魔法少女リリカルなのはBLADE


第七話【再会と模擬戦と・・・】前編


物語はルーテシア登場から始まる。


ヴィ「わーいルーお姉ちゃんだー♪」

ルーテシアに抱き付くヴィヴィオ。

ル「久し振りヴィヴィオ。」

久し振りの再会に笑顔なルーテシア。

エ「な、何でルーテシアが?」

彼を含めた六課メンバーがそう思っても無理ない、何せ彼女は管理局によって別世界に送られ幽閉されたような状況だったはずだ。

「それは貴方達のお父さんのお陰ですよ。」

人間状態のザフィーラに車椅子を押された女性が微笑みながら答える。

シ「ひょっとして貴女は・・・」

「申し遅れました。ルーテシアの母メガーヌアルビーノです。」

メガーヌを前にシグナムが申し訳ないような表情をし、その様子に唯一気付くコウ。

ヴ「ユーノ、オメー何した?」

ユ「別に何もしてないよ。ただアルビーノ親子を管理局で働かせないなら司書長を辞めるって脅しただけだし。」

ティ「ユーノさん、それある意味一番最強の必殺呪文ですよ。」

ティアナがそう言うのも無理ない、何せユーノ襲撃事件でユーノが倒れたさい延べ数百人の武装局員が借り出されたが、ユーノが戻るまで稼働率を八割落とさなければならなかった程だ。
そんな事が逢ったお陰で無限書庫をバカにしていた部署もいかに無限書庫が必要か思い知らされ自分達の言動を悔い改めた。
又、ユーノ・スクラアを上回る探索、読書魔法の使い手も居らず。管理局全体を持ってユーノに留まって貰う為に機嫌を取る程だ。
故に、ユーノが辞める等と言えば管理局は無理でない限り有無を言わず許可を下ろす。

ユ「本当は新生機動六課の立ち上げの時に来る予定だったんだけど・・・」

遅くなったのには何か裏が有るとユーノは考えている。

ユ「それはそうと模擬戦をする予定なのにまだ書類が片付いて無いみたいだね。コウ・・・」

コ「言われなくっても手伝うつもりだ。」

コウは空いてる席に座り、エリオ、キャロの書類を半分程魔法で引き寄せる。

ユ「実際、説明するより見た方が納得するから。」

と言って部隊長室のドアを開けるユーノ。

コ「はめ外すなよ〜〜」

ユ「息子と娘がいるのにはめ外すか!!」

そんなやり取りに呆然とするシグナムとヴィータ。

ス「コウさん速!!」

ユーノとの会話の合間にも書類を片付けていたコウ。既に集めた分の半分以上が書き終えている。


コ「終わった。」

『終わった!!』

アルフ、ヴィヴィオ、アルビーノ親子以外が驚く。

ヴ「いくらエリオとキャロの分が他より軽めとは言えものの5分で終わらせる何て出来るか?」

ティ「正直無理です。」

シ「なるほど、無限書庫の仕事が早く終わったのはコウがいたからか・・・」

ア「ま、それに今回はそれほど忙しくなかったからね。」

周りからは絶大の賛美を贈られる。

コ「別にこれくらい皆さんでも出来ますよ。」

ア「はぁ〜〜ユーノはともかく、アンタも大概だね。誰がそんな人外的速さで資料を纏めれるか!!」

コ「いや、俺は彼奴程じゃ・・・」

ヴ「いや、アンタも同類だ。」

ユ「ど、同類ってアカラサマに専門分野でSSS確実な化け物と一緒にしないでくれ。」

コウが声を荒げると・・・

『はい!?』

子供達とメガーヌ以外が驚きを上げる。

ヴ「待て、専門分野でSSSってのは本当か?」

コ「本当も何も、俺がここ(管理局)に来るまでユーノと同等に複数魔法を同時展開して資料を捌ける人材は居なかったんですよね?」

コウが言う様に十年以上ユーノと同等レベルの者は現れていない。

コ「しかも、遺跡発掘に行く時はほぼ単独で向かいロストロギアを持って帰って来るでしょ?」

いくら発掘を生業にしたスクラア出身とは言へ、単独で遺跡攻略はかなり至難である。

コ「知識豊富で頭脳明晰な上に回転率も早いですし・・・」

コウも同時展開は同じ量を扱えても回転率はユーノが断然上。(だいたいユーノが一冊3秒で読むのに対し、コウは5秒程。)

コ「長距離攻撃が不得手なだけで、別に攻撃手段が無い訳じゃないからその気に為れば執務管や捜査管処か教導管だって出来たんだ。」

言われてみて改めてユーノのスキルの高さを思い知る。

コ「ま、彼奴の性格から皆のバックアップする為に彼処に居るんだろうけど正直勿体ないな。」

シ「勿体ない?」

コ「アレ?聞いてませんか?出会った矢先に模擬戦して俺に勝ったて?」

『はい!!??』

(あの馬鹿、未だにあの時の勝利を事前に知った情報のお陰だけだと思ってやがるな。)

戦闘パターンを知らされただけで負ける程コウは弱く無い。

コ「本当に自分に対して評価を低く観すぎ何だ彼奴は。」

エ「それより父さんはどうやってコウさんに勝ったんですか?」

眼を輝かせる子供達にコウは微笑みながら過去を懐かしく語り始める。

コ「アレから16年か・・・今でも忘れられない・・・」


16年前、コウはガロウに連れられスクライアの集落を訪れた。ガロウ曰く、「お前はまだ井の中の蛙だ。俺以外でもお前を下す事が出来る者が居るのを知るべきだ。」そう言われユーノと半場強制的に模擬戦をする事になった。
当時のコウは見た目女顔なユーノに負けるなどと思っていなかった。
しかし、それが思い上がりだと知る事になる。
出会った当時からユーノは結界、防御に関しては天袋の才能を有しており、それと同時に自己防衛の為に学んだ接近術とバインドとショットを駆使したオールラウンダータイプの魔導師だった。
対して自身は高速特化した接近戦オンリーな闘いを得意としていた。
初めの内は得意の高速を活かした連続攻撃でユーノを圧倒したが仕掛けられたバインドと精密なショットで動きを制限され、決めに行った攻撃をラウンドシールドで受け流され最後にはユーノの仕掛けた罠にまんまと誘い込まれバインドで身動きを封じられコウはユーノに負けたのだった。

コ「それでも彼奴は自分が勝てたのはマグレで次戦ったら負けるよって笑顔で言いきりやがった。その時俺は思ったよ、力がどうこう言う前に既に負けていたと、心が病んでいた俺じゃ一生ユーノに勝てないなと・・・」

ギ「心が病んでいた?」

コ「俺は戦争孤児でね、当時は助けて貰ったガロウさん以外に心を開かなかった。でもユーノとの出会いで俺は変われた。彼奴は否定しそうだが今の俺が有るのもユーノのおかげだ。」

友を誇らしく思うコウに・・・

ヴ(ユーノギガかっけ〜〜)

ティ(ユーノさん素敵過ぎですよ。コウさんの心まで救う何て。)

シ(流石ユーノだな、私の伴侶に相応しい。)

数人コウの話で顔を赤らめる。それを見たコウは・・・
(やべ、何か余計な死亡フラグをまた立てちまった。な)
冥王と死神と夜天にご注意。

メ「ユーノさんは本当にいろいろな方をお救いなさっているのですね。」

その言葉を聞き逃さなかったユーノラバーズは・・・

シ(ま、まさか未亡人まで落とすとは・・・)

ティ(ユーノさんフラグ立て過ぎです。)

ヴ(とりあえず、コウは模擬戦の後アイゼンのシミ決定だな。)

処刑フラグを立てた。

コ(何だ?今の寒気は・・・)

シミになり錆にされ星にされる運命なコウ。

ル「待ってるだけも退屈だから私も模擬戦に参加したい。」

シ「流石にそれは無理だ。まだ正式な六課職員では無いからな。」

ヴ「ま、今日だけの我慢だがな。」

ノ「処でさっきから手が止まってるぞスバル。」

ス「うぅコ、コウさん・・・」

コ「後ちょっとじゃないか頑張れ。」

実際スバルの資料は20枚程だ。けしてスバルは頭が悪い訳ではなくこういった作業が苦手なだけ。

コ「それに余り甘やかさないようユーノに念話で駄目出しされてるんだ。」

ス「先生〜(涙)」

ウィ「処でギン姉、さっきからコウさんに釘付けだけどまさか・・・」

ギ「ななな何言ってるの!私はユ、ユーノさん一筋何だから!!」

コ「ぐはぁ!!」

余りの言われ様にコウは吐血する。

コ「いいんだいいんだ。どおせ俺は彼奴に比べたらモブ同然だよ・・・」

部屋の角でで影を落とし、のの字を書くコウ。

ト「許可を貰って来てみれば、いったい何があった?」

ノ「ま、何て言うか哀れな一言を・・・」

ウィ「アレどうするのギン姉?」

ギ「わ、私のせい!?」

シ「いくら素直な性格でもまっ直で言うのもアレだぞ。」

コ「ごはぁ!!!」

ヴ「確かにユーノは容姿、能力、その他色々ずば抜けてるが・・・比べるのは可哀想だぞ?」

コ「くぼばぁ!!!!」

ティ「ま〜ユーノさんと比べたら誰でも月とスッポンですよ。」

コ「ふぶらばぁ!!」

ス「え〜〜と・・・その辺にしてあげませんか?このまま言葉攻めするとさすがにコウさんも死んじゃいますよ?」

一部血の海にしたコウは血文字で、「どうせなら一思いに殺っちゃて。」と書きしめしている。

ノ「あの人ってこんなギャグキャラだったか?」


時間は少し戻って・・・


ユーノが扉を開けると唖然とした3人の姿。

は「あ、アカン。仕事し過ぎたみたいや、ユーノ君が見えおる。」

ユ「幻覚じゃなくって本人だよ。」

フェ「駄目だ幻聴まで聞こえるよ。」

ユ「ねえ、こんな時間に来るの珍しいからってそれは酷いよ。」

な「わ〜んこんなんじゃ教導管失格だよ〜〜」

ユ「・・・いい加減にしないと1週間会わないよ?」

『ごめんなさい。』

ユ「うん、分かればいい。」

は「てか、ユーノ君何で六課に?」
ユ「コウが模擬戦するって聞いてね。」

フェ「書庫は?」

ユ「今日の分は終わったよ。」

と言った瞬間、3人がバリアジャケットを纏う。

ユ「えっと・・・だいたい予想出来るけど・・・どうしてバリアジャケットになってるの?」

な「ユーノ君・・・いったいどんな無茶したの?」

ユ「今回は本当に無理してないよ。」

フェ「嘘だ!ユーノはそう言って平気で無理する。」

ユ「僕ってそんなに信用ない?」

は「仕事に関しては信用あらへんよ。」

その答えに頭を抱えながら3人に事情を説明する。

は「ほ〜コウはんは以外に器用なんやな。」

ユ「ま、結成がまだ数年に満たないのに『伝説』と言わしめた発掘集団の1人だからね。」

な「それじゃー今まで以上にユーノ君の負担が減るんだ。」

ユ「シクスマテリアル捜査が終るまでだけどね。」

フェ「そっか、タツミヤさんは捜査協力で無限書庫にいるから終わったら・・・」

ユ「うん、一通り罪を償ったら発掘の旅に出かける筈だよ。」

な「ユーノ君はいいの?」

ユ「正直コウには書庫に居て欲しいけど、僕のわがままでコウを縛る訳にもいかないよ。」

は「そりゃそうやな、せやけど模擬戦見るだけならウチラに会いに来るんは疑問何やけど?」

ユ「はやて、僕だって男だよ?好きな人にアレだけ密着去れたら我慢出来ないよ。」

ユーノの意外な理由に顔を赤らめる3人。

ユ「これが片付いたら覚悟してね。」

その後、3人がユーノの美味しく頂かれたかは読者の想像に任せます。

後編へ続く。





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