魔法少女リリカルなのはBLADE


第十話【君を守るのに理由何ていらない。】


人だかりが集まる一角、何やら慌ただしい様子から何か合ったと推測。ギンガは現場に向かう。


ギ「108部隊ナカジマ陸曹です。何か合ったんですか?」

警「はい、先程銀行に強盗が入り人質を取り立て籠りまして。」

周りの人々を安全に誘導していた警備員は答える。

ス「人質か、下手に刺激出来ないね。」

ノ「犯人の人数は?」

警「そこまでは・・・」

ウェ「まずいっすね、犯人の人数が分かれば制圧何て直ぐなんすっけど。」

Aランク以上が五人いるのだ。ものの五分で方は付く。

ギ「人質開放が最優先ね。」

ギンガ、スバル、ノーヴェ、ウェンディは作戦を考え始める。

コ「詳しい人数が分かれば良いのか?」

ギ「はい、ただ犯人も探知魔法対策はとってるでしょうから。」

コ「むやみに魔法は使えないと。今の処こちらに見える様に人質を取っている犯人と中に後三人確認出来たが・・・」

ノ「て、中見えるのか!?」

コ「これ位の距離ならな、ただ・・・・」

ギ「隠れた犯人がいる可能性は大ですね。ここは私が人質の代わりになります。」

コ「それは止めるべきだ。複数人質を取る犯人なら確実に逃げる為に人質を減らす馬鹿はしない。よくって3、4人開放出来れば良い処だ。」

ウェ「でも、犯人の懐には入れるっすよ?」

コ「わざわざ人質を名乗り出れば組織関係者って言ってるもんだ。」

ノ「見え見えの手には犯人も乗らないはな。」

ス「あれ?何かまた慌ただしくなったよ。」


何やら慌てる立て籠り犯。


警「大変です。人質の中に妊婦がいて産気ずいたそうです。」

コ「ここにきて災厄なタイミングだな。」


ギ「でも交渉のチャンス。犯人も暴れる妊婦を連れるリスクは犯したくないはず。」


ギンガが人質の代わりを名乗り出る。


コ「ちょ、ギンガ!?」


あからさまに人質交換を呑む犯人には、何か手があると詠めるだけにコウは慌てる。


ギ「心配しなくっても大丈夫です。」


ギンガの笑顔に釈然としない顔をしながらコウは。


コ「君に何かあったら、有無を言わず助けに行くから。」


ギンガに現状打破を委ねた。


犯「ほーこれはこれは、中々極上な人質だな。」

ギ「妊婦さんを開放して下さい。」
犯「良いぜ、まずその首に掛けたデバイス外したらな。」


ギンガは犯罪の要求どうりデバイスを外す。


犯「おい。」


犯人の1人がアイコンタクトをし、妊婦が開放される。


?「まさか、貴女見たいな優秀な捜査官がわざわざ人質になるとは。」

ギ「貴方は!?」

?「お初にお目にかかる。ビスマルク・レイティオと申します。」

ギ「聞いた事が有ります。霧の幻影魔法を使うAAAの危険な闘士がいると。」


首謀者を見てコウが驚く。


コ「ヤバイ、霧の闘士ビスマルクが相手だと!?」

ウェ「知ってるんすか?」

コ「とある次元世界の闘士。霧の幻影魔法の使い手でその世界のランクもトップクラスの実力者。」



ギ「確か、アル試合で相手を殺し、その後闘士を引退。だけど・・・・」

ビ「ストーリーファイトに明け暮れた。だが名の知れない男に惨敗、以降足取りは掴めずだったか?」


コ「並の相手ならデバイス抜きでもギンガなら犯人を制圧出来た。でもビスマルクなら話は別だ。」


コウの表情が焦りに染まる。


ビ「今から君を恥ずかしめる事が出来ると思うと楽しいよ。」

ギ「最低な人ですね。」

ビ「さて君を堪能させて貰おうか?」

コ「待て。」


気付けばコウは銀行の前に立っていた。


コ「貴様がもっともうさを晴らしたいのは俺だろ?」


コウがゆっくりとビスマルクに近付く。


ビ「フフフはははは・・・まさかここで貴様に会えるとはな。」

コ「俺もまさかアンタが犯罪者に堕ちたとは思わなかったよ。」

ビ「お前らその女を押さえてろ。凌辱より楽しめそうだ。」

コ「墜ちたら堕ちっばなしか、闘士として最低だな。」

ビ「動くなよ?」

ビスマルクの拳がコウを撲り飛ばす。


ビ「気持ちいいね。お前見たいな強者を一方的に撲れるのだからな、本当なら俺程度に遅れはとらないだろうな!」


立ち上がったコウに容赦なく蹴りを入れる。


ギ「コウさん!」

コ「心配いらない、外道に堕ちた輩の一撃など平気だ。」

ビ「言ってくれるね、だが何時まで持つかな。」


余りに一方的に撲れるコウの姿にギンガは悲鳴を上げそうになる。


ビ「はぁはぁはぁ・・・ぞがいに頑丈だな。」

コ「もう終わりか?」

ビ「ふっ、もう飽きた。殺す、ぶち殺す!!」


殺傷設定の魔力でコウを刺しに行くビスマルク、コウは初めて右腕でガードした。血渋きが舞う中、ビスマルクは高笑いする。


ビ「ひゃひゃひゃひゃひゃ・・・さすがのお前も殺傷は避けるか。」

コ「いや、これを待っていた。」


流れた血が魔方陣を形どり光輝く。強烈な発光にビスマルクと部下は眼を奪われる。ビスマルクの視界が戻って見たのはギンガに難なく倒された部下。


コ「これで心配なくお前を撲れる。」

ビ「な、嘗めるな。俺は幻影の闘士ビスマルク・・・」


問答無用にコウの左拳がビスマルクを打ち抜く。


コ「闇に沈みし闘士よ。静かに眠れ。」


一撃の下にビスマルクは気絶し、そのまま連行される。


コ「しかし、ギンガがマナイ式の術法を知ってて助かった。」


コウは撲れる中、血で発動する特殊術法マナイ式を組んでいた。


ギ「コウさん右腕!」

コ「ああ、此くらいなら平気だ。」

ギ「平気じゃありません。」


ギンガは髪を止めていたリボンを外しコウの右腕を無理矢理引き寄せ傷口を縛る。


ギ「こんなムチャしないでください。」

コ「す、すまん。俺はユーノと違って容赦が悪いからな、それに君が危険なら出ると言ったが?」

ギ「だからって右腕を犠牲にする事なんて。」

コ「ビスマルクは並みの相手じゃなかったからな、右腕くらい安い代償だ。」

ギ「決めました。ちゃんと治療受けて貰います。」

コ「ちょ、ギンガ。刺された右腕引っ張らないで!痛い、痛いから!!」

問答無用でギンガに連れてかれるコウ。


ノ「なあ・・・」

ウェ「言いたい事は分かるっす。」

ス「コウさん連れてかれた私はどうしよう?」


何処からどう見ても、彼女に心配される彼氏な雰囲気な2人にただ呆れる三人だった。


ギ「とりあえず、上着を脱いで下さい。」


108部隊に連れてかれ、上着に手をかけられる。


コ「いや、本当に平気だって。」

ギ「駄目です、身体中打ち身だらけなはずです。」


意地でも引かないギンガに押し倒される。


?「ギンガ、帰ったのか?」


白髪に染まった男性が部屋に入って来る。


ギ/コ「「あっ・・・」」


何処からどう見ても押し倒される姿にしか見えない。白髪の男性は拳を構え振るえている。どう見ても怒りに振るえているようだ。


ギ「お父さん誤解・・・」


ギンガの弁解前に綺麗な右フックでぶっ飛ばされるコウだった。


ゲ「いやーすまん。俺としたことが早とちりしちまって。」

コ「言へ、娘を思う父親としては同然かと。寧ろ大丈夫ですか?」


大誤解で撲れた後、コウが見たのは怒りに燃えたギンガの強力なストレートで吹っ飛ばされるゲンヤの姿。顔には青アザが出来上がってる。


ギ「大丈夫ですよ、父はあの程度なら平気ですから。」

コ「だが、あの状況なら父親としては同然の反応だよ。ま〜立場は逆だったが、娘を思っての事、俺は気にしない。」

ギ「コウさん・・・」

ゲ「うおっほん、事件に関してはこっち持ちでいいて事だが・・・」

コ「立場的にユーノ仲介の事件協力者がワザワザ他の事件にまで首を突っ込んだのは不味いかと。」

ゲ「おめーさんなりに気を使っててとこか、ま、ユー坊が気にするとは思わんがな。」

コ「ちゃんとした責任者がいない無限書庫での現トップ、管理局の表も裏もあると言われるあの書庫で得たアイツの知識を狙う輩は多いはず、唯でさえ心配性なアイツが今日の事知ったら。」

ゲ「あ〜〜だいたい想像出来たわ。」

ギ「1つコウに聞きたい事があります。」

コ「ひょっとしなくっても俺とビスマルクの関係?」


ギンガは頷く。


コ「ビスマルクが闘士時代、名も知られない若い男に打ち倒されたのは知ってるよね。予想は出来てるだろうけど俺なんだ。」


ビスマルクの反応から予想は出来ていた。


コ「元々名を売る気はなかったから無名の闘士で通してた。」

ギ「ビスマルクとしては名前も知られない闘士に負けたのがよっぽどショックだったんですね。」

コ「俺としては彼処まで堕ちるとは思わなかったよ。」

ゲ「ま、お前さんが気に止む必要もないさ、所で此からどうするんで?」

コ「実は特に何も考えてないのでどうしようと・・・」

ゲ「もう時期ノーヴェ達も帰って来るだろ、お前さんさえ良かったら内の部下達と娘達を鍛えてやってくれねーか?」


ゲンヤの提案に目をキョトンとするコウ。


ゲ「娘達からオメーの強さは聞いてる。最近物騒な事件が起こり過ぎだからな、自分の身くれー護れなくっちゃ話しになんね〜。」

コ「別に俺は構いませんよ。」

ゲ「交渉成立だな。ギンガ、他の奴にも言っとけ。」

ギ「本当に良いんですか?だって・・・」

コ「怪我を負ってるが指導くらいできれぞ?」


まるで気にしてないコウの様子にギンガは。


ギ「だったらちゃんとした治療を受けて下さい。そうじゃなかったら私は反対です。」

ゲ「て、訳だ。素直に治療受けな。」

コ「右腕以外たいした事ないのだが・・・」

ギ「駄目です。」

コウは溜め息を付、ゲンヤに助けの視線を送るが諦めろと首を振られる。


(この押しの強さならユーノも落とせるんじゃねーか?)


実際、ユーノがギンガに押しきられれば頷いただろう。だがいざ本人を前にすると緊張の余り尻込みしてしまうのだ。


(下手に助言も出来んし、恋路は自分で切り開くべきだろうな。)


ギンガを何故そこまで大切に想うのかコウはこの時余り深く考えなかった。





BACK

inserted by FC2 system