“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!クロノ執事さん!?”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!デュランダル!”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!氷結の執事さんズ!”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!朝の目覚ましタイム!?”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!使用人ズ!?”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!アースラ邸の(ご近所の)方々!! ”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ? 戦え! 新社会人!!”へ
“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え! クロノ執事さん再び!!”へ






“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!クロノ執事さん!?”



ミッドチルダにある超大富豪豪邸の一つアースラ。
そこで働くクロノ執事さんは凄腕敏腕執事さん。
今日も朝早くからお寝坊お嬢様を起こしに、今からお部屋訪問へ行く所です。

先ずはこの方から。


コンコンコン…カチャ。

扉を開けて部屋の中を見てみると、彼女はベットで横向きになりながらスヤスヤと寝息を立てている。
窓からの陽光を受けて煌く長髪、シーツからはみ出した白い太ももは生半可な意思の持ち主ならすぐに赤面してしまうだろう光景。
それらを物ともせずに彼は彼女へと近づき、囁くように起床を促す。


クロノ「すずかお嬢様、起床のお時間です」
すずか「んん、ん……スー」

布団の中で身じろぎしつつ、モゾモゾと動いて隠れるように移動する。

クロノ「お嬢様」
すずか「ん〜」
クロノ「起きてください、すずかお嬢様」
すずか「……キスしてくれたら…起きます」
クロノ「……」

恥ずかしそう(実際恥ずかしいのだろう。頬が弱冠赤く染まっている)に言うすずか。
その言葉に呆れているのか、思考が停止しているのか判断しにくい表情をして止まるクロノ。
そんな状態が数秒間。



ガバッ!(布団ひっぺがす)

ドム!!(すずかの顔真横に手を突く)



ギシッギシッ(全体重ベットへ)


すずかは困惑しつつ、クロノは何も感じていないように見つめ合う二人。


すずか「ぇ、ぇ?」
クロノ「本当ですね?

ズイッと顔を近付けるクロノ。

すずか「は、はぅ……」(///)



















クロノ「阿呆な事やってないで、さっさと起きてください」


ガチャッ…バタン。
クロノ退出。

ツカツカツカ…
クロノ去る。



取り残されるすずか。









すずか「クロノさんの……いじわる」



凄いぜ僕等のクロノ執事さん!
起こし様に女の子のハートをガッチリキャッチ!
今日のノルマはあと三人だ!!


ツカツカツカ。


クロノ(今日は幾らの被害が出るのだか)


ここのクロノ執事さんはどこか達観している感じがあった。





追記。
始まりました!おまけと化したデバ学リターンマッチ!!
今回のデバ学は前回とはちょっと趣向を変えて、デバイスの面子以外もドシドシ出ます!
執事とメイド! そしてお嬢様扱いとなったリリカルなのはキャラのドタバタSSS不定期始動!!
前回…と言うか繋がりは無くなって、一種のパラレル的な扱いだと思う。
まあ二次SS系事態一種のパラレルとも言えますが…さぁてガンバルゾーと。
ちなみにここのクロノさんは微妙にヘタレてません。
多分…きっと…もしかしたら…かもしれない。
てか帰り様にケータイでSSS書くのって正直しんどい。






“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!デュランダル!”


ミッドチルダにある超大富豪豪邸の一つアースラ。
そこで働くデュランダル議ちょ……執事さんは有能執事さん。
アースラ家の朝は主人達の一言から混沌の渦に飲まれていくのだ。

「うなぎ食べたい」
「…………」

アースラ家の名物の一種。
腕白三連星の一人であるシュベルツお嬢様が唐突にそんな事をおっしゃった。
ちなみに既に朝の食事は出来ている。

「分かりました、では昼食はウナギを使った食事を」
「や!今すぐ食べたい!!それも取れたてピチピチの荒川を気合と根性で突き進んでお肉が引き締まったような屈強なウナギが食べたいイイイイ!!」
「んだとこのヤロウ」
「み?」
「いえ、なんでもありません」
「な、なんだか怒ってない?」
「いいえ。べ・つ・に?」
「みぃぃぃ」

『『行ってらっしゃいませー!』』
『お気をつけてー!!』
『お達者デー!』
「お土産買ってきてねー!」

超大勢の使用人たちに見送られながら馬車を駆るデュランダル。
こうして、彼の苦労の一日は幕を開けるのであった。


野を超え、山を越え、途中で面倒になって一気に空を飛んで海へ。
海王類の生息しているというグランドラインを制覇し、念願のウナギを入手。
そして、帰り際にかの有名な某海賊王ロジャーの名言を残しつつ家へと帰還する。
その言葉は大海賊時代を再来させたが、彼にとってはどうでもいい事だし知る必要もない。

幾多のキケンを乗り越え、ようやく家に辿り着いた彼が見たものは。


マグロ
まぐろ
マグロ尽くしの部屋と化した食卓。
そのマグロ料理を摘みながらシュベルツがデュランダルの帰還に気付く。

「あ、デュラッチおかえりー。久しぶりだけどどこかに行ってたの?あ、デュラッチも食べるー?」
「……ウナギを御所望ではなかったのですか?」

冷静に語ってはいるが、額にとても大きな青筋がピクピクと脈打っているのが見える。
シュベルツはそんな様子に気付かないまま、無垢な笑顔でこう語る。

「まぐろ一杯食べてるからいいもー♪」

もぐもぐもぐもぐ。

「………」(コォォォオオオオオオ…)
「心中お察し申し上げる」

彼の怒りに反応するかのごとく冷気が彼の周りから立ち上る。
そんな彼に声をかけるはグラーフ使用人頭。
彼の言葉に落ち着きを取り戻し、溜息を付きつつ壁にもたれ掛かるデュランダル。
負けるなデュランダル!きっと明日はいい事あるさ!!






おまけ


普通の家よりも広い個室。
何故か照明などの明かりが点けられておらず薄暗い。
そこはかとなく静けさを感じさせる室内に二つの影が妖しく動き、言葉を交わす。


「デュ、でゅらっち…んん!?」
「おら、ちゃんと銜えてろ」

そう言って彼はシュベルツの顎をクイッと持ち上げ、小さく開いた口元へ妙に太いモノを押し込むように入れる。

「んん、もご……んんん!?」

押し込まれたソレはシュベルツの口を多い尽くすには丁度良い大きさなのか、口一杯に押し込まれた所為で呼吸がし辛い。
その上、ソレは最初から異様なうねりを持ってシュベルツの口の中で暴れて一層彼女の呼吸を荒くする。
彼女は身じろぎながら抵抗するが、それは全く効果をなさない。

「んぁ……む、むりぃ…こんなの………飲めないよぅ」
「人様に苦労掛けておいて、そりゃないでしょうお嬢様?」
「みぃぃ、ごめんなさいぃ……あやまるから許して」
駄目です
「そん、みゃぅぐ!?」

涙目の訴えも沸々と湧き上がっている怒りの前に撃沈。
なおも許しを請うシュベルツだが、口内にヌルヌルとしたソレを押し込まれて止められてしまう。

「ほら……何時もみたいに大口を空けないと入らねえぞ?」
「ん、そんな、っむ…おおぐちなんって…むぁ…あ、あけてむぐ……ぷ…ぁむ!?」

脈打つように動くソレはシュベルツの口の中で激しく動き、彼女の呼吸を大きく乱す。
身じろぎしながらなんとかソレを取り出そうと掴むが、水気を多く含みヌメリがあって滑ってしまう。
強く握ろうとした瞬間にバランスを崩し、地面に手を付き四つん這いの姿勢になる。
口元から糸のように流れる雫が床に落ち、疲労を表すように荒い息が自然と出てしまうシュベルツ。

「ん、ぷは!はぁ……はぁ」
「どうしたんですか?全然飲めてないじゃないですか。まだまだ沢山あるんですから」
「も、もう……おなか…ぱんぱんだよぉ」

容赦なくヌメリ気のあるソレを、叩くようにシュベルツの頬に当て付けるデュランダル。
ソレを少しずつ動かし、動きに沿っていくアメーバのように彼女の顔に糸が引かれていく。
疲労によるものか、抵抗して動いた所為か彼女の顔は少し赤く染まり呆けたように荒い息を吐いている。

「お嬢様」

方膝をついて、疲労困憊の彼女に視線を合わせて優しく語り掛けるデュラン。
その様子に許して貰えるのかと淡い期待をするシュベルツ。
しかし、彼の仕置きがこれで終わる事はなかった。



さっさと食べつくさないとウナギが腐ってしまいますよ
「うみぃぃぃぃぃぃ!こんな大量のうなぎ食べれないぃぃぃぃぃ!!?」(‖゜>Д<)゜。
「黙れ阿呆娘」( - -)O。〜←鰻
「キャラ戻ってるぅぅぅ〜!!この話しではわたしの方が偉いんじゃなかったの〜!?」ヾ(>□<)ヾ
「落ち着けお嬢様、有名な言葉でこんな言葉があります」(==)
「みぃ?」(’^’)
「それはそれ。これはコレ」(とてもイイ笑顔)( ′ー`)/+
「ソレって違ぅううううう!?」(ヾへヾ)
「んなことはいいから、さっさと食いやがってくださいお嬢様」 〜へ(#′▽`)^ギュゥ
「ふぇぇえ〜ん!」^{ TД〜T)

もごもごもご……



一方部屋の外では…

「な、なにが…なにが起こっているの?」(ドキドキ…♪)
「扉に耳当てながら鼻血垂らして何をやっているクラール」
「レヴァンティン。これもメイドの嗜みよ?」
捨ててしまえそんな嗜み







ダメだこりゃ。
やはり描こうとするとギアが入らないなぁ。
コン氏や他SSS作者方は本当に凄いと思いつつ次回の構想に入る。






真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!氷結の執事さんズ!


ミッドチルダにある豪邸の一つアースラ。
そこで働くのはなにも執事さんだけではありません。
使用人やメイドの方々も仕事する事によって成り立っているのだ。
さて、そんな使用人達は困った事があれば、大抵尊敬の的であるクロノ執事さんの所へと向かいます。
今回の相談者はメイドのクラールヴィントだ。

「クロノ執事さん〜!」

とてつもなく長い廊下を走りながら、クラールは50m前方にいるデュランダルと打ち合わせをしているクロノへと猛ダッシュする。
だが、やはりそこはメイド属性を知り得ているクラール。
見事にクロノ達の手前何もない床につまづき、ヘッドスライディング気味に廊下を滑って行った。
ドジッ娘属性もメイドの嗜みとは緑のお嬢様の言葉である。

「どうかしたのか?」
「なにがあった?」

「あぅぅ、躓いた事にはノーコメントなのね…それはともかく、シュベルツとリインフォースとヴィータちゃんが見つからないんです〜」

クラールが言う少女達はここの名物の一種(一つとは言わない)腕白三連星。
日々屋敷内を野獣の如く暴走して多くの使用人達を忙殺してきた事からつけられた異名だ。
一見何も気にせず生活しているように思うだろうが、ここではちゃんとスケジュールが組まれその通りの生活を心がけているのだ
だが、この際物ぞろいの屋敷。そうそう平和が訪れる事はない。
今回のように行方不明者が出るなどして、業務が滞る事もしばしば(というか毎日)起こりえるのだった。


どこも捜したんです。
全部全部、ベットもおやつ保管庫もテーブル等の下もタンスの中もゴキ○リホイホイの中も全部。
でもどこにも見当たらないんです。
クラールがそんな文字を背負いながら涙眼で訴える。

「……」
「……」


ガン!!(クロノ、近くの壁を思い切り叩く)
ドゴン!!(デュランダル、近くの柱に上段回し蹴り)

バコォオオオオオオオオオオオオオオン!!

巨大な音と同時に彼等の後方の床が一気に吹っ飛んだ。
どうやらバネが仕込まれていて、何かの拍子に機動して床を吹っ飛ばす仕組みだったようだ。

「すやすや」
「みう……くー」


綺麗な四角の凹みの中で身体を丸めて可愛らしい天使のような寝息を立てる二人。
その中にクラールが探していた二名の姿があった。

「二人ともこんな所にいたの…って見つかるわけないじゃなーい!!」
「……」

ツカツカツカ…ピタ。

クロノは溜息混じりに近くの壁へと足を進め、なぞるように視線を這わせる。
ある一点を見た時彼の動きが止まり、何かを剥がすように指を壁に這わせる。

ピリッ…ピリピリ……ベリッ

「あ」
「……なにをやってるんだいヴィータ」

まるで洞穴の様に開拓された壁の中で、子供の秘密基地のようなものを作っているヴィータ。
クロノに言われてバツが悪そうにツツーっと視線を横に逸らし、嫌な予感を感じると共に額から汗が流れ落ちる。

「あ、まあその…じゃあなクロノ!」

ダッガシィ!!(ヴィータ逃げるも瞬時に捕獲)
ミシミシ…(頭を掴んだ全指に力を込める)

「な・に・を…やっ・て・い・る・の・か・と・聞・い・て・い・る・の・で・す・が・ヴィータお嬢様?」
「ぅぅあぅあ〜…知ってるぞ、これって体罰って言うんだよな〜……体罰反対最低だぞクロノー!」
「ほう、なら屋敷中の壁といった壁の内部構造を勝手に改造しているキミの行為はなんて言うんですかお嬢様」
「これは…ほら!あれだよ探究心の追求ってヤツ!?」
「家の壁を破壊しつくすのは探究心ではなく破壊衝動と言うんだよヴィータ」
「いててててててて!? 話せよクロノ!!」

(それよりも何で解ったのかしら? ヴィータお嬢様の居場所)

完璧にカモフラージュされたそれはミラージュコロイド級の隠蔽工作がなされていた。
それを見分ける眼力とはコレいかほどのものなのか。
そんなクラールの疑問やヴィータの罵倒の声を聞いているのかないのか、敢えて無視を決め込んでいるのか。
判別が難しいほど、冷めた表情をしながらクロノは一言。

「……アレを」
「OK、BOSS」

ガシャッ(プリントロック式、6連発リボルバー受け取る)
カチ。(ヴィータのこめかみに押し付ける)
ドドドドドドキューン!!!

ドサッ(物凄く首が揺れた後、ヴィータ地に伏す)


「まとめて片付けておいてくれ」
「は、はい!! (あれは麻酔銃よね? 麻酔銃でしょ!? 麻酔ですよね執事さん!!?)」

クロノに言われて、背筋を正しながら返事を返す。
内心触れたくないと思いつつ、他に人もいない為自分がやるしかない。
クラールは泣きながら腕白三連星を回収していった。

「それでデュランダル、次の納入の予定なんだが」
「はい。それなら市場の方から---」

今までが何事もなかったかのように仕事の話を再開する二人。
敏腕執事達は今日も仕事は完璧をほこるのであった。
さり気なく本編より危険度が高くなっているように思えるのは気のせいだ。






“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!朝の目覚ましタイム!?”


ミッドチルダにある豪邸の一つアースラ。
そこで働くクロノ執事さんは超人執事。
そんな彼が仕える主人達は結構寝汚い。

シャマルお嬢様の場合。
朝はだるくて起きたくない。昼はポカボカ陽気で眠くなる。オヤツを食べたら腹がふくれて眠りたい。
そんな彼女を起こすのは至難の技だ。

今日も今日とてシャマルお嬢様は寝汚かった。
その原因は机の上に散乱しているトーンのカスとシャーペンボール
ペンなどの筆記用具。そして何やら怪しい内容の原稿。
それらが全ての要因を物語っていた。

「ハァ」

飽きれているのか慣れたのか、溜め息を吐きながらクロノ執事さんはシャマルお嬢様を起こそうとする。

「起きてくださいシャマルお嬢様」
キスしてくれなきゃ起きません

シャマルお嬢様が発した言葉は、すずかお嬢様とはまた違うイタズラ染みたものだった。
しかし、マンガのように吹き出しがあれば、クロノ執事さんの頭に伸し掛かるような重みを持っていた。
寝ぼけているのか、悪ふざけが過ぎるのか。さらに妙な発言をするシャマルお嬢様。

「それも盛春のように甘酸っぱく、それでいて激しくて蕩けそうなほど情熱的で、しつこい中にも程よい酷のあるなかグチョグチョでディープな一度したら忘れられない溶けるような熱く芳醇な云々」
「分かりました」
「まったりとしたって…え?」
「では」



ブッチュウ




シャマルお嬢様の言葉を遮って、思い切り口付けを交す。
それはもうこれほどは無いと言うほどの密着加減。



「!!?!??!!!??」


ピチャペチャクチャCHUちゅうう〜クチャクチャピチャペチャピチャ‘*‘]‘*_+?:・『l・l・『。居P@^¥0865−47^54;6:」43・254:tr……



「ん!?んん!ん…ん〜!!!?


たっぷり数十秒間。
部屋の中ではベットが妙に軋んだり、なにかが暴れまわる音が響いた。


その後、部屋の中では布団にくるまってすすり泣くシャマルお嬢様の姿と、何事もなかったように立ち去るクロノ執事さんの姿が見られた。



「わたしのほうがお姉さんなのに…お姉さんなのにぃぃぃぃ」

シクシクシクシク…

あらまあ、クロノ執事さん。
意外とテクニシャンだったのね。


「さて、仕事仕事」


ゴーイングマイウェイクロノ。
このSSS世界はお前を中心に回ってる気がしなくも無いぞ!!



後書き。
うん、まあ今月気が滅入る修羅場日があります自分。
ローテンションに移行中、なんとかテンション挙げないとねー。






“真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!使用人ズ!?”


ミッドチルダにある豪邸の一つアースラ。
そこに住んでる腕白三連星ことシュベルツ、リイン、ヴィータの三人はイタズラ好きだ。

『クーローノー(さーん〜)!!』

更に言うとその行動にはまったく脈絡がない。

『た〜おーれーる〜ぞー♪』

彼女達の言葉通り、クロノ執事さん他使用人数名に向かって巨大な柱が倒れてくる。

メキメキメキメキメキ…!!

スッ→クロノ
サッ→デュラン
ヒョイッ→レヴァン
スッ→グラーフ
バッ!→レイジングハートを抱えて横に跳ぶバルディッシュ


ガチャ

「ちわ〜す!三川屋で――――」

ドグシャァアアアアン!!!!
グチャ

『……』

一瞬静寂があたりを包み込む。
三秒程待って、何の動きもなかったので、クロノが前に歩みだし荷物を確認する。

「人死に!?」
(不憫な)

両手を頬に添えて青い顔をするレイジングハート。
バルディッシュとレウァンティンは哀れみのまなざしを瓦礫に向ける。

「…ということで」
「そうですな」
「問題ないでしょう」


そして何事もなかったように話す執事ズ+使用人頭。


「……だれも彼について触れないのはどうしてでしょうか?」
「気にすると限が無いぞレイジングハート」
「お、生きてるぞ。良かったな」

黙々と救出作業を行なうのは使用人の役目だった。
そんな苦労を知ってかしらずか、腕白三連星は今日も屋敷の中を暴れまわるのだった。

「ではこちらは―――」

ガシャンパリン!

「なら、この件はこちらで―――」

ドガンガッチャン!!

「かしこまりました」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

「今日も屋敷がカラクリ化してくんですね」

フッと遠い眼をするレイジングハート。
そんな彼女の肩を優しく叩くバルディッシュ。
腕白三連星の面倒は大部分が彼女が見ているのだ。
それはクラールヴィントが大半姿を消したりして居なくなる所為だったりする。



破壊音を撒き散らしながら暴走する三人娘。
その姿が見受けられると、クロノとデュランダルはそれはそれは深〜い溜息を吐いた後懐からマシンガンを取り出す。

ちなみに、この時氷結の執事が『腕白でも良い。元気に育ってくれればそれで…』なんて思ったかどうかは定かではない。

「…………」
「え? ちょっと待ってください二人と―――!!?」


ガがガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!ガオガイガー!!!

『ミャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?!?!?!!?!?!?』

ポイッガチャン!!×2
ガシャコン!!ジャキィッ!×2

ロケットランチャー!?
トマホーク?!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!?


ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!


パラッパラパラ…カラン。

「ぎ、ギガ……こわ…」
「あぅぅぅ…」
「みぃぃぃ…」

真っ黒焦げになりながらピクピクと痙攣する三人。
それと手持ちの重火器を交互に見ながら超人執事ズは舌打ちしながら呟いた。

「ッチ、ギャグ仕様だったか

最近の氷結の執事ズ。
本日の危険度高し。

「あう、えうぅ〜〜〜」
「分かる、分かるぞレイジングハート……」
「馬鹿だな、二人とも泣く事ないだろう」

ほら、回収するぞ。といいつつ二人を慰めるレヴァンティン。
二人は終始、泣きながら腕白三連星の看病を行なったという。

「デュランダルにクロノ殿」
「なんですか?」
「おぬし等、昔に比べて色々とどうでも良くなっておらんか?
「そうですか? 普通ですよ」

この時、懐かしいものを思い出すかのように遠くを見たクロノ執事。
彼が何に思いを馳せているのかは、もはや誰にも分からない。
ただ、どこかの世界で弄られまくってる分発散しているような気がしなくも無い。
感じられるそれが本当に正しい事なのかどうか。
それも誰にも分からない。



ちなみに後片付けはレイジングハート等の下働き使用人ズの役割だった。






クロノ達が恐ろしい事になっております。
なのはさんの黒化がここまで来たのか?
いや、元ネタの執事さんがとんでもな過ぎてキャラが飲まれてるんだ。
次回はどなたを出そうかなぁ?
出演予定者はユーノ、裏すずか、テスタロッサ一族、レティ・リンディ提督・グレアム(蝶予定)リーゼ姉妹。
なのは、はやてさん方は何時出すかタイミングが計れないのですよ。
アリサ…アリサはどうしよう……新人メイドとして出すか?
脳内で合致するキャラがいないんだよう。
ちなみに今は12月、クリスマスネタのSSSを企画中だが、出すべきか正直迷ってる。
別に出しても良いか。期待してる人いないしね♪(onく )泣いてなんかないさ。






真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!アースラ邸の(ご近所の)方々!!


 アースラ邸はミッドチルダにあるが――
 ここにもちゃんと他の人も住んでいる。
 全然出てこないのは「現在担当の方が外出している為にお答えできません」と、させて頂きたい。

「久しぶりね」

 突然玄関に現れた悪の女幹部のような女性。
 腕白三連星の悪戯に奔走されていたアースラ邸の方々は一時作業を中断して視線を向けた。
 ちなみにヴィータがクロノ、リインはS2U、シュベルツをデュランが捕まえ、後片付けはレイジングハートやバルディッシュ使用人一同がやっていた。

「誰かと思ったらプレシア様じゃないですか」
「確か貴女はスイスへ行っていたのでは? 向こうのカタツムリが私的に好みとか言って」
「ああ、そうだったんだけど向こうは平和でね」

 S2Uの言葉を引き継いで語るクロノにプレシアがフッと溜息にも似た冷笑を浮かべて語る。

「あまりの退屈さに、リニスの淹れたお茶を愛想で褒めるのにも疲れたのよ」
バンッバキィ!! ギュン!!
おおおおおおおおおおおおおおおおお奥様ぁ!? アイソってどーゆう意味ですか!? 私の何がいけなかったんですかぁ!!?
「あら聞こえてたのリニス。地獄耳ね」
私を捨てる気ですねぇええええええ
「うるさいわよリニス。捨てないから黙りなさい」


 目の前で起こる珍事に呆れの視線を送る一同。



「何なんだあれは?」
「レヴァンティン達は知らないんだったな。地元民じゃないから」
「向かいの奥様とその執事さんです」
「2年前カリン塔の豆を食べに行くといって出掛けたっきり戻ってこなかった人だ」

 ちなみに好物は豆類とS2Uの付け足し説明。

「変わってんな」
「変わってるだけなら良いんですけどね」
「は?」

ゴバァン!!!

 レヴァンティンが尋ねようとした矢先。
 突如玄関から見えるご近所の屋敷の一部が爆発を起こし砕け散った様が見えた。
 その後立て続けに巨大で様々な騒音が沸き起こっていった。

ウィイイイイイイン… ガコォオオオン!!
ガシャァァァァァアン!! パリン!!
「きゃぁあああああああああああああ!!?」
「なんなの!?」
「ぐあぁあああああああああ血がぁああああ!!!!?」
「うわぁぁぁぁああああマユぅぅうううううううううううう!!!!!!!!!」
「オーブが戦争になるなんて!?」
「リュウセイ呼べリュウセイ!! もしくはマサキ!!」
「でけえよあの獣!? なに? 何種?!」
「化特隊呼べカトク隊!!」



「「「「・・・・・・・・・」」」」」



「―――困った子達ね。あれほど外では暴れるなと言っておいたのに…仕方ない宥めてこようかしら」

 本当に仕方ないといった感じで、面倒臭そうな様子を隠そうともせずに語る婦人。
 対して付き添いのリニスは外の様子を見て大混乱中のようで、目がナルトに成っている。

「おおおお奥様ぁ! なんか変なロボと獣がウチの屋敷にぃ!?」
「そう? 私には見えないわ。それとリニス…おを点け過ぎ。じゃあまたよろしく」

 思い出したようにアースラ邸の方々に挨拶をすると扉を閉めていった。
 しかし、外の雑音は屋敷の中まで響いてきて騒がしい事この上ない。

「……(家に)被害は」
(家には)ありません」
「そうか」

 デュランダルの答えにそっけなく返すと、何事も無かったかのように作業に戻る。

 なら良いや。
 彼等の意思はこんな感じで一つにされているのだった。

「第一声が…」
「それなの?」


 その日の出来事は瞬く間に人に知れ渡る事になるが―――




 誰一人として話題にするものはいなかった。









真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!プレシアさん?


 お向かいのご婦人プレシア。テスタロッサ氏
 この方いつも暇そうにしてるがこれで結構忙しかったりする。
 それというのも―――

チュンチュン…チチチ……ピヨピヨ。

「ごらんなさいリニス。今日も良い天気よ」

 小鳥のさえずりを聞きながら、遠くに視線を投げつつ語るプレシア。
 その隣のベットの上ではリニスが何とも情けないギャグネコ風に完全熟睡していた。
 すでにプレシアは着替えも終わっており、イスに腰掛けながら悲しい独り言を述べていた。

「あなたは本当によく寝るわねぇ…あなたのお蔭でこの数年早起きが身についてしまったわ」

 あなたを起こさなきゃと思うと…などほぼ愚痴同然の独り言が、リニスが起きるまで永遠と繰り返されてたりする。

 それも仕方ない事だろう。
 なぜなら使用人がやるべき仕事の半分はプレシア自身がこなしているのだから。
 一応他にも使用人がいるので、大して困っていないと言えばいない。

え? ならなんで置いているのかって? それは税金対策よ

 言い切った。



真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え!使用人姉妹!?

 何処と無く闇黒城という雰囲気のテスタロッサ邸にも数人の使用人が居る。
 実際に見てみると、何処と無く所の話しではない魔王の城って感じだがそれくらいなら些細な事だ。
 雷雲轟く無骨な城(もはや豪邸とか言う表記は正しくない)に働く使用人の姿を見たものは数少ない。
 唯一周辺住民(レイジングハート&バルディッシュ+S2U)によって目撃されたのがこの二人。
 双子の使用人、アリシアとフェイト(姉の方が背丈が激しく小さい)である。

 実を言うと、リニスもその二人以外の使用人の姿を見た事が無い。

「…それはそれで問題じゃないか?(人として)」
「そうですか? でも大抵の事はあの二人で何とかなっちゃいますから」
(何の疑問も感じないのか…ある意味羨ましいよ)

 なぜかアースラ邸でおやつのケーキをご馳走になっているリニス。
 クロノも何故自分が話し相手になっているのか疑問に思ったが、仕事に支障は無いので気にしないことにした。

「でも凄いんですよーあの二人。私が呼べばすぐに来るんですから、試してみます? フェイ―」

 直後、リニスの真上の天井が砕け散り落下。
 それはもう押し花が出来るんじゃないかと思うくらい綺麗な天井の抜け方だった。

ズゴォオオオオオオオオオオオオオン!!!
ブチッ



パラパラ…………パラッカラン……




「……フェイト」

 コッコッと人差し指で机を小突いて呼ぶ。
 すると、何処からとも無く、なぜかソニックフォームの姿でフェイトが現れた。

「呼んだ? クロノ」
「彼女を掘り起こして連れて帰ってくれ」
「きゅうぅぅ@」

 瓦礫に挟まれデフォルメ化しつつも生きていたリニス。
 フェイトは彼女の首を引っ張るという、危険極まりない方法で救出作業を開始する。
 引っ張る力が強いのか、リニスの身体がボロボロなのか、力を込めるとブチブチブチっと嫌な音が鳴った。


「昔に比べて掘削量増えたよね。あのお嬢様達」
「どうも最近の戦隊モノにハマってしまったらしくてね」

 救出作業をこなすフェイトに視線を向けずに、穴が開いた天井を見上げる。
 そこは2階だけでなく、それより上の階の天井も抜け落ちたようで、空に輝く太陽も見ることが出来た。

「それもそろそろ終わるから少しは収まるだろう。そろそろ修理業者でも呼ぼうか…いや、いっそ立て替えようか」
「・・・・・・昔に比べて投げやりになってない?」
「そうか? 気のせいだろ?」

 疲れたように目頭に影を乗せて遠い目をするクロノ。
 その背中を見つつ、リニスを掘り起こしたフェイトは退出していった。



 それから数分後。
 クロノの仕事部屋の扉が勢いよくブチ開けられた。

「やいクロノさん!!」
「……なんだアリシア?」
「ウチのフェイトが来てるでしょっさぁ早く出して!!」
「さっき帰ったぞ」
「ウソツキなさい!! あたしは見てないもん!」
「じゃあ言い方を変えよう。まだここに居るかもしれないが僕は知らない」

 クロノの言い方に苛立ちを覚えたアリシア。

「も〜っそんな嫌な言い方しないでよね! わたし、前からあなたに言いたい事があったんだから!」
「なんだ」
「あなたの仕事には愛が無い!!」

 ビシッと指をクロノに突きつけるアリシア。
 それに対してクロノはイスから立ち上がり、アリシアの瞳を直視しながら近づいていく。

「な、なに?」
「……愛ならあるさ」
「どっどんな?」

 顔を赤くし、口篭りながらも尋ねるアリシア。
 そんな彼女の顎に優しく手を添えて、少しだけ顔を上げさせて自分と目を合わせさせる。

「知りたいかい?」
「けけけけっけ結構です!!!!?」
「そうか。そう言えばもうお茶の時間じゃないのか?」
「はっそうだった! ゴメンねお邪魔しちゃって」
「いや、暇があったら何時でも来て良い」
「うん。じゃあまたね」
「ああ」


パタパタパタパタ

 可愛らしい足音を立てながら帰っていくアリシア。
 その後姿は見るものを和ませる何かがあった。






「ちょろいな」

 そう呟いたクロノの表情。
 それは、見るものに信じるという気持ちを無くさせそうな、ちょっと黒い感じがするものだった。



 ごまかしの初歩テクニック。
 自分のペースにいかに相手を巻き込むかがポイントである。



後書き
取り合えずT一族登場〜。
次回辺りでユーノ出すかな…それともなのはさん・・・はキャラが決まらんからなぁ。
にしても、デバイス学園なのにデバイスがほとんどでちゃいねえ…orz
う〜ん、デバイスの出番もっと増やさないとなぁ。






真章デバイス学園ホストクラブ? 戦え! 新社会人!!


 ミッドチルダにある超大富豪豪邸の一つアースラ。
 そこで働くクロノ執事さんは執事にしてミッドチルダ十天皇の一角と呼ばれる男。
 彼が働くアースラ邸の朝は今日もご主人様の一言から始まる。

「ん……いつもと味が違う?」

 ここに住むはやてお嬢様は結構違いのわかるお嬢様。
 決してグルメとは言わないが、敏腕主婦程度には違いが解る。
 なんの工夫も無くのっけから出てきたことには特に意味は無い。
 あえて言うなら、グルメキャラが思いつかなかった。それだけだ。
 だが私は謝らない。 

「ああ、そうでした。実はこれまでのシェフが一身上の都合で今朝方退職しまして、早急に新しいシェフを雇いました」
「え、そうなん?」

 何気ないホノボノとした会話。
 だが、同じ場で食器を用意しているバルディッシュやレイジングハート使用人達は暗い気分になる。

(一身上の都合って……)
(どうとでも取れる言葉だな)
(今朝なにがあったんだ?)

 裏の顔が垣間見えるクロノ執事の言葉は何気ないものでも妖しい響き。
 それに気付いているのか、またはどうとも思ってないのかクロノは淡々と報告を続ける。

「食事時に一度顔を出すように言っておいたので、そろそろ来る頃だと」
「こんにちわ。おまちかねのメインディッシュ、出来上がったよ」

「「……」」
「ん?」

 何の脈絡も無く、クロノの背後から現れる長髪を首後ろで縛り、メガネをかけたシェフ。
 クロノが気配を感じなかった事に弱冠周りの空気が止まる。
 その中で口に含んでた食べ物を飲み込んだはやてが代表して彼に尋ねる。

「新しいシェフの人?」
「うん。ユーノ・スクライアです。よろしく」
「それにしても、よくこんなに早く代わりの人が見つかりましたね」

 自己紹介が終わると、ふと疑問に思ったレイジングハートが尋ねる。
 その間、はやてやヴィータお嬢様たちは美味いうまいと箸を進めていく。
 ちなみに今はお昼時。

「ああ、話しても短いから話すけど、実は少し前まで三件となりの屋敷で働いてたんです。が、夕べそこので夜這いをかけられまして」

 妙なカミングアウトに、頭に何かが圧し掛かったような気がしたレイジングハート。
 その感覚はユーノの言葉が続いていくにつれて、徐々に増していくようになる。

「それに気付かず爆睡し続けて、朝目が覚めたら裸にされてて二人でベットで寝てた所をそこの大旦那に見つかり、僕は訳が解らないまま
 刀とピザを振り回す大旦那に追い立てられてとるものもとりあえず逃げた所で、ここから逃げ出そうとしてるシェフに偶然会って(以下云々)」

 十分長い内容だった。
 語られた話により、バルディッシュ、レイジングハート達の頭の上の空間が、アートで描かれたように歪む。
 そして、この中では微妙にそういう内容に興味がありそうなクラールヴィントが気になったことを尋ねる。

「そ、それって貴方の貞操は?」
「どうなんだろう?」

 良い顔で苦笑して返されても困ります。
 それと、もっと遠くに逃げた方が良いのでは?
 それが使用人一同の感想だった。

「デュランダル?」
「なんだS2U」
「彼の経歴についてはご存知で?」
「ああ、面接のときもブチかましてたからな。ボスも知ってたが―――」


『ウチに迷惑が掛からなければプライベートで何してようが気にしないことにしてる』

 つまりどうでも良いという事だ。
 ところで気になるシェフの一身上の都合とは?


 時間も過ぎ、台所の点検に取り掛かるユーノとお手伝いのレイジングハート等使用人ズ。
 材料を用意しているユーノはある壺を手に取り、中身を見て静止した。

( ○−○)
【壺ill0д0)

 何か入ってた。

(……………保存食……………?)

 強者。
 何処かずれた感性を持ちながらユーノはそう判断した。
 しかし食べ方が解らないので。

「廃棄してレイジングハート」
「あ、はい」

【壺ill0д0)て(^∇^ )

「きゃぁああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

 レイジングハートの叫びがアースラ邸に木霊した。
 ついでに投げ捨てられた所為で壺が割れ、中に入っていたヴィータが開放された。

「ふ〜やれやれ、やっと出られた」
「なにをやってたんですかヴィータお嬢様」
「いや、つぼの中身のお菓子を食ってたら出られなくなっちまって」
「どうりで今朝から見ないと思ったら」
「それで、シェフのヤツが来るのを待ってたらよ。あの野郎人の顔見るなり逃げ出しやがった」

 そりゃ逃げますよ。
 一瞬猟奇殺人事件かと思うくらいだったのだから。
 と、心の中でツッコミつつ口には出さないレイジングハート。

「で、それは何なの?」

 食品じゃないの? とでも言いたげに聞いてくるユーノ。
 そんな彼に、着いて来てたデュランダルは冷静にこう答えた。

「ただのお嬢様です」
「ふうん? 良く解らないけど、今度からお菓子食べる時や壺に入るときは一言声掛けてね?」
「ん、わかった。悪かったな」
(おお、ヴィータお嬢様が素直に聞いてる)
(と言うか何の違和感も感じていないのか?)

 ちなみに、この後別の密閉空間からシュベルツとリインフォースも発見された。
 その日の働きようと、順応加減からユーノは正式にアースラ邸の料理人に採用された。
 アースラ邸住み込み働き人。
 奇人+1入職。
 更についでだが、シュベルツはデュランダルに色々とオシオキされた事を記しておく。



後書く
はい、久々のデバ学ユーノくん登場〜。
久々すぎてテンションが駄目だコレ自分lllorz
ユーノくんは本編より性格が更に大らかになってます。
大抵の事は許容して許す安らぎの人。それがここでの彼の位置になりそう。
で、彼が出てきたから当然彼女も出ます。
と言うか出す為に彼を出した。
次回はいつになるかなぁ〜。






真章デバイス学園ホストクラブ?列伝 闘え! クロノ執事さん再び!!


ミッドチルダにある超大富豪豪邸の一つアースラ。
そこで働くクロノ執事さんは凄腕敏腕執事さん。
久方ぶりの登場です。


「なんだか、この書斎の机に向うのも久しぶりな気がするな」
「イエス、ボス」

敏腕執事コンビが黄昏にも似た雰囲気を醸し出していると、そこにのっそりと現れるお嬢様と使用人達。

「と、いう訳で帰ってきたも!!」
「帰れ」
「みぃ!?」

登場早々冷めた返答に、落ち込むシュベルツ。
だが、すぐに立ち直ってデュランダルに食って掛かる。

「デュラッチ酷いも!! コンさんが高速執筆してた頃はわたしって結構人気あったのに〜!!」
「諦めろ阿呆娘。誰もお前の事なんざ覚えちゃいねえ」
「みぃぃぃぃぃ」
(むしろ作者さえ忘れてるしな)

落ち込むシュベルに止めを刺しかねないので、言葉には出さないクロノ執事さん。

「でも、折角憶えててくれた人がいるんだから、少しは出番が増えても良いと思わない?」
「覚えてたって言うより、読んでくれただろうクラール嬢」
「どっちでも良いの。大切なのは呼んでくれた人がいるって事よ! だから、ここで一気に私達ホストクラブ組も出番を増やすのよ!!」

隣で騒がしい使用人達に眼もくれずに仕事をこなすクロノ執事さん。
少し間を置いて、何かを考えていたのかポツリと口を開く。

……望まれてるのはホストクラブじゃなくて学園の方だろう?

片手で書類を書き、書類に眼を通しているクロノ執事さんの言葉に固まるクラールヴィント。
周りの使用人達の中空に”それを言っちゃあ”って感じの文字が太字で記されていた。
それ即ち彼等の心の内の言葉だった。

「みぃぃ、でも最近つまんないから、少しくらいはっちゃけたいも〜!!」
「ほぅ、退屈とか言いやがりますかこの口は」
「みっ!?でゅ、でゅらっち?!」
「さ、お嬢様仕事にいくぞ。楽しいですよオラ」
「みぃぃぃさり気なく素がでてるぅぅぅぅ〜〜クラールお姉様た〜す〜け〜て〜〜!!!」

ズリズリと引き摺られていくシュベルツをクラールヴィントはハンカチ片手に微笑んで見送った。
なんだかとても良い笑顔だった事を追記しておく。



「と、言う訳でネタの為にユーノさんのプロフィールを聞かせて欲しいんですけど」
「どういう訳だ」
「ん? 別に良いけど」
「良いのか」
「お仕事の邪魔じゃありませんか?」

疑問に思うバルディッシュとレイジングハートの言葉に、構わないと言って彼等に席につくように促す。

「じゃあ、前回はここに来る前のお屋敷の話だったから、子供の時の話とか」
「ん、そうだね。特に変わったことも無いと思うけど、物心がついた時の僕の父さんがいたときは」

何やら微妙な言い回しからユーノの過去話が始まる。

「最初はミッドチルダには住んでなくてそこ彼処を放浪もとい配達業を営む一族の人父さんだったことがあってね」
「放浪生活だったんですか?」
「そーだよ」

これまた微妙な発言に質問するレイジングハート。
ツッコミ所が違うだろうと思いつつ、話の腰を折らないよう勤めるバルディッシュ。
ソレに対してもユーノは特に気にした様子も無く、ただ過去の話しとして続きを話す。

「ある時、大手企業の雷使いさんから農業に使う種を運んで欲しいって話が来てね。海の見える綺麗な町に出張にいった事があったんだ。
 それで、僕らはその町に引越し、お隣さんの洋菓子屋とも仲良くなり楽しい日々を送っていた」
「思ったより普通ね」
「何を期待していたんだお前は」
「けど、僕はある時その配達物が次元新を引き起こす超危険指定物の取引に使われるものだと気付いてしまった」

アッサリと何やら危険な発言が聞こえ、へっ? と疑問符がでかく頭に浮かぶ使用人達。

しかもお隣さんが実は暗殺家業を営み、その種を注文した人を暗殺しようと側近の人をすでに殺している事を知ってしまい、
 向こうもこちらが気付いている事に感づかれてしまったんだ。それをタイミング悪く当時の父さんが急な仕事で出張になり
 僕はその暗殺家業のお隣さん一家に預けられる事になってしまい、その日から影で命ひしめく情報戦のやり取りやら
 なにやらあったりうんたらかんたら……で、現在に至るっと」

聞くも無残というか阿呆らしいのか良く解らないが、兎に角凄い人生を送っている事は解った。

「ご自分の人生について考えられた事は?」
「別にないかな」

あっけらかんと言う彼の顔には全くの曇りもない。
その様子に呆れる使用人達。

「人とは違う人生を歩んでるのに、それに気付いてないだけなのでしょうか?」
「それとも、心の器量が違うとでも言おうか」
「どちらにせよバカだな」
「貴方に言われたらお終いね」

「なんだと?」
「なによ」

痴話ゲンカを始めたレヴァンとクラール。
もはや止める気にもならない恒例の事柄に溜息を吐くレイジングハートとバルディッシュ。

「しかし、それだけの人生を送っていてよく逃げられるな」
「わたしなら初日でダメです」
「うーん。まあ、そこはその時そのときの父さんの教えがあったから、あまり困らなかったかな。
 それに、さっき言った洋菓子屋の時が一番危なかったから、他は比較的楽に逃げられたよ。
 でも最近になってまた会うとは思わなかったなー。まさかまた三件お隣に越してきてたなんて」
「それはそうでしょう……って、え?」

レイジングハートがある事に気付き、大量の汗が流れ落ちる。

「あ、あの……もっと遠くに逃げた方がよろしいのでわ?」
「いやー、あの娘けっこう根性があってさー。どこへ逃げようとも追っかけて来るんだよ。
 逃げてる最中色んな所巻き添えにしちゃったから、なんか変なあだ名つけられてるみたいだし」
「あだ名?」
「うーんと、確か白い悪魔とか覇王とか

その言葉を聞いた途端、ガタンと言う音が鳴るほどに勢い良く立ち上がるバルディッシュとレイジングハート。

SLBが、SLBが来るぞぉおおおおおおおおお!!
 姿勢を低くもてぇええええ!!!!

いやぁあああああああああ身体こわれちゃうぅううううぅうううううう!!!!
「うわ、どうしたの二人とも?」
「ど、どうしたんだ?!」
「前世の記憶でも甦ったのかしら?」

厨房が混沌としている最中、アースラ邸の玄関前に一人の少女が降り立った。



ここなの


ジャリッという砂を踏み締める音が風の中に消え、少女は一歩踏み出して戸を鳴らす。

それは、ある意味開戦合図。


覇王の訪問を告げる音色。



破滅の音だった。





後書いた

久しぶりのデバイス学園〜。
ヤトーさんが好きだ言うてくれたので仮復活。
いやー、やっぱり久しぶりに書くとダメだね!!
どいつがどんなふうだったか覚えちゃいねーよ
この後続くかは気分と皆さんのお言葉次第。
それと、後書きで書いて置きたい事があり、丁度良かったのがこれだったというオチ。

掲示板で面白い事やってるなぁ。
うん、オリキャラ投票エントリー?
こういう祭り事はまっさきに乗る波ですよわたしは。
だがね、ここで気付いた。

俺、オリキャラロクなのいねぇよ

だってよ、イの一番にノってるのがパクリin特権キャラだぜ!? 後は打ち切りキャラにケースのある種のパクリキャラ!!
畜生、もう少し早くシリアス風味の書いてれば無謀にも出せたのに……ま、いいや。

俺は来世にかけるぜ!!
って訳で去る。それはもう然る。
ごめんなさーい=大





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