この話(?)は本編のNGシーンを入れているので本編を見ていない人はそちらを読んでからの方が楽しめると思います。
今回は♯1〜8までです。それでは、どうぞ。



NGシーン集

♯1「始まり」

「ユーノ、ロストロギアの場所まであとどれくらいかかる?」

クロノがユーノに訊いた後、ユーノが魔法を使いながら答える。

「もうすぐだよ」
「もうすぐというのはどのくらいなんだ」

クロノがはっきり言わないのに少し苛つきながら訊いた。

「だからもうすぐだって。ほら、ここの部屋だよ」

一同は1つの部屋の前に来た。

「それじゃ、開けるぞ」

一同は警戒しながら、クロノが扉を開けるのを待った。扉を開けた先には―――
部屋を埋め尽くすほどのガーディアンが蠢いていた。

《でぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?》

クロノ達の叫びを聞いたガーディアン達が一斉にぐるりとクロノ達に首を向けた。目が合い一瞬の沈黙が生まれた。その一瞬の直後、ガーディアン達は流れるように部屋の外―――つまりはクロノ達のいる廊下―――に次々と出てきた。

「息、が…で、きない……」

ガーディアン達に飲み込まれたクロノ達はそのまま酸素不足で気を失ってしまった―――


物語が終わってしまうのでここでカット!



♯4「模擬戦」

「ストレイヤー…」
『Void』

次の瞬間、ユウの姿は掻き消えシグナムが壁に吹き飛ばされた。シグナムの立っていた場所にはユウがなぎ払いの体勢でいた。

バァン!!

大きな音を立てて壁に叩き付けられたシグナムはそのままうつぶせに倒れた。ユウはそんなシグナムに歩いて近づき首元にソウルを突きつけた。

「僕の勝ちですね」
「…………」
「ん?」

ピクリとも動かないシグナムを変に思ったユウはしゃがんでシグナムを仰向けにした。シグナムは白目をむいてぐったりしていた。

「まずっ、制御に失敗した!?しっかりしてください!医療班っ!なにやってんだよッ!早くしてくれよ、コイツ死んじまうよっ!」


色々とまずいのでここでカット!


♯5「新たな家族」

――お手伝い時――

「あの…私達もお手伝いします」

なのはがちょこんと手を上げて手伝いを申し出た。

「ありがと、でもユーノ君以外にユニゾンデバイスの構造とか分かる?」
「うっ………」

なのはの動きが止まる。しかし――――

「あ、私分かります」
「私もだ」
「あたしも」
「え、え!?な、何で?」

フェイトとシグナム、ヴィータの発言に動揺を隠せないなのははフェイトに訊ねた。

「えっと、クロノがはやてのユニゾンデバイス作成を手伝っている時にデータを見せてもらったことがあるから……」
「我らは主はやてに家で見せてもらっていたからな」
「はやて、あたしらと色々相談したよね」
「うん、みんなの意見は良い参考になったよ」
「ふぇぇぇぇ!?」

驚愕の声を上げた後、なのははちらっとユーノを振り向いてみた。ユーノは仕方ないよという風に苦笑していた。

「ふぇぇぇぇぇぇぇん!!」

しかしなのはは非常に恥ずかしくなり、自分だけ分からないという事実に涙を流しながら製作室から駆け出してしまった。


なんだか、なのはが可哀想なのでここでカット!


――ユニゾンデバイス作成時――

『本当かな〜?なんだか顔が赤いよ〜』
『エクス、そろそろ辞めておけ』
『は〜い』
「ふふっ、仲が良いんだね」
「色々と疲れますけどね」
『あー、ひっどーい。それはソウルのせいだよ』
『他人に罪を擦り付けるな!』
『ふ〜んだ、ソウルもユウと同じでムッツリの癖に』
『誰が―――』
「ほほぅ、そうなの?」

ソウルとユウが反論する前にマリーが眼鏡を光らせて、メモ帳に『ユウ君とソウルはムッツリ』と打ち込んだ。

「って、何を打ち込んでるんですかーー!あんたは!!」
『さっさと消すんだ!!』
「ねぇエクス、もっとそういうのない?」
『あるよー!えっとね、ユウは(ピーー)とね(ピーー)したし、ソウルは私に(ピーー)したんだよ!』
「ほうほう!〈ピピピピ〉」
『デタラメを言うなーーー!!』
「ソウル、君はエクスにそんなことを……」

ソウルに悲しい視線を向けるユウにソウルは必死で突っ込んだ。

『俺はそんなことしていない!それより(ピーー)になんてことしているんだお前は!』
「あれは誤解だよ!」
『誤解!?つまりは誤解されるようなことをやったのか!?』
「ちがーーーう!!」
「ねぇねぇ、他には?」
「あとはねぇ……」
「『お前はもう喋るなーー!!』」


ユウ達の関係が疑われるのでここでカット!


♯6「ゼロ」

――ゼロ、リイン誕生時――

マリーがリオの言葉を受け、レバーを引いた。バチバチと電撃を出しながら起動した機械。皆がわくわくしながら見る中その箱の頂点が二つに割れ、箱が開いた。その中には二機のユニゾンデバイスが仰向けに寝ていた。片方はリインフォースU、そしてもう片方はゼロだ。箱が開ききった後、ゼロとリインが目を覚まし立ち上がった。そして二機はそれぞれのマスターの前に向かい、挨拶をした。

「初めまして、マイスターはやて。私はリインフォースU。これからマイスターはやてを手助けできるように頑張ります…?どうしましたマイスターはやて?」

はやては目に少し涙を浮かばせていた。しかしリインに指摘された後、慌てて涙を拭いて笑顔でリインに向き直った。

「ううん、なんでもないんやよ。よろしくな、リイン」
「はいです」
「初めまして、マスターユウ。僕はゼロ。作っていただきありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「え?えっとその……」

ゼロはユーノに向かって挨拶していた。ユーノは気まずそうにユウを指差し、

「君のマスターは彼だよ」
「そんなことはないです。ちゃんとあなただと記録されましたよ」
「えっ!?」
「…………」

ユウが無言でマリーに視線を送る。マリーは胸を張りながらとんでもないことを言った。

「いや〜、ユーノ君とユウ君の名前が似ていたからつい間違えちゃった。あはは」
「あはは、じゃなーーい!何普通に間違えてるんですか!というかつい、で済みませんよ!」
「いいんじゃないか?目的はユウの魔力を分けることだったんだ。マスターがユーノでも構わないだろう」
「クロノ!?」
「というわけでよろしくお願いします、マスターユーノ」
「いいのかなぁ?」


ユウとゼロの関係が消えるのでここでカット!


♯7「贈り物」

――エクスとソウル擬人化時――

クロノの言葉にソウルが答えた。ソウルはユニゾンデバイスの一部の技術をインテリジェントに入れたような感じだと説明する。その説明を受けたなのはが少し期待に満ちた表情でソウルに質問した。

「そ、それじゃあレイジングハート達にもその技術を応用すればソウルさん達みたいに人になれるんですか?」
「理論的に可能だ。しかし開発部にかなり長い間徹夜させることになるがな」
「あうう、そうですか……」

残念そうななのは達を見て、ソウルは気まずくなった。

「あー、だがな。俺らが協力すれば短時間で出来ないことも無い」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「あ、あぁ。だが試作―――」
「本当にありがとうございます、ソウルさん!ほらレイジングハートもお礼言お」
『ありがとうございます、ソウル』
「いや、だからあくまで試作―――」
「やったよ、フェイトちゃん!バルディッシュやレイジングハートと一緒に遊んだり出来るよ!」
「やったね、なのは!」
「…………」

呆然とするソウルの双肩にポンと手が置かれた。

「完全にできるって信じちゃっているけど…頑張ってね、ソウル」
「女の子を悲しませちゃダメだよ!」


ソウルの身が危険になるのでここでカット!


――バリアジャケット生成時――

「自分が着るバリアジャケットを想像して。決まったら生成されてそれが今後君のバリアジャケットになるよ」

ユウが目を閉じて、5分くらいたったあと声を上げた。

「バリアジャ―――」
「もしさぁ、ユウの想像したのがドレスとかだったら面白いよね〜」
「やめろ、想像しただけでもおぞましい……」

その時、エクスの何気ない一言でユウの頭の中にはひらひらのドレスを着た自分の姿が思い浮かんでしまった。

「―――ケット生成!?」

ブレスレットから光が発され、ユウの体を包み込んだ。光が弾けユウがバリアジャケットを身に纏った状態でいた。
白のひらひらのドレス、白のグローブ、白のヒールを身に纏い頭にはヴェールがかかっている。いわゆるウェディングドレスの格好だった。

《ブッ!?!?》

その場にいた一同は一斉に吹いた。特に大声を上げて笑ったのはリオとヴィータとエクスとエイミィで、シグナムとソウルとクロノは後ろを向いて俯き、笑いに堪えるように肩を震わせている。なのはとユーノとリインは苦笑いを浮かべており、フェイトとはやてはポーっとしていた。

「なななななな……」
「あははははは!最高、お前最高だよ!」

リオが親指をぐっと上げてさらに大笑いした。ユウは絶望した表情でユーノに振り向いた。

「もしかして、バリアジャケットを再構成することって……」
「うん、無理だよ……」

ユーノは少し可哀想な子を見るような目でユウを見た。

「「…………」」

フェイトとはやてがまだ一言も発さないことに気がついて、ユウは2人を振り返った。2人はまだぽーっとしており、少し頬が赤くなっていた。そして驚愕の一言を発した。

「「結構良いかも」」


フェイトとはやてが危ない道に入りそうだからここでカット!


♯8「目標」

――フェイトとユウ訓練時――

ユウは屋上の端の柵に行き、向かい側の柵に向いた。

「それじゃあ、いくよ」

ユウの言葉を合図にフェイトとアルフは動作等を注意しながらユウを観察した。ユウは右足を後ろに引き、身を低くする。

「ふっ!」

息をはく短い音が聞こえた。次の瞬間、ユウの姿が掻き消えた。

「「え?」」

フェイトとアルフが間抜けな声を出した。よく見てみればユウがいた向かいの柵は壊れていて、その場所だけ柵が無かった。

「あああああぁぁぁぁぁぁぁ〜〜」

屋上にはどんどん小さくなっていくユウの声が響いたような気がした。


ユウが死んでしまうのでここでカット!


――ゼロとエクス、ソウル訓練時――

「私がお手本を見せてあげるよ」

エクスが的に向かい、大人の拳大の金色の光球を3つ作り出した。

「デルタレイ!」

3つの光球は全て同時に的のど真ん中に当たった。光球は的に当たると同時に跳ね返り、ソウルの顔を討った。

「おぶぅ!!」

見事に3つともソウルの顔面にヒット。ソウルは仰向けの状態でドサッと音を立てて倒れた。

「ああ!ソウルさん!」
「あ〜ぁ、的を丈夫にしすぎちゃったからだよ。もっと軽くて良かったのに……んじゃ、ソウルは放っといて続けようか」
「ええ!?いいんですか?」
「大丈夫大丈夫、この程度じゃあ死にはしないよ」


ソウルが理不尽なのでここでカット!




----後書き----

カークス:「皆さん読んでいただきありがとうございます」

ゼロ  :「今回は今まで出した作品の中でのNGシーンですね。というか、何故こんなの書く気になったんですか?」

カークス:「いや〜、8話のネタを考えていて切羽詰っていた時に8話の落下ネタが思い浮かんだから“これいいんじゃね”と思ったんだよ」

ゼロ  :「それで、書いたと……でも抜けている話もありますね」

カークス:「それは仕方ないでしょ。2話なんかでNGシーンなんかやったら色々とやばいだろうし」

ゼロ  :「他のところでも十分やばいと思いますけど……」

カークス:「まーなんにせよ、とりあえずこのシリーズは話数が増えていくと同時にやっていくつもり。いつ出るかは分かんないけど」

ゼロ  :「そうですか……今回は後書きが早いですね」

カークス:「本編じゃないから解説とかもいらないんでしょ。これからも頑張っていくんでよろしくお願いします」

カ&ゼ :「「それでは、失礼します」」





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