後編

その頃・・・

は「ユーノ君、今日は一段と激しかったわ。」

ようやくはやてが目覚める。

な「おはよはやてちゃん。」

は「おはようさん。」

フェ「これで皆起きたね。」

は「何やウチが最後やったか。」

フェ「私も今覚めた所だよ。」

な「二人共立てそう?」

フェ「正直立てない。」

は「ウチもや。」
な「参ったな〜私も立てないしどうしよう?」

フェ「何か心配?」

な「今の私達、裸何だよ?」

は「誰か来たらそれこそ不味いわ。」

フェ「でも一時間くらい寝てたのに誰も来てないよ?」

何処かに行っただろうユーノが気を利かせて上着を掛けてくれただろうがどう考えても人前に出れる姿ではない。

は「ひょっとして・・・」

はやては副官であるグリフィスへ通信を繋ぐ、無論身体が見えない様に。

グ「ようやくお目覚めですか?」

呆れ顔のグリフィスが出た辺り既に自分達の現状を知られていると悟。

は「何と言うか・・・ゴメン・・・」

グ「ま〜今回はユーノさんの方が言い出したようなので余り責め立てる訳にも行きませんが、隊長室でそう言った行為をするのはどうかと・・・」

余りの正論にぐうの音も出ない。

な「処で、ユーノ君は何処に行ったの?」

この重い空気をどうにかするためにユーノの居場所を聞く。

グ「ユーノさんならなら訓練室へ向かいましたよ。娘と息子が頑張ってるの見に行いくよって言ってました。」

グリフィスの言葉に身体をクネらせ喜ぶフェイト。

は「ユーノ君も何や感やで親バカ丸出しやな。」

自身の境遇から子供達に同じ思いをさせない様に何かと世話をやく姿は親バカならぬ狂いの域だと言える程子供達にユーノは甘甘だ。

通信を終えとりあえずバリアジャケット姿になる三人。

な「でも、服を掛けるより下着や服を着せてくれれば良いのに。」

は「いくらなんでもそないリアル着せ替えすんのはさすがに無理やろ。」

フェ「パンティーはともかくブラは無理かもね。」

は「いや、そない理由ちゃうと思うよ。」

はやてはユーノ君の事やから下着を着せようとたけど裸の自分達を凝視して復活したアレに自己嫌悪したんやろーなと予測した。

そんな事を思っていると地面が揺れる。

な「地震?」

は「ちゃうみたいや、揺れとるの六課だけのみたいやで。」

フェ「何となくその場の勢いでシグナムがタツミヤに勝負挑んだんじゃ?」

は「あ〜有り得るわ。」

しかし、その予測と違う人物が挑んでいるなど思わず痛みが引いてからのんびりと隊長室を出た。

ザ「凄まじい炎温だな・・・ヴィヴィオ念の為に私の後ろにいるんだ。」

ヴィヴィオは素直にザフィーラの後に行く。

キャ「ルーちゃん。」

ル「全力でガード。」

シ「エリオ一瞬たりとも気を緩めるな、メガーヌさんもザフィーラの後に。アギド!」

ア「おうよ。」

シグナムはアギドとユニゾンする。

ヴ「スバル、ティアナ分かってるな?」

ティ/ス「「了解!!」」

ウェ「近戦闘型ばかりで何とかなるかな?」

ト「それほど心配は要らんと思うが・・・」

ノ「それよりタツミヤの奴平気か?いくら火炎耐性有ってもあの熱量じゃ右腕焼けるんじゃ?」

皆の心配を他所に男2人は語り合う。

コ「ユーノこれが今の俺が打てる最大の技、フルアクセル・メテオ・ストライクだ。」

ユ「もし僕が耐えきらなければ間違いなく訓練室が吹っ飛ぶね。」

コ「お前の覚悟が本物ならこの一撃をも耐えられる筈だからな。」

ア【相棒、コウの奴マジだ。】

ユ【分かってる。腕を犠牲にしてまで大技使うんだ。本当ならアノ姿じゃないといけないのに・・・】

ア【だな、だがあれを防ぎきったら魔力は残らねーぞ?】

ユ【昔の僕ならそうだろうね、でも今はとっておきの切り札も有るし。】

ユーノは受ける体制をとる。

ユ【それに、子供達の前だからね。カッコイイ父親を見せたいさ。】

ア【な〜る、随分会わねー内に親馬鹿になったもんだ。だけど気抜くな、コウも切り札はとってるぜ。】

ユ【分かってる、後はどっちに軍配が上がるかだね。】

ユーノは強硬な楯を展開させ、それを見たコウが加速を加え・・・

コ「フルアクセル・メテオ・ストライク!! 」

楯と接触した瞬間ユーノは吹き飛びかける、事前に
配置したシールドを全て打ち砕き威力は多少落ちたが自身が展開する楯を破壊せんばかりの力強さにユーノは自然に口元が上がる。

対してコウはユーノの技量の高さに素直に口元が上がる。

コ(まさかアノ一瞬でディレインを応用したシールドを七枚配置したのか、しかも今展開してるシールドにいたっては瞬時修復効果まで有りやがる。)

しかし、これ程魔力を消費すれば自然と自身の勝利は確実だと思ったコウは微かに油断した。

互いの魔力が相殺され爆煙が上がり互いの視界を奪う。

コ(打ち抜ききれなかったな、だがユーノの魔力量を考えれば後はバインド一回分。それを凌ぎきれば・・・)

コウが構えをとりユーノの次の行動に備える。

ユ「チェーンバインド!!」

トリガーボイスが響くがコウはその場から動かない。
コ(あの時はトリガーボイスにはめられたからな、下手に動けばチェックメイトだ。)

煙を射抜く楔がコウに放たれる。

コ「甘い。」

コウは炎を打ち出し迎撃した。しかし、防がれた楔は辺り一面をさらに濃い煙へと誘う。

コ「なに!?」

最初の電撃系ではなく、別の属性効果を付けれるまでは予想出来なかった。

コ(蒸発したって事は氷結系か?)

濃くなった煙の中コウは驚きを隠せないでいた。何せ効果付の魔法は通常魔法より魔力を喰う、今の魔法で後使えるのはアポトロスのブーストだけのはず。それを頼りに闘うなどユーノの性格上あり得ない。

ユ「ライトニング・バインド!!」

ユーノのトリガーと共に四方からバインドがコウに迫る。

コ「ディレイン!?」

何時仕掛けたか定かでないバインドがコウを捕える。

コ(が!電撃・・・!?)

一瞬気を失いかけたが何とか持ちこたえる。

ユ「スピナーバインド!」

さらにその上からバインドを追加する。

コ(ターゲットを拘束後、結界に閉じ込めるバインド!?明かにユーノの魔力量超えてるぞ!!?)

視界が晴てシグナム達が見たのは完全拘束されたコウの姿。

コ「何の冗談だ?只でさえ想定外な事が起きてるってのにそれは反則だろ。」

皆の視界には光強しく輝く光の弓を構えるユーノの姿。

ユ「言ったろ切り札だって。もっとも1つと言った覚えはないけど?」

ユーノの言葉にまんまと食められたと気付く。

ユ「でも此は正真正銘僕の切り札、スターブレイクアロー。この魔法はあらゆる物質と大抵の魔法を完全消滅させる事が出来る。」

コ「ユーノ、それどう考えても禁呪に近いぞ。」

ユ「因みに今拘束に使ったバインド、僕のラウンドシールドと同じ強度だから力ずくに破るのは不可能だよ。それに周りに展開してる結界は転移不可能結界だからね。」

コ「つまり、自力の脱出は不可能に近いって事か・・・」

ユ「でも君相手だと決め手じゃない。だからこそ・・・全力全快!スターブレイクアロー!!」

コ「お前ってそんなに全快系だったか!?」

コウは間に合うかどうか最後の切り札を使う。

激しい発光の後視界が戻った皆が見たのは拘束から脱出したコウの姿、正しバリアジャケットを纏う魔力は既に無く何処かの民族衣装姿である。対するユーノもラフな普段着姿どう見てもドローととれるが・・・

ユ「コウ〜〜!!」

コ「ユーノ〜〜!!」

雄叫びを上げ二人は拳を握りしめ互いに駆け出す。
しかし・・・

【【【バインド】】】】

見事までに邪魔される。

コ/ユ『誰だ邪魔・・・』

二人はそこから先は言えなかった。何故なら怒りの魔力を纏った三人の美少女が冷たい眼差しで睨んでいたから。

『二人共何やってるかな?』

閻魔の如く訪ねるなのはとフェイトに汗ダラダラのユーノ、今の三人に何を言った所で《お話し》されるのは避けられない。

ユ「何って模擬戦・・・」

は「あんなユーノ君、バリアジャケット纏えんくなるまで魔力を消費するのは模擬戦て言わへんで?」

ユ「そのヒートアップし過ぎて・・・」

フェ「ユーノも男だからね、気持ちは分かるよ。でも何でムチャばっかりするのかな〜?かな〜?」

ユ「む、ムチャ何てしてな・・・」

そこでユーノは気付く、何時もなら真っ先に怒るなのはが未だに何も言わない事を。はっとして見れば携帯をかけている姿、誰にかけているか分かり顔を青ざめる。そして無言のまま明かに眼に色無いなのはが携帯をユーノに渡す。

『アンタ今月は随分無茶するわね。』

電話越しでも相手の怒り渡合が分かるだけにユーノは出来るだけ穏便に済ませようと思考仕様としたが・・・

『ユーノ君、観念して刑を待っててね♪』

トドメと言わん一言を言われ携帯が着れる、ユーノは愕然と携帯を落とす。

は「さーて、シグナム、ヴィータ、ザフィーラ?」

「「「はい!」」」

は「3人共今日から1週間、シャマルのご飯やからな。」

フェ「エリオ、キャロ。ヴィヴィオの面倒お願いね。」

「「分かりました。」」

な「ヴィヴィオ、ママ達はパパと《お話し》するからエリオ達と良い子にしててね。」

ヴィ「あい♪♪」

は「コウはん、覚悟は出来とる?」

コ「せめて俺の言い分を聞いてくれ。」

フェ「言い分も何もその姿だと説得力無いよ。」

コ「出来れば手加減を・・・」

な「悪人を射つのは全力全快だから。」

コ「俺、生きてられるかな?」

膨大な魔力を直撃しながらコウは自身の不運を呪った。





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