「すみません! 私がしっかりしなかったせいでヴィヴィオが……――――」
 隣の病室から漏れる、幼馴染の嗚咽を聞きながら僕は考える。
 仰向けの状態から見る病室は真っ白で、酷く白くて、頭がぼんやりとしてくるが、生来の真面目さがそれを妨げる。それを少し呪いながらも思考を深くしていく。
 何でこうなったんだろう……。
 僕は最善を尽くした。何か落ち度があったわけじゃない。
 それは、もちろんフォワード達も一緒だ。
 報告を聞く限り、隊長達はもちろん。新人達だってよくやってくれた。
 でも、この状態はなんだ。
 六課は破壊され、ギンガさんとヴィヴィオちゃんは連れ去られた。
 あれでどうしようもなかったなら、これからどうしたらいい。
 僕達はどうしたらいい。
 どこへ向かっていけばいい。
 いや、それは僕の決める事じゃないんだろうな……なら僕は、僕達のトップを信じるしかない。
 あの人は絶対に諦めていないだろうから、あの人なら必ず僕達を導いてくれる。新しい翼をもって。

 だけど……。

 相変わらず、隣の部屋からは嗚咽が聞こえてくる。
 みんな悲しみに暮れている。
 誰だって泣いている。スバルは身も心にも傷を負ったし、キャロも相当のショックを受けたはずだ。なのはさんだってきっと心の中では……。
 わかる。わかるよ。でもさ、実際どうかと思うよコレは?
 まぁ、僕はシャーリーよりも心は強いつもりだし、ザフィーラさんやヴァイス陸曹よりもずっと軽症だよ? それはわかってる。わかってるけども、でもだからって――。
「何で、誰も僕のお見舞いに来ないんだ……!」
 グリフィス・ロウラン。
 六課に残った数少ない男は、誰もいない集団病室の中で静かに涙を流した。



――――――――――
ども、福神です。
書いて後々、知ったんですが、グリフィスって入院して人ですよね?
でも、まっ、いっか。おもしろけりゃ。
って事で次は姉妹ネタです。





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