魔法少女リリカルなのはBLADE 第八話【戦う楯、護る拳】前編 コ「突然斬りかかる何て何の冗談だ?」 ユーノの暴挙に皆驚く。 ユ「君ならこの程度余裕に凌げると思ったからね。」 ユーノの腕から魔力で構成されたブレード消える。 コ「余裕ってお前な〜」 随分とワイルドな行動を取る友に若干呆れる。 ユ「それに試して見たいんだ。今の僕が君と何処まで戦えるか。」 コ「あ〜ユーノ、お前が戦いたいって思っても周りが許さないじゃ?」 某3人娘を黙らせて来てもヴィータとシグナムは間違いなく止める。 ユ「かもね、でもだからこそ見て欲しい、僕がはやてを・・・愛する彼女達と子供達を護りぬく事が出来るどうかを!!」 その眼差しは覚悟を決めた男の瞳。 シ「ユーノ・・・」 ヴ「あ〜どうする?ああ覚悟決めたユーノは多分何言っても無駄だぞ?」 ザ「ならば見守るしかあるまい、それに見てみたいではないかスクライアの今の実力を。」 ア「アンタ達は反対しないわな。」 ル「私も興味ある。キャロとエリオは?」 エ「僕は戦ってる父さんを見たい。」 ヴィ「ヴィヴィオも。」 キャ「私もです。」 ア「あ〜アタイはコウがいいなら。」 気絶メンバーが以外反対はない。 コ「正直余り闘くないな、後で痛い目逢いそうだし。」 コウは何処か遠くを見つめ瞳を閉じる。 コ「でも、今のお前には護る家族がいる。」 その時コウの表情は又悲しい表情となる、その表情の意味を知るユーノは苦い顔となり正面にいたギンガは・・・ ギ(何で?・・・) 今のコウを癒してあげたいと思ってしまった。 コ「だったらこれは必要だろ?」 コウはアポトロスを袖から出す。 ユ「アポトロス!?でもそれは・・・」 コ「俺は充分救われた。それに今のお前には一番必要だろ?」 そう言ってコウはアポトロスをユーノに返す。 ユ「アポトロス・・・」 ア【何も言うな、俺はユー坊が再び俺を使ってくれるなら本望だぜ。】 ユ「ありがとうアトス、でもユー坊はよしてよ。」 ア【分かった。じゃあ行くぜ相棒。】 ユーノ一定距離を開けアポトロスを構える。 コ「やっぱり真の主はお前だな、構える姿が様になってる。」 コウは右半身を出す独特な戦闘体制を取る。 ユ「そう言えば随分戦闘スタイル変えたね。」 コ「ま〜な、世間一般では攻撃が重視されてるがそれは誤りだ。確かに攻撃は強大であればあるほどその力(魔力)は注目され危険視される。逆に防御や支援系統は軽んじられる。」 ユ「確かにね、なのは達がいい例だよ。」 コ「だが攻撃主体の者達は自身の力に慢心し他人を傷付け自身を傷付ける。」 思い中るメンバーもコウの言葉を聞き届ける。 コ「自身を護る事が出来ない者が他人を護るなど出来る筈がない、何故なら自身の命を軽く見てるからだ。」 ユ「・・・そうなった人を良く知ってるよ・・・」 コ「だからこそ・・・」 ユ「僕達護り手は誰より命を重視する。」 コ「ああ、何も護れず後悔するのはもう沢山だ。」 ユ「僕らやっぱり何処か似てるね。」 コ「ああ、そうだな!!」 コウが先に仕掛ける。ユーノはラウンドシールドで受け止める。 ユ「開始合図無し!?」 コ「いいや、さっきの奇襲のお返しだ。」 ユ「何か音に持つ用になったね。」 コ「言っとくが素を出すのはお前の前だけだ。」 ユ「それは光栄だね。」 コウは離れ一定距離をとる。そしてユーノはアポトロスを腰に携える。 ヴィ「パパー頑張れ〜」 キャ「お父さん確り〜」 ア「ユーノ無茶はするなよ。」 シ「子供達の前だからと気張り過ぎてはいかんぞ。」 声援は圧倒的にユーノ寄りだった。 コ「何か闘い辛れ〜〜。」 若干落ち込むコウ。 ユ「あ〜〜ゴメン・・・」 コ「別にいい、子が父親を応援するのは当然だ。」 ユ「じゃあ・・・」 コ「ああ、始めよう俺達の闘いを!」 コウが逸足飛びに攻撃を入れるがユーノはラウンドシールドで受け止める。 ティ「あ〜コウさんに見事に嵌められた。」 手刀で気絶させられていたティアナが目覚める。 ヴ「お、丁度良い所で目覚めるたな。」 ティ「良い所?」 ティアナが問を浮かべるとコウの攻撃を受け止めるユーノ姿。 コ「相変わらず硬い楯だな。」 ユ「君の拳は鋭くなったね。」 ユーノの空いた腕に魔力ブレードが構築し、コウに切つける。 コ「!!」 コウは紙一重に避けるが・・・ ティ「アルトジャケットが切り裂かれた!?」 ティアナが驚くのも無理ない、今の所最固のジャケットが紙切れのように切れたのだから。 コ「なるほど。そのブレード唯の魔力ブレードじゃないな、ラウンドシールドを圧縮し研ぎ澄ました物。」 ユ「大概のバリア系統を問答無用に切る事が出来る特殊ブレード、ラウンズブレーカ。」 コ「圧縮率も俺のアルト同等・・・恐ろしい物生み出したな。」 ユーノが新たな魔法を組み上げる事に驚きはない。だが補助系統を攻撃に活用する戦術は有るが、補助系を攻撃用に新しく編み出すのは容易でない。 コ「威力望めない攻撃系統より得意の防御系統を攻撃特化させる何てやるじゃないか。」 ユ「まーね、どう頑張ってもBランク程度しか無い攻撃魔法じゃ家族は護れ無いからね。」 ユーノの周りに魔力形成された楔が幾つか現れる。 ユ「行け!ライトニングアロー!!」 電撃を帯びた矢がコウに放たれる。 コ(シールド・・・いや・・・) コ「ガトリング・メテオ!!」 炎を撃ち放ち迎撃する。 ユ「さすがだね。」 コ「何だ今のショットは!!」 ユ「ただの電撃系の攻撃だよ。」 コ「しれっと嘘つくな!!」 何せ外れた幾つかは地面に突き刺さり未だ健在だからだ。 コ(どう見ても電気を帯びてる・・・ユーノの奴何時の間に電撃系習得したんだ?) この魔法を知ったフェイトが何れ程喜んだ事か。 コ(しかも唯のショット系じゃ無い、迂闊にシールドで防ぐのはよした方がいいな。) コウの勘が危険だと判断する。 ア【随分エゲツネー魔法編み出したな相棒。】 ユ【僕もいろいろ有ったからね。】 ア【まっ、それは追々聞くぜ。だがよどうする?コウ相手じゃ今見たいのは通じ無いぜ?】 コウの危険察知能力を考えると自身が持つ手札では勝てないのは目に見えている。 ア【俺を使う時が来たみたいだな。】 ユ【アトス、セブンフォーム、モードV!】 ユーノの意思に従いアポトロスはモードV・ランサーへと姿を変える。 コ「来たか、セブン・アポトロス。」 ユ「君に説明は不用だね。」 ユーノはそう言うと一瞬にして間合いを詰める。 コ(しま!) 突き出した矛先はアルトジャケットを貫く。 ア【ち、惜しいな。】 コウはアルトジャケットをその場でパージしギリギリ交わす。 コ(忘れてた。アポトロスはモード変換後、一時的に通常加速を超える事が出来たんだったな。) セブン・アポトロス、その名の如く七つの姿を持つ近代ベルカ式デバイス。もともとユーノの父親の形見で攻撃手段少なめなユーノにとって最高の相棒だった。コウとアル発掘最中コウに怪我を逐わせた責任を感じアポトロスを御守り代わりに渡す事になる。 コ(ユーノが闘いを避けてた原因があの事故だったからな、もっともアレは俺のミスだろうに。) 再びアルトジャケットを纏おうとしたが、既にユーノは次のフォームへ変えて完全にコウを捕えていた。 ヴ「よし、入った。」 誰しもユーノの攻撃が決まると確信した。 コ「ふー危ね〜」 コウは左手で刃先を捕へ攻撃を凌いだ。 ユ「これも防いじゃうか・・・」 コ「ま、正直ギリギリだった。」 二人は再び一定距離をとる。 ヴ「ユーノ奴まじ強くなったな。」 シ「ああ、相手がコウでなければ今の一撃で決まっただろう。」 ザ「フム、今の攻防を観れぬスバル達が些か不敏だな。」 ザフィーラがそうぼやくとようやく気絶メンバーが起き上がる。 ス「アイタタタ・・・」 ティ「ようやく起きたはね。」 ス「ティア何か先生とコウさんが互いに牽制しあってるだけど?」 ティ「ユーノさんとコウさんは模擬戦の真っ最中だからよ。」 ス「嘘!!何で起こしてくれなかったの?」 ティ「ゴメン・・・ユーノさんに見惚れてた。」 ス「薄情者!」 スバルの抗議にふと思う。 ティ(私は軽く気絶程度なのにトレーさん含む姉妹とスバルだけが完全に落とされた・・・) そこでアル重要な事を思い出す。 ティ(そうだった。コウさんが今いる所は・・・) それでも疑問が幾つか残るがティアナはソコに気付くべきだったと自分達の甘さを痛感した。 コ「やはり今のままじゃお前に応えられそうにないな。」 コウは片眼を閉じる。 コ「シグナムさんの時と違いまだ魔力も充分、それに例え暴走しても今のお前なら俺を抑えられるだろう。」 コウの魔力光が銀色から空色へと変わる。そして閉じた瞳を開くとマリンブルーへと変わっていた。 コ「さすがにこの状態じゃないと正直お前に対して失礼だからな。」 今までの荒々しい魔力から一転、安らぎを与える暖かい魔力へと変わる。 ザ「魔力光を変え、本来の力を抑える特殊封印を施していたのか・・・」 ヴ「噂だけの眉唾物だと思ってた。」 シ「ああ、しかもまだアレで全快じゃ無いようだ。」 ト「しかし、あの手の魔法は自身を壊す筈だ。」 ギ(あんなに暖かい魔力を変えてしまう何かあったと考えて良いわね。アノ表情の訳もきっとそう・・・お仲間が亡くなった時とは全く違う何かがあったと思うべきね。) ギンガは胸が締め付けられる思いでコウを切なく見詰める。 ス(ギン姉?) ティ(ギンガさんのアノ表情、フフフ・・・ライバルが一人減ったわ。) スバルはギンガの心の変化に気付き、ティアナは某五人以外で一番有力な女性の脱落を静にさっとた。 ア【おいおい、コウの奴まじに開放しやがった。】 ユ【望む所さ、アノ状態でもまだ20%開放。あの程度押さえられなければアノ姿のコウを止める何て夢の又夢だからね。】 ア【了解、後ぜってーにガントレットモードとナイフモードは使うなよ。あの姿は懐に入った者を問答無用で撃沈するからな。】 コ「そろそろ行くぞ・・・」 コウが今まで以上の速度でユーノに迫る。咄嗟にシールドを張るも簡単に打ち砕かれ吹き飛ぶ。 ユ【今までの重複式シールドじゃ打ち抜かれる。】 迫る気配に慌てる事無くユーノは新なシールドでコウの蹴りを受け止める。 コ「アックスを止めたかさすがた。」 ユ「良く言うよ、なのはでさえ初見で破れなかったシールドに罅を入れたんだから。」 コ「そうか、だが例えここで追撃を入れても打ち抜けんな、まさかベルカ式とミット式を重複させる何て荒業成し遂げてしまうとはな。」 重複魔法は基本的に同系の式を重ね合わせ強度を上げる。と言うより全く違う式を使う事事態魔導師はない。コウでさえ闘気と魔力を合成、圧縮させた上級者なら別段難しく無い技だ。ただしコウは他者より圧縮特化型な為威力が桁違いになる。 対してユーノはミット式とベルカ式の全く違う術式を合わせたのだ。別段ベルカ式とミット式を両方使える魔導師がいない訳ではない。ただユーノの様に合わせる訳ではない、あくまでミット式、ベルカ式と分けて使う。 コ「近代ベルカ式じゃなく本当のベルカ式を合わせるか、才能で片付けて良い魔法じゃ無いな。」 それはアノ時見たユーノを想うで有ろう五人の女性を護る為に生み出された正に愛の奇跡。そんなユーノの想いに応える為にコウは右腕から左腕に攻撃をシフトする。 ユ「やっと利き腕だね、僕はその君に勝ちたい。」 ユーノの発言に驚きながらも今から始まるであろうに闘に皆釘付けになった。 |