魔法少女リリカルなのはBLADE


第九話【平穏の時】

物語はユーノとの模擬戦から3日後から始まる。

コ「あれから3日か・・・多分ユーノは無限書庫にいないだろうな・・・」

なのは達のアノ様子ではまだ許してもらってないだろと予想する。扉を開けると慌ただしく宙を舞う司書と本、コウは溜め息を付ながらチンクに訪ねる。

コ「相変わらず此所(書庫)は忙しそうですね。」

チ「うむ、コウどのか。確かに慌ただしくあるが割と今日は暇な方だ。」

コ「そうなんですか?」

ドゥ「ええ、だから書庫の整理をかねながら業務をしてますわ。」

二人の言う事が本当なのか疑いたくなる。どう見ても忙しい部類なのは一目瞭然なだけに。

チ「お主の心配も分かる。だがあくまで事件協力者に余り業務を手伝わせるのも問題なのだ。」

ドゥ「そう言う訳ですからグラガナの方へ行かれてわ?」

彼女達の立場を考えコウは素直に書庫を出る。

コ「しかし、シクスマテリアルを追わないとこれ程暇だとは・・・」

命の危険と隣り合わせな日々だけの十年間。身も心も本当意味で休めた事がなかっただけにコウは喜び半分、虚しさ半分だった。

コ「グラガナに降りて六課に行くかな。」

コウは意識せず六課に行く事にした。


シ「なるほどな、しかしシクス捜査がない我々も新たに加わったメンバーとのフォーメンション確認の訓練と書類仕事がメインだからな・・・」

新たに加わったルーテシアを交えた模擬が行われているとグリフィスに言われその様子を伺うシグナムにそれとなく訪ねる。

コ「紫の髪が長い子がそうでしたよね?」

シ「ああ、補助魔法を使う子が2人になったからな、ヴィータも苦戦してる。」

コ「それでも戦いの場数の差でヴィータさんが負けると思ってませんよね。」

シ「ああ、そろそろ仕掛けるだろ。」

シグナムがそう言うとヴィータは最大全速で距離をとる。それを追うエリオとスバル、ヴィータは2人にシュワルベフリーゲンを打ち放つ、咄嗟に2人はプロテクションでガードする。それをしたり顔で見たヴィータは転移魔法を仕様、司令塔のティアナの後ろに表れティアナを撃墜。後はスバル、エリオの順に落としキャロ、ルーテシアに粘られるも自力と経験差でヴィータが勝利した。

コ「なかなかに見ごたえある模擬戦でしたよ。」

ヴィ「まーな、て言いたいけど半分はアンタのお陰だな。」

コ「俺?」

ヴ「訓練室に入って来たアンタ見て私が使った事ない戦法を使わせてもらった。」

コ「ああ・・・なるほど・・・」

ス「えっとどう言う事ですか?」

ティ「アンタ相変わらず鈍いわね。ヴィータさんはコウさんの短距離転移を見てそれを応用したのよ。」

エ「そっか、僕達は今まで中近戦しかヴィータさんと模擬戦したことなかったから・・・」

キャ「長距離からの攻撃とか警戒してなかったのが敗因ですね。」

ヴ「ま、アタシもシグナムも転移魔法は使えるがユーノやコウみたいな芸当は出来ない、だが応用を効かした戦術もあるって覚えて置けばいい。」

シ「まあ、ユーノやタツミヤはそのタイミングを見極めるのはシビアだろうがな。」

コ(俺はアイツ並に器用じゃないだがな・・・)

成長し続けるスバル達ならおそらく三回目辺りで見極められるだろうと思う。

ヴ「午後からは確実自由だ。」

模擬戦も終わり各自自由となる。

コ「ならヴィータさん俺と一戦交えませんか?」

ヴ「嬉しい誘いだかアタシとシグナムは事務処理が待ってるんだ。」

シ「そう言う訳だ失礼する。」

シグナムとヴィータが訓練室を後にする。

キャ「じゃー午後は予定道理ルーちゃんと買い物だね。」

自主訓練に逃げようとしたエリオは2人に拘束され何か訴えながら引きずられて行く。

コ「エリオ君大丈夫かな?」

ティ「まー心配する様な事はないと思いますよ。私は書庫で調べ物があるので。」

ティアナは無限書庫へ向かう。

ス「じゃーコウさん私と模擬戦しましょう。」

スバルが目を輝かせ提案する。

コ「さすがにそれはよした方が良いよ。ヴィータさんは君達の事を思って休息を与えたんだから。」

模擬戦を提案否定された時に見せたヴィータの表情からゆっくりするのも大事だと言わんとするのは読み取れた。

ス「じゃー自主訓練を・・・」

コ「せっかくだから俺と出掛けるか?勿論御飯は奢るけど。」

コウの提案にスバルは是非と食い付く、そんなスバルに犬耳とシッポが見えたコウだった。

コ「しかし、女性と食事に行くのにこの格好は無いな。」

先に外に出て待つコウの姿は普段から身に付ける習慣のアルトジャケット、これを解いても下は民族衣装。どう考えても女性と歩く格好じゃない。

コ「参ったな、戦いばかりで普通の服ないや。」

これ程気を抜く事はなかった為、コウは普段着を着る習慣が薄れていた。

コ「とりあえず、町歩く人の格好を参考にバリアジャケットで誤魔化そう。」

そう思いコウは町歩く男性の格好を模したバリアジャケット姿になる。しかし、時間帯はお昼時、町歩くのはビジネスマンが多かった。

数分後・・・

ス「お待たせしました・・・」

可愛らしい格好で表れたスバルはコウを見て釘付けになる。青を基調したスーツ姿なだけなのだが凛とした表情にスラッとした身体。まるで別人の様な雰囲気に戸惑う。

コ「いや問題ない、さて行こうか・・・」

しかし、こちらを視たまま動かないスバルを不思議に思い。

コ「行かないのか?」

ス「いえ、その・・・」
顔を赤らめ凝視するスバルに

コ「やはり何か間違っているだろうか?」

思い中るのは自分の格好。

ス「いえそんな事は、ただ何とか言うか・・・」

コ「ふむ、堅苦しく見えるか?」

ス「え、え〜とそう言う分けでも・・・」

しどろもどろになるスバルを見てやはり問題があるのだと思いふとイメージじが湧いたのはラフなユーノの姿た。その姿をイメージしてその姿を真似る。

コ「これでいいだろうか?」

するとスバルは笑顔でホッとする。

ス「じゃあいきましょか。」

満面の笑みにコウは間違った勘違いをしながら食事に向かう。

街中を歩きながら簡単なスポットを紹介され少し立ち寄るを繰り返し目的地に到着する。

ス「ここが私のオススメの店です。」

コ「なかなか大きな店だな。」

ス「はい、だけど大きいだけじゃなく料理の量も多いんです。それなのに値段はお手頃で大人気です。」

コ「なるほど。お昼は混雑してるからいろいろ立ち寄ったのか、今の時間帯でも客足が衰えないなら納得だ。」

そう言って店に入ろうとしたら・・・

ギ「スバル、それにコウさん奇遇ですね。」

ノーヴェとウェンディを連れたギンガと鉢合わせる。

コ「三人で食事ですか。」

ノ「ああ、それにしてもやるなスバル。」

ス「何が?」

ウェ「コウさん見たいな良い処とデート何てやるじゃないっすか。」

ス「デ、デートじゃないから。」

ギ「そう?その割に楽しそうね。」

急激に温度が下がる感覚をするスバル。

ス(おかしい、ユーノ先生と食事に来てる分けじゃないのに・・・)

大量の冷や汗を流れる。

コ「良かったら一緒にどうです?」

ギ「是非。」

妙なプレッシャーから開放されホッとするスバル。

ノ【しかし、ギン姉貴がまさかアノ眼鏡以外に引かれるかね?】

ウェ【うーんどうっすかね。気になる異姓程度ではあると思うすけど・・・】

ノ【下手に騒ぎたてない方が利口か。】

こう言った話をスバルに言えば騒ぎたてるのが予想出来るのでスバルは除外。

ノ「でも私達も一緒で良いのか?」

コ「別に問題ないですよ。」

ウェ「でもうちら元犯罪者すよ。」

コ「世間から見ればそうかも知れない、けど俺的には君達は時空管理局に一泡吹かせた英雄だよ。」

ノ「は?英雄!?」

コ「俺の家族と居場所を直接じゃ無いにしろ失う原因を作った組織だからな・・・」

コウの事を考えれば当然だろう。そんな思いが顔に出た。

コ「少なくともユーノと繋がりある君達なら信頼に値する。」

優しい微笑みを浮かべ店に入る。

ギ(そっか、コウさんと私は近い悲しみを持った同士、だから気になるのね。)

コウを気にする理由を結論付、後に続く。


数分後・・・

積み上げ上げる皿、皿、皿・・・ギンガは顔を引き吊らせる。

ス「スミマセ〜ン、スパゲッティ追加!」

ノ「こっちはチャーハン!」

目の前に男性がいるのに大食いする2人。

ギ「スミマセン妹達が、ここは半分持ちます。」

コ「あ、気にする必要ないですよ。誘ったのは俺ですから、それに・・・」

ギ「それに?」

コ「ギンガさん見たいなお淑やかな女性と食事出来てるので割り徳ですので。」

と天然に口説き文句を吐くコウにギンガは顔を赤らめる。

ノ(天然だな。)

ウェ(あんな恥ずかしい台詞良く言えるっす。)

ス(確かにユーノ先生と精神的に双子だ。)

ニコニコ微笑むコウに三人は呆れた表情を浮かべた。


ス「あ〜美味しかった。」

ノ「やっぱ彼処は別格だな。」

2人は満足そうに先を歩く。

ギ「2人共、ごちそうになるんだから遠慮しないと。」

ウェ「そう言っているギン姉も何気に食べてたよね。」

コウとの会話が気恥ずかしくなり食べる事に専念。スバルとノーヴェの次位まで食べてしまったのだ。

ギ「あ、あれは・・・」

コ「別に気にする事ないですよ、寧ろ沢山食べる健康的女性は俺は好きですよ。」

嘘のない笑顔でキッパリ言い切るコウ。

ウェ【何このラブコメ真っ青な展開。】

ノ【スゲーのは全く意識しずにキザな台詞が堂々と言えるこった。】

ウェ【間違いなく効果は抜群すね。】

ギ「そ、そ、そう言った事を気軽に言うと女性は勘違いしますよ。」

コ「そうは言われても年齢近い女性とは初めて食事は行ったので。」

既に答えるコウにギンガは顔を赤らめノーヴェとウェンディは笑をこらえる。

ス(あんなに動揺するギン姉久しぶりだな、このまま行けばひょっとすると・・・)

以外にお似合いな2人を応援すべきかスバルが悩むと。

コ「何か騒がしな・・・」

ある一角に集まる人々、楽しい日常が一転した。




次回予告

急遽起きた建て込もり事件。

ギ「ここは私が人質の代わりになります。」

人質の代わりを名乗り身代わりなるギン姉。

犯「コイツは驚いた管理局の綺麗処が態々人質になるなんてな。」

自らの欲望に忠実な犯人達。

コ「その汚ならしい手を離せ!」

怒れる闘神が目覚める。





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