CAUTION!
このSSはStSを完全に無視している上にクロ×はやです。
しかも次世代ものです。
苦手な方はどうぞご注意ください。










魔法少女リリカルなのは-After determination-

プロローグ





―焦土だ







視界いっぱいに焦土が広がっている

もうもうと黒煙はそこかしこからのぼり

火災による熱気が不快に頬を撫で回す

阿鼻叫喚という表現がこれほどまでにあてはまるものが存在するだろうか?












人影はまったくない

途方にくれ焦土をおぼつかない足取りで歩きだす

右手に折れた魔槍を携え

やがて人影を視認する

焦土に赤き防護服を着た影がひとり

黒煙立ち込める空に黒き影が無数

赤き影を抱きかかえ

黒き影を睥睨する











そして慟哭と怨嗟の叫びをあげた

















あまりの寝苦しさに目が覚める。
ひどい夢をみた気がするが思い出せない。
二度寝をしようにも汗で寝具がカオスになっているので仕方なく起き上がる。

「お早うさん、珍しいなぁ、こんな時間に起きてくるなんて。」
リビングに出たところで妙ななまりの言葉で母親が朝の挨拶をする。
このなまりは母の出身の次元世界での方言らしい。
幸い自分には遺伝しなかったが。

「おはようお袋。」
短く挨拶を返しつつ母の顔をみる。
・・・我が母ながら三児の母には見えない容姿である。
二十代とウソを付いても通るんじゃなかろうか。

はやて・Y・ハラオウン

母の名である。MNのYは旧姓の「八神」から来ているらしい。
仕事は時空管理局勤務特別捜査官、指揮官資格保有の38歳。

「親父たちはまだ起きてこない?」
「クロノくんは昨日徹夜で書類処理、ハルミはそろそろ起きるんとちゃうかな?」
「了解、着替えてくる。」
「ハルミが起きたらご飯やで〜。」

洗濯機の中へ汗でどろどろになった衣服を放り込み、シャワーを浴びる。
ああそうだ、紹介が遅れたな。
俺の名前はサクヤ・I・ハラオウン
私立聖祥大学附属中学校3年の十四歳。
部活は吹奏楽部所属、パーカッション担当だ。

今日は休日な上部活もOFFなので適当な普段着に着替えてバスルームを出る。
すると台所の方から芳しい朝食の香りとかしましい話し声が聞こえてきた。

「あ、サクちゃんお早う!珍しいね私より早起きだなんて。」
「たまにはこういう日もあるんだよ、ってかサクちゃん言うな!小学生じゃあるまい!」
「あら、サクちゃんはサクちゃんよ。」
「〜っ。」

俺をサクちゃんと間抜けな名前で呼ぶこの女はハルミ・L・ハラオウン
私立聖祥大学附属中学校3年、つまり俺の双子の姉。
困ったことに学校でも俺に対してはこの調子だ。

「はいはい〜、ご飯やで。早く食べないとベーコンの脂が皿の上で固まってしまうで。」
「恩○陸かよ。」
「そんなマイナーネタ誰にもわからないわよ。」

朝から漫才を繰り広げながら朝食をとる。
運のいいことに我らが母上様は料理の腕は折り紙つきなのだ。





朝食を食べ終わり今日の予定を立てようとソファに腰かけ思案する。
ハルミはもうどこかへ出かけて行った。
家でウダウダしていようか、ああでもノートが足りないな、あの本もう発売してたっけ?
今からメールをしてもおそらく誰も集まらないな、とりあえず外にでかけようか―

と、今日の行動選択を終えようとしたその時、

「サクヤ、電話来とるで。」
「誰?こんな早くに。」
遊びの誘いだろうか?だがそれなら携帯に入るはずだが・・・・
いやな予感がする。

「なのはちゃんからや。」

はいビンゴ!嫌な予感的中!
まったく気が進まないが目の前に端末を呼び出す。

画面に映ったのは母と同じくらいの年に見える女性、つか同い年だが。
白い戦技教導隊の制服に身をつつみ長い髪を一箇所で束ねているこの方こそが、
そう、かの有名な高町なのは戦技教導官だ。
その容赦のない戦闘スタイル及びスパルタ式の訓練方法により「管理局の白い悪魔、魔王、冥王」などと言われているひとであqwせdrfgふじこlp;

「どうしました師匠?」
「もう、師匠はやめなさいっていってるでしょ!」
「すいません、ついクセで。今日は何用でしょうか?」
「今日はサクヤくんお休みだよね?」

嫌な予感リバイバル。いや、この人から連絡が来た時点でよくないのはわかっていたのだが。
「はい。」
心中を悟られぬよう短く返事をする。

「ちょっと今日の講義の人手が足りないんだ、手伝ってくれない?」
「講義ですか?それはもしや実戦講習じゃ・・・・」
「うん、そうだよ。」

どうも俺の休日はつぶれることになったらしい。
拒否権?この人相手にそんなものがあるもんか。
「了解しました、場所と時刻を。」

「1030時より士官養成学校大訓練室にて。」
「復唱します、ヒトマルサンマル時より士官養成学校大訓練室にて実戦講習。」
「うん、じゃあそれなりにお礼はするからよろしく!」


よりによって士官候補生とかよ。
年上もいてやりにくいんだよなぁ、あそこ。
まぁぼやいても始まらないので、武装局員の制服に着替え、携帯を持ち転送ポートへ向かう。

そう、言い忘れていた。
俺はサクヤ・I・ハラオウン
私立聖祥大学附属中学校3年の十四歳。
及び時空管理局武装局員及び機動六課実働部隊所属の空戦魔道士だ。









このときはまだこの講習があの凄惨な事件の兆候をみせていたとは露知らず、 俺は士官学校へと向かうのであった。


to be continued.....












後書き
はじめまして、jamiraと申します。
もしこの拙い文章を最後まで読んでいただけたなら幸いです。
感想、もしくは批評などがもしございましたら何卒よろしくお願いいたします。
では。





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