 この時のユーノの頭の中では光速思考が働いていた。
 幾つか頭の中で選択肢が現れては消えていく。
ユーノ(この選択肢を間違えたら…僕は死ぬ!!!


 無限書庫司書長・ユーノ・スクライア。
 若くして彼は今まさに、生命窮地、デッド・オア・アライヴの分岐点に立たされていた。


その頃のシャマルさん。


シャマル「待っててリインフォース! 必ずお姉さんが助けに行きますからねー!!」

 気合十分に叫びながら駆けていくシャマル。
 だが悲しい事に彼女はリインフォース達がいる場所とは正反対の商店街へと走っていた。
 商店街に行くとは聞いていたが、何処の商店街とまでは聞いていなかったので一番近い場所だと思っていたのだ。
 肝心な所でうっかり属性を発動している、果てしなく無意味なお姉さんであった。





ついになのはさん降臨!
果たしてユーノは生き残れるのか!?
次回は血の雨!? それとも天使が舞い降りるのか!?
リインVSなのはへ行き着くにはどうするか。
そこに頭を悩ませつつ次回へ続く!!





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