魔法少女リリカルなのはBLADE外伝

プロローグ

僕は彼女達の影、そこにいるのがあたり前の存在・・・彼女達が輝けば輝くほどその存在は忘れられていく・・・だけど僕はそれでいいと思った。何故なら・・・


激しく降る雨の中、翠色に光る魔法の鎖が宙を舞う。

?「チェーンバイント!!」

放たれ鎖は対峙する相手を拘束し、相手を動けなくする。

?「おぉーーー」

力任せに拘束した相手を壁に叩きつける。

「ぐは!」

叩きつけれた相手はそのまま意識を失う。

「く、何が総合Aの司書だ!全然話が違うぞ!!」

そう言った男は杖を構える。

「アクセス「遅い!!」ぐふ!」

呪文を唱える前に高速で転移した相手に鳩尾を喰らいその場で沈黙をする。その光景を見ていた他の魔導師達は驚愕な表情をしていた。相手は1人しかも司書だ自分達が負ける事はないと思ってだけに・・・

?「はぁーー!!!」

叫びを上げながら腕に展開した翠の剣で斬りかかって来た魔導師のデバイスを破壊し唖然とした所を躊躇なく叩きのめす。

?「さあ、どうする?このまま戦う?それとも・・・」

普段その翠色の瞳は優しく輝いている。だが今は例えようのない怒りに炎を灯している。

?「素直にヴィヴィオを帰すか答えもらうよ!!。」

叫び上げた声が空間を振動させる。

「ふ、確かに貴様は強い。だが我ら闇の最大の障害である貴様をここで殺し聖王であるあの少女を我らが手中に納めればエースオブエースも恐るにたらん。」

?「お前達闇は自分達の私欲の為に僕を殺しヴィヴィオをなのはから奪うと言うのか!!」

「そのとうりだ。」

先ほどまで降っていた雨が止む。

?「悪いけどヴィヴィオは返してもらう!!」

両手には魔力が集まる。

「ふ、そう上手く行くでしょうか?」

おそらくリーダー格であろう男が不適に笑う。

「貴様の運命もここまでだよユーノスクライア司書長。」

それが合図だと言わんばかりに無数の爆破音とカートリッジ音が鳴り響いた。

ユ「ハァハァハァ・・・ただの司書1人落とすのにAAランクの魔導師を20人も投入するなんて管理局の闇も用心深いな・・・ 」

ユーノの周りには倒れ伏した魔導師達。

ユ「さて、後はヴィヴィオの周りにかけられた封鎖結界を解くだけ。」

ボロボロになった体を無理あり動かしヴィヴィオに張られた結界を解除する。

ユ「御免ねヴィヴィオ、怖い思いをさせて、もう大丈夫だよ。」

ヴィヴィオを安心させるよう何時もどうりに笑顔を浮かべる。この瞬間だけがユーノに出来る唯一の隙。

ユ「さ、帰ろなのはママとフェイままの所に・・・」

ユーノは腰を落とし抱きしめる体制をとる。その行動は闇とっては計画の範囲内。

ヴィ「パパーー」

ヴィヴィオがユーノに抱きつくが・・・

ユ「ぐ、・・・闇はここまでして自分達の正義を貫きたいのか・・・」

ユーノの胸を貫くように光りの剣はユーノに突き刺された。そしてその剣を持った者は・・・

ヴィ「パパ・・・」

自分をパパと慕う幼き少女。

ヴィ「や・・・」

ヴィヴィオは我を取り戻したらしく瞳に大粒の涙が浮かび上がる。それを見たユーノはただ優しく優しく抱きしめ・・・

ユ「ヴィヴィオは何も悪くない・・・悪くないから・・・」

そう優しく囁き頭を撫でながら催眠魔法と記憶消去魔法を同時にかける。ヴィヴィオが安らかに眠ると同時にユーノに突き刺された光の剣は四散した。

ユ「ヴィヴィオ・・・」

優しく抱きしめる姿と瞳は父親そのものとしか言いようがない、だが・・・

ユ「君が僕をパパって慕ってくれるけど僕は君のパパにはなれない・・・」

それは悲痛なユーノの本心。

ユ「なのは達にとって僕はただ必要な資料を探す為だけの存在だから・・・」

周りは常に自分達を否定し見下していた。だが彼女達の為ならばと思い何度砕けそうになろうが立ち上がった。だけどまさか嘗てに背中を守った少女にそんな風に思われいたなどとは思いもしなくって・・・

ユ「それに、僕がいなくってもなのはにはフェイトがいるから・・・」

同性愛者など否定したかった。だけど・・・

フェ「なのは。」

本当に偶然だった。なのはとフェイトがキス(ユーノから見てそう見えた。)をしている姿を見るまでは・・・

ユ「それに、僕には最初から居場所が無かったんだ。管理局にも六課にもね・・・」

ヴィヴィオ抱き抱え転移準備を整える。

ユ「だからきっとこれは運命だったんだろうな。ヴィヴィオを救って死ぬて言う運命てね・・・」

展開した魔法は光を放ちユーノとヴィヴィオを包んでいく。

ユ「さあ、帰ろう・・・君のママの下へ・・・」

転移先は六課。


蒼き守護獣は自分を責め立てていた。

「く、一度ならず二度まで・・・我は守護獣失格だ!!」

頭を大木に打ち付け悔しそうに顔をしかめる。そんな彼の視線の先に輝く翠の魔法陣。

「この魔力は・・・」

光が収まるとヴィヴィオを抱いたユーノが現れた。

「何故スクライアがヴィヴィオを?」

流石に彼も理解できなかった。五時間前にさらわれたヴィヴィオをただでさえ忙しい友であるユーノが抱き抱えて転移してきたのだ。それによく見れば彼のバリアジャケットはあちらこちらボロボロだ。

ザ「スクライア!!」

ユ「あ、ザフィーラさんいい所に・・・」

そう言った瞬間。気が緩んだせいで膝を折る。

ザ「大丈夫か!?」

ユ「僕は平気です。それよりヴィヴィオを医務室へ怪我はしてないと思いますが念のために。」

ザ「心得た。しかし平気なのか?」

ユ「ええ、それと僕がヴィヴィオを助けたのは内緒にして下さい、書庫を抜け出して助けたんで・・・」

ザ「分かった。」

そう言ったザフィーラは人型に戻りヴィヴィオを受け取る。

ユ「僕はこれで・・・」

ユーノは転移魔法を発動させその場をさる。

ザ「相変わらず忙しいようだな。」

ザフィーラはホッとした表情になるヴィヴィオが無事帰ったのだ皆安心するだろうと。しかし・・・

ザ「ん?これは・・・血の跡・・・」

雨の湿気で僅かな血の臭いをかげなくなっていたらしい。だが血・・・そこまで考えザフィーラは嫌な予感がした。ヴィヴィオの服に染み付いた血はヴィヴィオの物ではないなら・・・ザフィーラはヴィヴィオを医務室へ運び詳しい事を説明せずトランスポートへ向かう。行き先は無論本局無限書庫。

ザ「!!!スクライア!!」

ザフィーラが見つけたのは顔を蒼白にさせ血だまりに倒れるユーノの姿だった。

外伝はユーノが主人公です。





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