魔法少女リリカルなのはBLADE外伝

鬱編:後編

物語は少し遡る。
ユーノはまだ夢の中をさ迷っていた。

ユ「今日で君ともお別れだね。」

コ「そうだな、何かあっという間だったな。」

ユ「そうだね・・・」

コ「そんな顔するなよ。互いに放浪をする発掘者なんだから何処かでバッタリ会ったりとかもあるし、近況報告書いた手紙も送るんだからさ。」

ユ「そうだね・・・」

コ「そうだねって・・・いい加減夢から覚めないかユーノ?」

ユ「!!」

ユーノが驚くと背景はガラスが割れるような音を発てて崩れる。

コ「本当は気付いてたんだろ?」

コウは頬を掻きながら訪ねる。

ユ「嗚呼・・・僕は夢の中をさ迷ってる。」

コ「分かってるなら・・・」

ユ「僕は帰らない。」

コ「ユーノ・・・」

ユ「それに、帰った処で僕に居場所何てない!!」

コ「そうやってずっと夢の中に閉じ隠っているつもりか?」

ユ「嗚呼、その内なのは達も諦めるどうせ・・・」

コ「このバカ野郎が!!」

コウは思いっきりユーノを殴り飛ばす。

コ「俺の知ってるユーノ・スクライアと言う男はどんな逆境にも打ち勝つ最高男だ!」

ユ「仲間と・・・大切な人だと信じていた人にたいしたことない何て思われててどうやって立ち直れって言いだ!」

コ「理由はそれだけじゃないだろ?」

ユ「好きなんだ。どうしようもないくらい彼女達が好きなんだ!なのに彼女達は・・・」

コ「・・・自分の見聞きした事が真実だと思いそこから逃げ出したって分けか・・・」

黒い空間が揺れる。

コ「アレの効果も切れてきたな・・・」

ユ「コウ待ってくれ僕もそっちに・・・」

コ「すれ違い続けた思いはやがて悲しみとなり時に破滅を呼ぶ・・・ユーノ、まだお前は遅くない戻ってちゃんと話し合ってこい、俺のように取り返し出来ない事態になる前に・・・」

ユ「コウ〜〜〜!!」


ユーノが必死に手を伸ばし眼を見開くと白い天井が・・・


ユ「ここは・・・」

ザ「気が付いたようだな、随分魘されていたが悪夢でも見ていたのか?」

ユ「ザフィーラ?」

ザ「さすがに尋常でない様子だからナースコールを押すところだったぞ。」

ユ「間一髪だったな。」

ザ「スクライア?」
ユ「言え何でもないです、処で僕は何日位眠っていたんですか?」

ザ「一週だ。」

ユ「一週ですか・・・意外に短かったな・・・」

ザ「短かった?」

ユ「あ、誤解しないでくださいね、夢の中で懐かしい友と会ってたので。」

少し残念な表情をしたユーノを見てザフィーラは何か胸騒ぎする。

ユ「処で・・・僕が何をしていたかはもう?」

ザ「嗚呼、既に日記の内容も把握ずみだ。」

ユ「そうですか・・・」

ザ「スクライア、日記の内容は・・・」

ザフィーラはユーノに確認をとろうとしたが突然眠気がする。

ザ「ス、スクライア・・・」

ユ「すみませんザフィーラさん僕はもうここにいる理由がありません。」

ザ「待て・・・スクライア・・・」

ザフィーラは眠りに落ちる。

ユ「スリープフィールド・・・発動意外を眠らせる催眠魔法・・・コウを止める為に咄嗟に発動させてたみたいだね。本来のザフィーラさんなら発動事態に気が付いただろうけど僕に気をとられてそれ処じゃなかっただろうな。」

ユーノは転移魔法とジャマーをかけ病院を抜け出した。


その頃とある次元世界では・・・


コ「ようやく戻ったようだな。」

ア「すまないコウ殿、主の為に・・・」

コ「別に構わないさ、俺もこの記事読まなかったらこんな無茶はしない。」

コウの手にはユーノが刺されると書かれた記事。

ア「主殿にいったい何が遭ったのだ?」

コ「そこまでは分からないのが、とんでもなく厄介な事にはなっているのは確かだな。」

ア「主殿は何かと隠したり溜め込んだりするタイプですからね、レイは何をやっているんだか・・・」

コ「ユーノの事だし、いっぱいいっぱいになって大方逃げ出してるだろうな。」

ア「でしょうね・・・」

コ「ま、もう一回これを使わないといけないけどその前にこの状況をどうにかしないとな・・・」

コウの周りには多くの魔獣が囲んでいた。

コ「悪いが今の俺は虫の居所が悪い・・・本気で行く・・・」

コウの肌が赤銅色に変わる。


その頃新生機動六課では無限書庫に駆り出したスバル・ティアナ・エリオ・キャロを呼び戻した。

は「皆に集まってもらったんは他でもない、今から一時間前にユーノ・スクライア司書長が入院中の病室から無断魔法仕様で何処かの次元世界に渡ったんや。」

ティ「えーといいですか?」

は「何やティアナ?」

ティ「つまりユーノさんが病室を抜け出したって事ですよね?」

は「そうや」

ティ「なら・・・」
は「ティアナが言いたい事は分かっとる。」

フェ「でも、ただの失踪だと六課として動けないだ。」

は「せやから何かしら理由付けて捜す事にすれば許可は直ぐ下りる。」

フェ「最もユーノの事を重要視してる上層部は直ぐにユーノを追おうとするだろうけど。そうなったら無限書庫とユーノがどう扱われるか分かっるから。」

は「せやからうちらだけで追いたいんや、この任務事態うちら部隊長のわがままやさかい強制はしいへん。」

ティ「言え、ユーノさんがいない無限書庫がどれだけ大変か身に染みたので協力させていただきます。」

ス「処でなのはさんは・・・」

ヴィ「気持ちの整理してる処だ。」

シ「さすがに今回の事は高町とって完全に打ちのめされる出来事も合ったからな。」

シャ「なのはちゃんの事だし直ぐに立ち上がるは、それより問題はユーノ君の身体状態ね、高度な催眠結界後、ジャマーをかけた長距離転移・・・起きて間もない間に2つの高度魔法は激しい魔力消費を体に与え激痛をもたらすはずです。」

ア「じゃあアノ眼鏡は転移先で倒れてる可能性高いんじゃねーか?」

シャ「かなりの高確率でそうなるはただ・・・」

シ「スクライアには変身魔法もある何か別の生物に変身されていたら・・・」

ヴィ「探し出すのはさらに困難になる。」

ティ「転移ジャマーで何処へ行ったか分からないのに変身までされたら見付ける事態不可能に近いじゃないですか!!!」

は「さらにユーノ君は闇の襲撃に備え色々な魔法も習得しとる。」

シ「単体では間違いなくユーノに帰り撃ちにされる・・・最低行動は常に2人以上を原則にする。」

ス「でもユーノ先生は確か総合Aランクの結界魔導師ですよね?」

ヴィ「それはあくまで十年前の話だ。それに色々ど誤解も多いみたいだけどユーノは総合で取ったからAランクてだけで結界魔導師としてならAAAはかたいんだぞ。」

フェ「しかもそれは十年前・・・今のユーノの力は私達にも分からないの。」

ザ「護る事に関してはスクライアは間違いなく管理局のトップ10に入る。」

な「それにユーノ君は私のバスターとヴィータちゃんのラーケンを簡単に防いじゃうんだよ。」

は「なのはちゃん行けるんか?」

な「もう大丈夫、それに誤解されたままじゃ嫌だし。」

ティ「それより気になったんですけど・・・ユーノさんがなのはさんのバスターとヴィータさんのラーケンを防いじゃうなんて冗談ですよね?」

ヴィ「冗談じゃねえぞ、はっきり言ってユーノのシールドは詐欺に近けーくらい硬いからな。」

フェ「発動も私達部隊長達の半秒な上に構築も複雑、ユーノのシールドは誰にも真似出来ないんだ。」

ロ「その上多種多様のオリジナル結界という隠し種もあるからね。」

は「ロッサ・・・」
ロ「かなり不味い事態になってしまったみたいだね。」

フェ「アコース査察官がどうして六課に?」

ロ「ユーノ先生のお見舞いに行ったら彼女と会ってね。」

ロッサの後ろから今にも泣きそうなヴィヴィオがなのはに抱き付く。」

ヴィ「ユーノパパ病院にいなかった。」

な「ヴィヴィオ・・・」

ヴィ「ユーノパパに会えなくなるのやだよ。」

泣き付くヴィヴィオを優しく撫でながらなのはは決意する。

な「大丈夫、きっとユーノ君は連れて帰ってくるから。」

ヴィ「本当?」

な「絶対の絶対だよ。」

なのははヴィヴィオと指切りする。

ロ「しかし、やはりこうなる前に君達に話しておくべきだった。」

は「話しって・・・ロッサは何か知っとるの?」

ロ「一応ね、ユーノ先生が君達に内緒で闇と戦っていたって事は。」

は「!!!」

ロ「もっとも、ユーノ先生には口止めされていたからね。」

ロッサは思い出すユーノがはやて達に気付かれないよう闇と戦う姿を、そしてその瞳には覚悟と哀しみを備えていたことを・・・


それは本当偶然だった。何時もように本局へ向かい無限書庫に行く途中の通路に不思議な違和感を感じる。

ロ「これは・・・不可視結界に幻想魔法と魔力感知妨害をかけたオリジナル結界?誰が・・・」

ロッサが結界内に入ると2人の魔導師がぶつかり合っていた。

ロ「ユーノ先生?」
その内の1人は自分のよく知った人物。

ユ「これで決める!スパイラルブローーー!」

ユーノが相手魔導師の腹に一撃を決めて戦闘は終了した。

ユ「はぁはぁはぁ・・・闇の勢力もかなり本腰を入れて来たみたいだね。」

両手を膝に置き荒い息を吐くユーノ。

ユ「とりあえず強制転移で・・・」

ユーノは転移魔法を倒れ伏した相手にかけようとした時ロッサの存在に気付いた。

ユ「アコースさん何で・・・」

あの時のユーノの表情は絶対見られたくない事を見られた感じだった。


ロ「それ以来僕はユーノ先生が何かしている事は知ってた。でも先生は僕を巻き込まない為に詳しくは何も語らなかったんだ。」

は「ホンマにユーノ君は自分で何でも背負い込みすぎや。」

フェ「少しは私達にも背負わせてくれてもいいなに・・・」

ロ「先生は君達が翔び続ける為なら自分はどんなに傷付いても構わないただ前だけを見て羽ばたいて欲しいんだって言ってましたよ。」

な「かってだよ・・・かって過ぎるよ。私の背中を預けられるのはユーノ君しかいないのに・・・背中を暖めてくれるユーノ君がいなかったら私翔べないのに。」

ス「なのはさん・・・」

フェ「なのはを・・・私達を心配させたんだからユーノには色々と覚悟してもらわないと。」

は「せやな、タップリ(性的意味で)返してもらわんとな。」

な「アコースさんヴィヴィオの事お願い出来ますか?」

ロ「構いませんよ。」

な「ヴィヴィオも大人しく待っててね。」

ヴィ「うん。」

な(ユーノ君絶対探し出してお話聞かせてもらうからね。)


そしてユーノ捜査は始まった。



ユ「参ったなまさかここに来るなんて。」

辺り一面は森で囲まれている。

ユ「僕にとって終わりの場所がここ何て皮肉だな。」

そう呟きユーノはその場に倒れながらも幾つかの魔法を発動させる。

この場所こそが全ての始まりの地。
ある少年が少女と出会い、その出会いは多くの絆を結ぶ事になる。

そしてこの場所が想いの強さを試す場所になるなど誰も予想は出来なかっただろう。

それはこの地に倒れたユーノさえ予測出来ない、まるで運命的な何かに導かれた結果だとしても・・・


?世界

辺り一面には引き裂かれた魔獣の死骸と返り血を浴びた青年。

コ「今回の共鳴は以外に短かったな・・・」

最後の魔獣は断末魔を上げ倒れる。

コ「早い処炎魔神イフリートを封印しなければな・・・」

コウの手には炎を刻印されたエンブレムが握られていた。





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