魔法少女リリカルなのはBLADE 第六話【決着、そして・・・】後編 コウは地獄の門を開いた。 コウが書庫へ入って見たのは無重力を漂う司書、司書、司書、司書・・・ コ「な、何があったんだ!!」 コウは近くを漂う司書に問い掛ける。すると司書は力無く【ある】一点を指す。 な「ユーノ君(ハート)」 フェ「ユーノ(ハート)」 その先には【ピンク色の封鎖結界】が展開されていた・・・ コ「ゆ、ユーノ・・・」 コウは頭を軽く抱えた。1部署の責任者が何をやってるんだと・・・ いくら特別に想いを抱いた相手だとしても司書達の仕事に支障を出す好意をするならせめて司書長室でしろよと・・・ コ「ユーノ・・・」 コウはユーノに呼び掛けようとするが、真後ろの殺気に思わず振り返る。其所にはバリアジャケットに身を包んだはやての姿。その姿にコウの中で最大の警告音が鳴り響く。 は「なのはちゃん・・・フェイトちゃん・・・仕事ホッポってナニヤットルの?」 あから様に怒りを体現した魔力にさすがのなのはとフェイトも脅えユーノに抱き付く。しかし、その好意ははやての怒りを煽るだけだった。 は「2人共・・・覚悟はエエな?」 コ「ちょ、はやて。ここでそんな馬鹿げた魔法使ったら駄目だって。」 は「心配イラヘンヨ。キッチント手加減スルサカイ・・・」 その様子を見る限り、とても手加減出来る状態ではない、コウは何としてもはやての暴走を止める為に一撃必殺の呪文を唱えた。 コ「だったらはやて1人でユーノとイチャイチャすれば良いじゃないか。」 その瞬間はやての怒りは緩和された。 コ「なのはさんとフェイトさんも良いですよね?」 コウの必死とも言える表情とはやての怒りを押さえる為に2人はしぶしぶ納得しユーノから離れた。次の瞬間、フェイトも真っ青な速さでユーノを拘束し、司書長室へ連れ込むはやて。 ユ「ちょ、コウ〜〜〜」 一時的に書庫内の平和が戻った。 フェ「処でタツミヤさん。」 な「後で、ちょこっとお話しが有るんだけど?」 その笑顔を見た瞬間。コウは死亡フラグが立ったのを実感した。 二時間後、妙に顔が艶々なはやてと物凄く疲れた表情のユーノが司書長室から出てくる。その時を待ちわびたなのはとフェイトは即行でユーノの元へ向かうが、はやてにバインドで簀巻きにされ。 は「2人共、さっさと仕事に戻るで」 強制連行される。 な「あ〜〜〜んユーノ君〜〜〜〜」 フェ「ユーノ〜〜〜」 その光景にはやてグッジョブと思わずいられないコウだった。 ユ「コ〜〜ウ〜〜〜」 コ「そんな怨み全快な視線で睨むなよ。あれ以上被害出たら又お前無茶するだろ。」 言われた事が的を獲てるだけに言い返せないユーノ。 コ【しかしあれだな、アノ子達にしてみてはお前に余計なフラグを立ないよう必死だな。】 ユ【何だよ突然念話で?】 コ【彼女達が知ってるかな〜と思って・・・】 ユ【ま、まさか・・・】 コ【『アル管理外世界』なら今のお前なら2人までの・・・】 ユ【わ〜〜〜ダメ、それ以上は念話でも駄目だから!!】 コ【安心しろ、その世界を知ってるのは俺とお前くらいだ。それに自分を慕う子供達と心の底から愛してる女性達の為に『2人以上』の重婚出来る世界を探してるんだろ?】 ユ【何でその事君が知ってるの!!??】 コ【昨日アルフさんから聞いた。】 ユ【ア〜ル〜フ〜〜!!】 コ【お前が本気なら俺も手伝うぜ?】 ユ【断ってもやる気だろ。】 コ【当然だ。俺は力が有っても何も守れなかった。なら、せめてお前の明日をアノ子達の未来を守りたい。】 その悲しみ満ちた瞳が何を意味するか知ってるユーノは顔を歪める。 コ【そんな顔すんな、確かに俺はアノ子達を救えなかった。その事を後悔し彼奴を憎むが復讐には走らない。】 コウの強い意思にユーノは自然と微笑む。 コ「それはそうと何か忘れて・・・」 コウが何か忘れているような気がしたがそれが何か理解した。無重力空間に浮かぶ封鎖結界を視界に捉えた瞬間、コウは大量の冷や汗を流す。 ユ「コウひょっとして・・・やっちゃた?」 コ「ああ・・・完全に忘れてた。」 入ったインパクトと大量の資料検索の為すっかり助け忘れていた四人の存在。封鎖結界を解き、バインドを外すもかなりご立腹だった。 ユ「その・・・御愁傷様。」 コ「ちょ、俺だけ被害確定!!」 ユ「そのいろいろゴメン。」 ユーノがそう囁いた瞬間コウは肩を叩かれる。恐る恐る振り返ると良い笑顔で笑う四人の女性・・・ コ「ちょ、待ってください。貴女方の事を忘れていたのは謝ります。」 しかし、コウの弁解虚しくバインドで拘束される。 コ「せめて・・・せめて御慈悲を!!」 バック音にドナドナが流れ連れ去られるコウだった。 30分後、スッキリした顔の四人とボロボロになったコウが書庫に戻って来た。 ユ「お帰り。」 コ「他に言う台詞はねーのか?」 ユ「アルと思う?」 コ「・・・」 コウはいろいろと察してしまい何も言えなかった。 ヴィ「ただいま〜」 友達と遊び終えたヴィヴィオが行きおいよくユーノに抱き付く。 ユ「お帰りヴィヴィオ。」 親バカ全快なユーノにコウは何も言う気が失せた。 司書『うぉぉぉ!!!』 ファイト!一発な如く復活する司書達。 コ「ここは本当に書庫か?」 コウがそうぼやいて呆れる。 ア「この状況を見る限り何が逢ったか分かるけど・・・何て言うか・・・・御愁傷様。」 心無しかボロボロなコウを見て哀れに思うアルフ。 コ「ああ、そう言えば言うの忘れてた。お前の息子と娘に模擬戦を頼まれたぞ。」 ユ「エリオとキャロが?」 コ「それとスバルとギンガにね。」 ユ「えっ!でも君って・・・」 コ「心配いらん、あくまで模擬戦だ。子供を前にしても俺の拳は迷わん。」 ユ「なら大丈夫だね。」 しかし、ユーノの顔には別の何かを考えていると気付いたのはヴィヴィオだけ。 コ「ヴィヴィオちゃんはパパに本を読んで貰うのかい?」 ヴィ「今日はパパのお手伝いする。」 ヴィヴィオの発言に驚くコウ。しかし、それがいらない心配だったと直ぐ分かる。 コ「最初は何かの冗談かと思ったが・・・さすがお前の娘だな。」 ヴィヴィオの回りに浮かぶ10以上の本に感心する。 ユ「ヴィヴィオは凄いだろ。」 ユーノの姿は娘を自慢する父親だった。 二時間後・・・ 司書『よっしゃ〜!!今日も早く終わった!!』 ユ「何てか・・・奇跡に近いね。」 ア「まークロノも今日から休みだからね、久しぶりに家族団らんさ。」 ユ「彼奴も子煩悩だからね。心もリフレッシュできて何よりだよ。」 コ「ひょっとしてクロノって・・・」 ウ「お察しのとうり昨日書庫を窮地に追い込んだ輩です。」 コ「何か言葉に棘が有る気がするんだけど・・・」 クヮ「気のせいじゃありませんわ。あの方1人で書庫の機能を麻痺させるんですから。」 コ「ま、マジですか?」 チ「残念ながら事実だ。」 ドゥ「ま〜あまり無茶な依頼を続けましたらなのはさん達と頭冷やしに行くだけですから♪♪」 コ(・・・絶対にアノ世界の事は漏らせんな、下手をするとこの世から消滅する。) ユーノラバーズ(コウ命名)に迂闊にアノ世界の事を漏らせば間違いなくこの世界から消えるとコウは実感する。 しかし、コウはアル重要な事をこの時は思い出せないでいた。 ユ「コウは今から六課に行くのかい?」 コ「ああ、これと言ってやること無いからな。」 ユ「じゃー論文とか無いし僕達も六課に行こうか。」 ヴィ「あい♪」 3人と一匹はトランスポートへ向かった。 その頃・・・ ア「何でルルーが彼奴の客人何だよ!!」 アギトが驚くのも無理ない、ルーテシアは魔力を制限され母親と共に管理局に監視されながら生活していたはず。 ル「魔導師ユーノから何も聞いてないの?今度新たに立ち上げる部署のフルバックとして誘われた。」 ザ「しかし、よく通ったな。」 「ユーノ先生は何やら上層部とお話ししたみたいですよ。」 先程から微笑ましく見守る女性が話を繋げる。 ザ「フム、スクラアがその気で上層部に話を通したなら心配いらんな。」 ア「じゃー晴れてルルーは私達の仲間だな。」 ル「うん。」 リ「じゃあ早速六課へ向かうです。」 六課へ向かうリイン達。 その頃六課では・・・ ス「ティアー助っけて〜」 ティ「アンタは自分の分を頑張りなさい。ただでさえギンガさんとノーヴェに手伝ってもらってるんだから。」 ス「うぅ〜〜(涙)」 事務処理だけは未だに不得意なスバル。 ユ「皆さんお疲れ様。」 差し入れを持って現れたユーノに皆驚き顔になる。 コ「見る限り後六割って処か。」 しかし、六課人員から返事がない。 ユ「皆どうしたの?」 ユーノが疑問を抱くと無言では立ち上がったシグナムとヴィータが相棒を始動させ構える姿に冷や汗が流れる。 ユ「ふ、2人共どうしたの?」 ヴィ「ユーノ・・・」 ユ「は、はい!」 シ「今回はどんな無茶した?」 ユ「い、いや無茶はしてないよ。」 シ/ヴィ「「嘘を言うな!いくらなんでもこんな時間にお前が此所に来れる訳がない。」」 ユーノの必死の弁解に壁を叩いて大笑いを堪えるコウと。どう説明するか悩むアルフ。 とりあえず2人を落ち着けようと声をかけようとしたら扉が開く。 リ「ただいま帰りました。」 リインが元気イッパイで入ってくる。しかし、一同が自然と沈黙になったのは1人の少女の存在。 ル「久しぶり、エリオ、キャロ。」 キャ「ル、ルーちゃん?」 子供達の驚きの表情に、してやったりな顔のユーノがいた。 次回予告 エ「でも何でルーテシアが?」 子供達の疑問 ル「私も模擬戦に参加したい。」 少女の純粋な願い。 ユ「僕は君と闘いたい。」 ユーノがコウと闘いたい理由とは? 次回【再会と模擬戦と・・・】 |