魔法少女リリカルなのはBLADE

第三話:双拳の闘士


物語はユーノの仮封印から始まる。

ユ「とりあえず、仮封印だけどこれで明日まで共鳴は起きないかな。」

ユーノはそう言ってコウにエンブレムを渡す。

コ「たく・・・人がどんだけ苦労して封印してると思ってるんだよ。」

コウは苦笑いしながらエンブレムを受け取る。

ユ「別にこれくらい皆出来るでしょ。」

と笑顔で言うが・・・

は「ユーノ君、それは嫌みか?」

フェ「いい加減自分のした事が凄いって理解しようよ。」

な「いくらなんでも片手でそんな凄い封印なんて誰も出来ないよ。」

と3人言われ。

シ「スクライア・・・お前は自分を過少化しすぎる。」

ヴィ「いい加減自分が凄いって分かれ。」

シャ「私でも今のは無理よ。」

と言われる始末。

ユーノはたじたじになりながらコウへ視線を移すが・・・

コ(そんな事出来るか!!)

と瞳で訴えていた。

ス「何でユーノ先生は自分が凄いって思わないだろう?」

ギ「間近にフェイトさん達がいるからじゃないかしら?」

ティ「ランクや功績を見れば圧倒的ですからね。」

ザ「スクライアの場合表立って評価されんからな。」

キャ「お父さん凄いのにね。」

エ「うん。」

いろんな意味で悪癖だがそれが解消されるのはもう少し後だ。

ギ「でも・・・仮封印って事はちゃんとした封印はどうするんですか?」

ギンガはコウに訪ねる。

コ「その答えはこれと見比べれば分かる。」

コウは先ほど封印したエンブレムと別のエンブレムを見せる。

コ「さっきのが太陽、こっちは風が描かれてる模様の違いはこの世界を構築した元素を表してる。」

ス「はい。」

コ「え〜と何かな・・・」

ふと、そう言えば俺ってこの子達の名前知らないなと困り顔の表情を浮かべた。それを察したティアナは自分達の自己紹介を簡単にはする。

コ「ありがとうティアナさん正直名前を知らないからどう呼ぶべきか悩んでたとこだよ。」

コウは苦笑い気味にそう言った。

コ「で、スバルさん「あ、呼び捨てでいいですよ。」そ、そう?ならスバルは何を聞きたいのかな?」

ス「気になった事何ですけど、世界を構築する元素って何ですか?」

コ「一般的に光、闇、火、水、風、土の六つの元素が世界を構築したと言われてる。けど正確には木、雷を含めた8元素だと言う学者もいるし未だにそっち系ではいろいろ言われているから明確な説明は出来ないかな。」

ユーノばりのコウの説明に目が点になる6人。

コ「そしてシクスマテリアルは一般的理論を元に、光、闇、火、水、風、土の6つとされる。その6大元素を元に作り出されとされたのがシクスマテリアルだ。しかし作り出したはいいが余りに強大な力(魔力)を生み出しさまざまな次元に飛び散った。」

この辺りの説明は無限書庫に行けば調べる事も可能だろう。

コ「そしてシクスマテリアルを作った世界は消滅し、調べる限り最初のロストロギア暴走として記録された。」

ティ「ずいぶん詳しいですね。」

コ「一応ガロウに依頼したのは管理局のお偉いさんだったからね。必要事前情報は伝えるさ。」

ただし伝えられた情報など本当に上への部分だった。シクスマテリアルの暴走原因が六つ集めた再に起こる反発と共鳴で起こる次元干渉などとその時は誰も知らなかった。

コ「そして簡単に集められた情報を信頼し六つ集めた時に共鳴連載し次元干渉が起き魔獣が現れた。そして魔獣を止める為にシクスマテリアルを使用したが制御に失敗。チリジリに飛んだ内の一つ闇を司る月のエンブレムが俺の親友マサトに当たり月のエンブレムに取り込まれた。俺はマサトを止めようとしたけど一瞬の迷いで大ダメージを受け瀕死の状態になった処をロウガさんが気転を効かし俺を谷に落とした。」

落ちたさいに気絶をし、目を覚ました時には魔獣の姿はなかった。ただコウに突き付けられたのは悲しみの咆哮を叫び上げる程の絶望的状況だった。

コ「後は言わなくても分かるかな・・・」

さすがにそれ以上は聞くべきじゃないと判断しギンガは強引に話を変える。

ギ「それで完全に封印する方法は見付けたんですよね。」

コ「嗚呼、風のエンブレムの裏側を見て欲しい。」

ギンガが裏返すと鳥の絵柄が描かれている

キャ「太陽の方には何も描かれてませんね。」

キャロが言うように太陽のエンブレムには何も描かれていない。

コ「シクスマテリアルを完全に封印するにはエンブレムに描かれてた元素の力(魔力)に合う幻獣を裏側に封印する事。」

エ「え〜と幻獣て何ですか?」

コ「伝説などに言い伝えられた生物だ。実際俺も目の当たりしなかったら実在事態疑ったさ。」

もっと風のエンブレムに封印去れた霊鳥:シルフィードはコウの前に現れ・・・

シル(貴方達が集めたシクスマテリアルの暴走により全次元のバランスが崩れてしまいました。このままにすればいずれ全ての次元世界が崩壊するでしょう。)

コ(それを聞いた俺はシクスマテリアルを再び集め直し破壊する事を誓った。そしてシルフィードはシクスマテリアルによる共鳴を防ぐ為に自ら風のエンブレムに封印させた。)

そしてそれ以外の方法では共鳴を完全に押さえる事は不可能だった。

コ「主に幻獣を封印する方法は二つ、1つは説得し自ら封印を受け入れてもらう。風の方はその方法だったから苦労しなかった。そしてもう1つは幻獣を打ち負かす方法、はっきり言ってこっちは避けたいね。」

ギ「どうしてですか?」

コ「封印する幻獣はシクスマテリアルの力(魔力)に見合う事が絶対条件だからね。火の時に炎の魔神イズルートと戦ったけど・・・使う魔法の相性が悪くって凄く苦戦したんだ。」

ユ「コウは炎がメインだしね。」

ようやく開放されたユーノがコウの魔力資質を言うと・・・

シ「何!!」

物凄くシグナムが反応した。

シ「それは本当なんだな。」

思いっきり詰め寄られ問いただされるユーノ、助けを求めようとしたが途中映ったヴィータが諦めろと首を振っていた。

コ「確かに俺は炎がメインだがそれが何か・・・」

正直に答える親友にユーノは・・・

ユ(ごめんコウ・・・)

次に何を言われるか理解しているだけにユーノは本当にゴメンと思っていた。

シャリ「先ほど預けた大剣の解析が終わりました。」

タイミングよくシャリーが皇龍の解析をすませ届けに来た。

シ「ちょうどいい、タツミヤ殿私と勝負だ。」

コ「へ?」

は「それはオモロそうやな。」

フェ「新しく出来た室内訓練室を試すにはちょうどいいし。」

コ「ええ!」

ヴィ「私としてはアンタの本当の実力が知りたいし。」

な「ユーノ君がいるから結界は任せられるからシグナムさんも全力で戦えるしね。」

コ「いや、俺の意見は!?」

ス「すみません、あきらめてください。」

ティ「私達じゃ止められませんし。」

エ「あははは・・・」

キャ「その・・・頑張ってください。」

ギ「人間あきらめが感じんです。」

シャ「傷ついても私が回復して上げますから。」

シャリ「じゃー私は自然に記録係ですね。」

コ「強制、強制なのか!?」

気付けばバインドで拘束されていて助けを求めた親友には・・・ゴメン助けてあげられい。と顔で訴えられ、蒼き獣には肩を叩かれ、あきらめろと首を振られる。既に逃げ道はなかった。
その時コウは何故に不幸フラグが立ちまくるだ〜!!と叫び上げたかった。

室内訓練室までほぼ強制的に連れて来られたコウは皇龍を渡され・・・

コ「世界はやはり優しくないな。」

と悲観的になっていた。

シ「ふ、私としては嬉しく思うぞ、同じ得物で炎をメインに使い戦う者と戦えるのだからな。」

既に甲冑を纏ヤル気満々のシグナムにコウはあ、そう言った事ね。と理解し皇龍を地面に突き立てる。

シ「何故に得物を突き立てる!」

それほど戦いたくないと意思表示されたと思いシグナムは叫び上げる。

コ「あ、誤解しないでください。なまじ皇龍なんて大剣持ってるから誤解されたみたいだけど・・・」

コウは拳を突き出す。

コ「俺の本当の武器はこっち(拳)ですから。」

次の瞬間ユーノ以外に・・・

『ええ〜!!』

と、思いっきり驚かれた。

ユ「ま、普通にそう反応するよね。」

苦笑い浮かべるユーノにコウ以外の視線が集まる。

は「ユーノ君は知っとたん?」

ユ「まーね、一応コウの戦闘スタイルはそれなりに。それと、結界とバインドは僕が教えたしね。」

数秒沈黙が流れる。

『ええ〜!!』

ユーノは苦笑いし、コウは頷いていた。

フェ「つまり、ユーノはタツミヤに魔法教えたってこと?」

ユ「うん。でも教えたと言っても本当に基礎だけだけどね。」

な「じゃー私が一番弟子じゃないんだ。」

ユ「そ、そうなるかな〜」

ユーノは落ち込むなのはを見てコウが本当の一番弟子などとは言えなかった。主にコウの命の為に。

シ「ふ、なるほどな、ならば・・・」

シグナムはレバンティンを抜く。

シ「改めてお相手願おうかタツミヤ殿。」

コ「はい、こちらもやる以上今持ちうる全力でお相手します。ヴォルケンリッターが将、剣の騎士シグナム。」

コウも構えをとる。

は「ほなら・・・初め!!」

先に仕掛けたのはコウだった。

コ「我が双拳に宿れ業火・・・」

コウの拳に炎を纏う。

コ「バーニング・ラッシュ!!」

炎の弾幕がシグナムに降り注ぐ。

シ「とても目では追いきれんな。」

シグナムは冷静にパンツァーシールドで防御する。

コ(やはり上手く闘気を合成出来ないか・・・本来の八割落ちではシールドは抜けないな。)

さすがに高ランク魔導師の攻撃をもろに喰らったのだ。いくら回復したと言えど本来の戦い方は不可能に近い。

コ(闘気拳と魔法は普通に使えるが彼女が相手だと手札的に厳しいな。)

コウの場合相手の魔力より闘気で相手の力量を計る。目の前にいる騎士は間違いなく強敵なだけに厳しい戦いと言える。

シ「ならば次はこちらも応えよう・・・レバンティン!!」

レ【Ja!!】

カートリッジ音が鳴るとレバンティンに炎が纏わりつく。

シ「紫電一閃!!」

まわいを詰め、必殺技の一撃を叩き込む。

コ「ラウンドシールド。」

その一撃をコウは掌サイズのラウンドシールドで受け止める。

シ「なに!」

さすがに見た目小さなシールドに自慢の技を止められたのはシグナムとしては衝撃だった。
それは戦いを見ているユーノ以外も例外ではない。

ヴィ「嘘だろ、いくらユーノに教わったて言ったて。あんなシールドで受けきるか?」

それはユーノとコウ以外の意見だろう。

ユ「コウのラウンドシールドは術式を細かく小さく収縮してるからあのサイズでも硬いんだ。確か通常のシールドの約三倍の硬さがある。もっとも収縮特化したコウ以外には難しい方法だけどね。」

それを聞いたスバル達はコウの技能の高さに改めて凄い人だと再認識した。

コ「この距離・・・もらった!!」

次の瞬間コウは突然消える。咄嗟に真横に斬り抜くがコウはシグナムの攻撃をさらに交わし反撃をする。

シ「く!」

シグナムは咄嗟に鞘でガードする。

フェ「今の動きは?」

ユ「ゴメン僕も知らないんだ。けど・・・」

防御したはずのシグナムが膝を付きコウがシグナムの眼前で拳をすんどめしていた。

コ「俺の勝ちっすね。」

コウにしては本当にギリギリの勝利だった。





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