魔法少女リリカルなのはBLADE

第二話
シクスマテリアル

物語は容疑者(コウ)の追跡から始まる。

ス「てやーーー」

スバルはマッハキャリバーを全速にし拳に魔力を込め打つが相手は紙一重で交わす。

ス「この!」

スバルは回転をし回し蹴りを放つが空を切る。

コ《筋はいいがまだ荒削りだな・・・》

コウはそんな事を考えながらも半径10m以内の攻撃に集中する。

ギ《もらった!》

フェイクシルエットで姿を隠したギンガは真後ろからコウに一撃を入れる。

ギ《え!》

確かに捕えたと思ったがそれはすでに残像だった。
ギンガが見渡すと5m先にいるコウ。

ギ:ス《《い、何の間に!!》》

2人の猛攻を軽く交し既に前に抜けられていたのだ。

ティ《魔法無しで恭也さん以外にあんな事出来る人なんてそうそういないわよね。》

ティアナは改めて逃亡者の実力を驚異に思い自身の全快を放つ。

ティ「クロスファイアXVIシフト!!」

16発の魔力弾がコウに降り注ぐ!!

コ「なるほど・・・あのツインテールの子が司令塔か。」

自分の動きを見て出す魔法を選ぶ辺りかなりの頭の切れる者だと理解する。

コ「それでもまだ足りないな・・・剣・人・一・体!!雷火!!!」

コウは背中に背負う皇龍を抜き全ての魔力弾を斬り払う。

エ「凄い・・・あんな事シグナムさんか恭也さん以外見たことない。」

キャ「しかもアノ大剣を軽く振るってるからあの体で物凄くパワーもあるって事だよね?」

エ「多分筋肉を絞り込んでいるんだよ。多分並のバインドじゃ拘束出来ないね。」

キャ「良かったお父さんに複雑な構築のバインド習ってて。」

エ「アレなら多分逃亡者でも抜け出せないよ。」

フリードに股がった2人はティアナの作戦どうり先を急ぐ。

コ《おそらく今の所は一秒でも長く先に進ませない事が前提かな?魔力を隠し姿を消してるが俺の10m先に2人いるのわ分かってるんだけど・・・》

魔力弾を斬り払終わった瞬間2つの攻撃が迫るのを感じ皇龍を地面に突き立て真上に飛ぶ。

コ《なかなか息の合ったコンビネーションだけに上手く載せられているね。》

左右と後ろへ逃れる事を拒むような攻撃に感心しながらも僅に感じる歪みに余り余裕はない。

コ《この感じだと後2、3分しかないな!!》

コウはバリアジャケットから金貨を取り出す。一方ギンガとスバルは唖然としながらも次の攻撃に備える。

コウ《ストームエンブレムセット!合成魔闘拳!!!》

地上に降り剣を構え・・・

コ「近付くなーーー」

殺気を込めた闘気でギンガとスバルを近付かないよう吹き飛ばす。

ギ「くぅ!」

ス「まだ!」

2人は再び体制を整えようと立ち上がろうとするが視線の先には割れる空間と其所から現れる魔獣の姿に釘付けされる。

コ「大いなる天空の風よ・・・我に未来ある者達を護る風の刃を!!」

コウの周りに風が集まる。

コ「疾風連撃!飛龍疾風斬!!!」

風の刄は空間ごと魔獣を斬り裂いた。

コ《慣れないことはするもんじゃないな・・・おもいっきり腕を痛めたか・・・》

コウは皇龍を地面に突き刺し腕の痺れに苦笑いする。その時出来た隙にピンク色のバインドが自分を拘束する。

キャ「時空管理局です。」

エ「貴方を無断魔法使用と建造物破壊の罪で逮捕します。」

回り込んでいたキャロとエリオに捕えられる。その2人を見てコウは本当に一瞬悲しい表情を見せた。その顔を何故ギンガだけが見逃さなかった。

ギ《どうして・・・》

その表情だけで自分の中に合った怒りが薄れている事にギンガは気付かなかった。

その後はアッサリ捕まった事を認め大人しく連行されるがコウだったが・・・悲劇は機動六課へ戻って始まった。
帰って来たスバル達が見たのはバリアジャケットに身を包み相棒を握る3人の部隊長の姿、その姿を見てコウ以外は真底震える。その姿を見てコウは少年少女に軽くトラウマを与えてしまったなと深く反省する。

コ「とりあえず・・・かなり不味いかな?」

バインドをかけている少女に訪ねると少女は涙目で怯えていた。コウは冷や汗を流しながら正面にいるツインテールの女の子に訪ねる。

コ「ひょっとしなくっても逆鱗触れたかな?」

しかし返ってきたのは・・・

ティ「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」

まるで呪文を唱えるが如くごめんなさいを繰り返す少女の姿にコウは思い出したくないトラウマまで掘り起こしたのかと、かなりいたたまれない思いでいっぱいだった。

コ「とりあえず避難した方が・・・」

コウが言い終る前に脱兎の如く逃げる5人を見ながら俺、生きてられるかな?と思いながらコウは三色の魔法に呑み込まれた。

一時間後・・・

シ「3人とも私が何を言いたいか分かってますね?」

なのは、はやて、フェイトは3人の守護騎士の前で正座させられている。

フェ「その・・・すみません反省してます。」

ヴィ「まー気持ちは分からなくはないけど、でも物事はほどほどにって言葉もあるだろ。」

な「うぅ・・・ごめんなさい。」

ザ「人の上に立つ隊長達が揃いも揃って暴走するなど部下に示しがつきませんよ。」

は「すみません。」
その姿はスバル達には見せられたものじゃなかった。

ユ「なのは達も反省してるしそろそろ許してあげても・・・」

ヴィ「お前が甘いからなのは達が暴走したんだぞ。下手したらなのは達の方が犯罪者になってたとこだ。」

ユ「でも逃げ出したコウが悪い訳だし・・・」

シ「だからと言って身動き出来ない者に砲撃の雨霰はやりすぎだ。」

ザ「シャマルの迅速な治療魔法でなければそれこそ一大事だったぞ。」

ユ「うーんシグナムさん達がそう言うなら、なのはとフェイトとはやてには特別な罰与えようかな?」

ヴィ「特別な?」

ユ「1週間無限書庫立ち入り禁止とか・・・」

シ「ま、まてスクライアいくらなんでも重すぎる。」

ザ「い、いかん!今の一言で完全に意識が明後日の方に行ってしまったぞ!?」

ヴィ「はやて〜〜」

コ「えっ・・・と・・・とりあえずいい加減今回の経緯を説明してもいいかな?」

シ「す、すまん。まう少し待ってくれ。」

シャ「いけないは!脈拍が弱まっているは!?」

ザ「さすがに1週間はよほど応えたのだろうな・・・」

ヴィ「ど、どうすんだよ・・・」

その光景を見ていたコウは、何か噂とは偉くギャップがあるな〜と思っていた。

ユ「仕方無いな〜」

ユーノは頭を掻きながら3人にキスをする。

コ「おいおいいくらなんでも・・・」

それじゃー起きねーだろとツコミを入れようとしたが・・・

な「ユ、ユーノ君!」

は「あ、あかんて!!」

フェ「ひ、人前何だから・・・」

見事に3人を復活させた。それを見たコウは、これ・・・何処かのエロゲか?と軽く頭が痛くなった。

コ「てか、お前本当にユーノ?」

自分の知ってる友は確かに変に頑固で融通は聞かないが、ここまで大胆に目の前でキスする奴じゃなかったよな?と疑りたくなった。

ユ「アノ後いろいろあってね、自分の思った事をなるべく素直に行動するようになったんだ。」

コ「なるほどな。」

何かしら通じ合っているコウとユーノの関係に少し焼きもちを焼きたくなるなのは達だった。

コ「とりあえず落ちついた事で、あの子達もよんだら?何も知らないままって訳にはいかんだろ。」

ユ「そうだね。」

スバル達も呼ばれコウは今回経緯を説明する。

コ「では、まずは自己紹介から。俺の名はコウ・タツミヤまだ新しい発掘集団の1人だ。本当なら今回の事に余り関わって欲しくないが、アノ現象を見た以上貴女方にシクスマテリアルの本当の危険性を言わなければならない。」

ス「本当の危険性?」

コ「シクスマテリアルは魔法媒体に使えば圧倒的な破壊力を生み出す事も可能だが、寧ろ恐ろしいのは次元の狭間にいる魔獣を無制限に呼び出しす召喚機能の方が驚異だといえる。」

エ「確かに次元の狭間から何が出てきてましたけど・・・」

ユ「エリオが何を言いたいか分かるけどコウはシクスの特性を知ってるから次元ごと斬り裂いたんだよ。そうしなかったら上空は魔獣だらけだったろうね。」

は「ひょっとしなくってもユーノ君、シクスマテリアルの特性についてはもう調べ上がっとるん?」

ユ「え〜〜と〜〜」

ユーノが罰の悪さに瞳を反らすと・・・

フェ「正直に答えた方が身のためだよ?」

な「何なら今からアリサちゃんとすずかちゃんも呼んでじっくりとお話し聞いてもいいんだよ?」

ユ「!!分かった話す、話すから・・・」

その様子を見ていたコウはコレは何処かのラブコメか!?と、かなり呆れていた。

ユ「本当の事言うと六課がシクスマテリアル捜査に乗り出す前にシクスの特性と性質、それに・・・」

コ「俺がいた発掘集団ガロウがシクスマテリアルを探し当て最後の回収後、謎の変死として団員達がリストして上がったんだろ?」

コウの補則説明にユーノ以外が驚き自然とユーノに視線が集まる。

ユ「うん、最初は何かの間違いだと思っていたけど・・・」

コ「シクス特有の次元干渉後、膨大な魔力反応後、魔力が突然消える現象を知り可能性が一番高いシクスマテリアルである可能性を上層部に伝えたんだろ?」

ユ「推定SSSの魔力を放つ物が突然消えてサーチャーでも追えなければそれしかないからね。」

コ「で、ひょっとしたらシクスを発掘していたガロウの一員である俺も何か関わっている可能性も考えた訳だ。」

ユ「リストに君が載ってなかったからね。」

コ「変死扱いした方がシクスマテリアルの発掘を依頼した管理局の上層部としては面子保てるからな、民間の発掘に依頼して最後に失敗したなんて報告できんだろうからな・・・」

ティ「でも・・・何故その上層部は無限書庫に資料を頼まなかったんでしょう?少なくってもスクライアと縁のあるユーノさんがいるのに・・・」

な「答えは簡単だよ。ガロウに依頼した上層部が保身考えて六課と繋がり強いユーノ君に依頼するのを嫌ったんだよ。」

フェ「ユーノが調べればシクスが何れだけ危険な物か分かり結果的に六課が動く事になるしね。」

は「つまり、管理局の一部のバカどもが自分達の失態を誤魔化すために発掘事態うやむやにした訳や。」

シ「それに、依頼者にそんな事されれば単独で行動するしかない訳だ。」

例え一部だったとしても、法を守る管理局にそんな事されれば単独で探すのも納得出来る。さらに何処かに依頼すれば結局管理局に伝わるのだから仕方なかったと言える。

ユ「そしてコウ以外のメンバーは変死扱いされてるけど・・・」

コ「今お前が考えているとうりだよ。俺以外のメンバーは魔獣に喰われたんだ。」

重たい沈黙が流れる。

コ「だから俺は例え1人でもシクスマテリアルを探し出し封印しなければならない。」

コウの持つ雰囲気に・・・

は(何や何処か考え方がユーノ君に似とるな〜)

フェ(あ、だからユーノは兄弟みたいって言ったんだ。)

な(だからユーノ君は現場まで出向いてでも止めたかったんだね。)

めったに使わない権限を使ったユーノの気持ちが少し分かった。

な(それでもいろいろ黙っていたのは許せないな。)

フェ(今晩はトリプル丼を覚悟して貰おうかな♪)

は(久しぶりやし最低三回戦は頑張ってもらわないかんかな♪♪)

妙に顔が崩れる3人娘と何か顔をひきつらせるユーノにコウは愛され尽くされるってのも大変だなーと合掌した。

キャ「でも、そんな危険物を持っているコウはいろいろと危ないんじゃ・・・」

ユ「そうだね、今のままじゃ危ないから・・・コウ?」

コ「仕方ないか・・・」

コウはユーノにエンブレムを1つ放り渡す、するとユーノは掌に幾重にも魔法が現れる。それを見たティアナは・・・

ティ(凄い、結界と封印の複合をあんな最小で・・・)

ユーノの技術に改めて深い尊敬を抱く。

コ(相変わらずやることが凄すぎるは、一瞬で8重何て普通に出来ないぞ。)

自分がシクス封印に何れだけ苦労してるのか分かってるのか!?とツッコミたいコウだった。





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