”ネコミミモーーードッ!”へ
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”リスミミモーーードッ!〜〜はやてと(主に)リインの大作戦!〜”






”ネコミミモーーードッ!”

「シーグーナームー♪」

その日リビングでシグナムが暇を持て余しているとはやてが嬉しそうに呼びかけてきた。

「なんでしょうか主はやて」
「んー、ちょっとシグナムに頼みごとや」

何処か含みのあるはやての言葉。
それを少し怪訝に思いつつも聞いてみるシグナム。

「頼みごととは・・・・どういったものでしょう?」
「まぁ、それは後から言うことにして・・・・・・・・時に、シグナム、シグナムってば猫が大好きなんか?」
「なっ・・・・・・・・・!」

どうしてその事を主はやてが知っているのか。

「あ、主はやて!何処からそんな事をっ!?」
「ちょーーっと、人から聞いてな」
「だ、誰・・・・」

と言いかけて思い当たる。
その事を知っているのは・・・・かつその時の姿を見せたものは一人しかいない。

「ヴィータ!お前喋ったなっ!」
「あ、あたしだって言いたくなかったよっ!でも・・・はやてには逆らえないじゃんか!」
「しかしだなぁっ・・・・!」
「まぁまぁ、ええやんシグナム。そんな隠すよな事でもあらへんやろ」
「主はやて・・・・」

壮絶なる言い合いになる前にはやてに止められてしまった。

「わたしも好きやで。猫ちゃん可愛いもんな」
「は、はい・・・」
「それで・・・・・さっきの頼みごとなんやけど・・・・」

そう言って持っていた袋の中身を取り出す。

「これをシグナムに着けて欲しいんや」
「・・・・・・・・・こ、これは?」

それは猫耳だった。正確には猫耳カチューシャ。
ご丁寧に尻尾と肉球グローブまであった。

「あ、主はやて・・・?」

なにか恐ろしい物を見るような目ではやてを見つめるシグナム。

「え・・・・・・と・・・・・何故ですか?」
「シグナムが猫好きやってこと話したらこうするとええよってシャマルが言うとった」

そう言って後ろの方でニコニコしているシャマルを振り返った。

「シャ、シャマルーーー!!貴様ーーーっ!!」
「うふふふふふ。そんなに照れなくてもいいじゃないシグナム。きっと似合うわよ♪」
「似合うかーーーーーーーーっ!」
「まぁまぁ、シグナム。着けてみんとわからへんで?」

そしてずいっと迫ってくるはやて。

「あ、主はやて、考え直してください。私などがそんなものを着けても似合うはずがないっ!」
「やから着けてみんとわからへんって。というかわたしが見たいんや」
「し、しかし・・・・・」
「シグナムはわたしの頼み聞いてくれへんの・・・・・」

はやての顔が一転して暗くなっていく。

「そ、そんなわけでは・・・・・」
「テメェーーー!シグナム!なにはやてを悲しめてんだよっ!」
「そうね・・・・ヴォルケンリッターの将としてあるまじき行為ね」
「お前達ぃーーーー!!」

なんでか他の二人から責められる始末。

「なぁ・・・お願いやシグナム・・・」

懇願してくるはやて。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」

逃げ場は何処にも無かった。


「お〜〜、可愛いで〜シグナム」
「ホントですねはやてちゃん!」
「おー・・・・・」

素直に喜んでいるはやて。
それに同調するシャマル。
何か珍妙なものを見ている様な目をするヴィータ。
三者三様の反応の中でシグナムは・・・

「・・・・・・・・・・・・うぅ」

床に正座して顔を林檎の様に真っ赤にしながら俯いていた。
シグナムが着けているのは黒猫の猫耳だった。
尻尾の方もふさふさしたものではなくスラッとしたしなやかな尻尾である。
それらがシグナムの長身と凛とした雰囲気と相まってかなりの様相を呈していた。

「・・・・・・・・あうぅ」

もっとも今は赤くなって縮こまっているのだが。

「ほんまに似合っとるでシグナム」
「本当ですね。なんか高貴な猫って感じがしますね〜」

そんなはやて達の感想も今のシグナムにとっては恥ずかしさを増すだけのものだった。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

唯一ヴィータだけは同情するような目で見ていた。

「あ、そうやシグナム。ちょう猫の鳴きまねしてみてくれへん?」
「え・・・・・・・・・・?」

ただでさえ恥ずかしくて堪らない所へはやてのとんでもないお願いがきた。

「い、いや流石にそれは・・・・・」
「あかんか・・・?」
「う・・・・・・」

なにかを言おうとした所ではやての上目遣いに遮られた。
一縷の望みを託してヴィータの方を見てみたが・・・・

「(フルフルフル)」

諦めきった様な表情で首を振られただけだった。

「・・・・・・・・・くぅっ!」

助けが無いことを悟りシグナムは覚悟を決めた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・にゃ、にゃあ」

これ以上紅潮したらヤバイんじゃないかと思うくらいに頬を染め蚊の鳴くような声でシグナムは鳴いた。

「はうっ!シ、シグナム・・・もう一回やってくれへん?次はもうちょい大きな声でっ!」

何故かはやても頬を染めながらおねだりしてきた。
もう半ば自暴自棄の様な感じでシグナムは主の願いに応えた。

「にゃ、にゃあ・・・・にゃー」
「はううっ!か、可愛いでー!シグナム!」
「・・・・・・にゃー」

その日一晩猫の鳴き声と少女の嬌声が響き続けた。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっちまった(爆)
ひぃぃっ!!さ、刺さないで!
シグナムFANの皆さんっ!ごめんなさいっ!
マジごめんなさいっ!反省しています!だから許してっ!プリーズっ!
・・・・・・・でもねやっぱりある種の達成感も感じてるんですよっ(もうコイツはダメだ!!)
こんなんですが楽しんで頂ければ幸いです。
最後になりましたが先日WEB拍手でこのネタを送ってくれた方。勝手に使ってしまい申し訳ありません。
そしてコンさん。設定的に今回のコンさんのシグナムSSSの設定を使わせて頂きました。
事後報告ですいませんが勝手に使ってしまい申し訳ありません。では!






”ウサミミモーーードッ!〜ウサギさんは寂しいと死んじゃうっていうのはガセビアじゃなくて本当なんだよ〜”


「ふうっ・・・・こんなものか」

今日一日の勤務を終えクロノ・ハラオウンは伸びをした。

「さて、帰るとするか」

そういえば今日は久しぶりにフェイトと二人きりだなと思いつつ海鳴にある自宅へと向かった。



「ただいま」

クロノはそう言いながらフェイトがいるであろうリビングへ向かった。

「ただいま。いるのかフェイト?」

そしてリビングのドアを開け・・・・・

「あ、お、おかえりクロノ」

バタンッ
とドアを閉めた。

「・・・・・・・・なんだ今のは?」

今リビングにいたのはフェイトだ。それは間違いない。
間違いないのだが・・・・・・

「・・・・・・・フェイト?」

確認の為もう一度ドアを開け中を見る。
そこには・・・・

「ううっ、うううっ・・・」

目じりに涙を溜め震えているフェイトの姿があった。

「フェイトっ!?」
「うくっ、クロノが・・・・・クロノが無視した・・・・」
「え、ああっ!?すまない!フェイト!そんなつもりでやったんじゃ・・・」

その後フェイトを宥めるのに十分程かかった。



「で、フェイト・・・・その格好は一体・・・・・?」

なんとかフェイトを宥め、落ち着いてきた所でクロノは改めてフェイトに疑問を投げかけた。

「え・・・・と・・この格好?」
「ああ、その格好」

フェイトは自分の体を見下ろし首を傾げる。
そんな彼女の今の格好はというと・・・・胸元までしかないボディラインがきっちりでる黒いスーツ、足全体を覆う黒いスットキング、白い手袋に首に巻かれているリボン、そして頭の上でピコピコと揺れるウサギの耳。
所謂バニーガールの格好をフェイトはしていた。

「なんだってそんな格好をしているんだ?」
「えっと、これはしの・・・・ううん!な、なんでもないよっ!」
「今、誰かの名前を言いかけなかったか?」
「なんでもないってば!・・・・そ、それよりもっ・・・・!」

どうやら追求してはいけない事みたいだった。
クロノは若干腑に落ちないながらもフェイトの次に言葉を待った。

「・・・その、どうかな・・・・この格好・・・」
「え?」
「・・・・・似合ってる?」

そう上目遣いで聞いてきた。
クロノはまともに答えに躊躇った。
まだ少女の域を出ないフェイトにははっきり言ってしまえば早過ぎる。マセた感じだと言ってもいい。

「・・・・・・・・・・・・・」

だがしかし、逆にそのアンバランスさが何処か妙な雰囲気を醸し出しているのも事実であり、なにより自らも好意を持つ少女にそんな風に言われれば答える言葉など一つしかなかった。

「ああ、似合ってる。・・・すごく可愛いよフェイト」
「ホントっ!?」

クロノの言葉に頬を赤くさせながらも顔を緩ませるフェイト。
そんなフェイトに内心苦笑しながらもう一度言ってあげる。

「ホントだよ。可愛いよフェイト」
「はぅぅ〜〜」

だらしないくらいに表情がフニャフニャになるフェイト。
そこでクロノはあることに気付いた。

「ところでフェイト、さっきから胸元を押さえているんだが・・・どうかしたのか?」
「ふぇっ!!?」

そうクロノが帰ってきてから今までずっとフェイトは自分の胸元を両手で押さえていた。

「あぅぅ・・・これは・・・その・・・ね・・」
「ああ・・・・・」
「あの・・・ね、この服・・・・む、胸の所が大き過ぎて・・・その、押さえてないとは、はだけちゃうの・・・・」
「なぁっ・・・!?」

その言葉に唖然とし、思わずフェイトの胸元を見つめてしまうクロノ。

「あう・・・あ、あんまり見ないで・・・クロノ」

真っ赤になって俯き加減で懇願してくるフェイト。
そんなフェイトを見ているとクロノの中でムクムクと悪戯心が芽生えてきた。

「・・・・・・・ふうん、じゃあ今のフェイトは文字通り手がでないって事だね」
「ク、クロノ?」

フェイトの声を無視してクロノはフェイトの後ろに廻りこむ。
そしてうなじから背中にかけてツゥーっと指でなぞった。

「ひぅぅっっ!!」
「ホントに可愛いなフェイトは・・・・んん」

声を上げるフェイトにも構わず今度は後ろから抱きつき首筋にキスをし舌を這わせる。

「はぅぅっ・・・あっ・・ふぅんっ・・・!」
「んん・・・・・・・はむ・・」

更にそこから口を登らせていき耳たぶを甘噛みした。

「ひゃぅぅぅっっっーーーー!!」

途端フェイトが大きく声をあげペタンと座り込む。

「へぇ・・・ウサギさんらしくフェイトは耳が弱いんだね」

そう言いながらも更に耳へと舌を伸ばす。

「ひぅっ・・・・く、くろのぉ・・・お・・・お願い・・・や、やめてぇ・・・・」
「ほらフェイト・・・ちゃんと手で押さえないとはだけるぞ?」

フェイトは息も絶え絶えだったがクロノの言葉に慌てて外れかけていた胸元を押さえた。

「うぅ・・・いぢわるぅ・・・・クロノのいぢわるっ!」

首をいやいやと振り回し叫ぶフェイト。
そんなフェイトの姿を見て流石にやりすぎたかなとクロノは思った。

「ふむ・・・そうだな、確かに悪ノリしすぎたな・・・」
「ふぇ・・・・・クロノ?」

フェイトを後ろから優しく抱きしめ耳元で囁く様に言う。

「フェイトがあんまり可愛いからついやりすぎてしまった。すまない・・・・・嫌だったか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「フェイト?」
「・・・・・・じゃ・・・・・・・い・・・よ・・・」
「え?」
「・・・・・・・・・・・嫌・・・・じゃ・・・ない・・・よ・・」

搾り出すような声、しかし振り返ってきたフェイトの顔は確かに微笑んでいた。

「嫌じゃ・・・ないよ・・・だって、クロノと一緒だもん」
「フェイト・・・・・」
「クロノと一緒だから・・・どんなことでも嬉しいんだ・・・」

その言葉にギュッとフェイトを抱きしめるクロノ。

「それに・・・・ね・・・」
「ん?」
「それに・・・今の私はウサギさんだから・・・構ってくれないと寂しくてしんじゃうんだよ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「わたし・・・寂しいとしんじゃうんだよ・・・・・クロノ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・そうか」
「っん、んんっ・・・」

そして肩越しにキスを交わすクロノとフェイト。

ちゅる・・・・くちゅ・・・・・ちゅく・・・・

「・・・・・っはぁっ・・・くろのぉ・・・」

数十秒程のキスのあとお互いに顔を離す二人。
そんな二人の唇と唇の間には透明な糸が引いていた。

「僕も死なれるととても困るからね・・・・今日はずっと寂しがり屋のウサギさんを可愛がるとしよう・・・」
「うん・・・・・いっぱい可愛がって・・くろの・・・・っんんっ・・!」

そしてお互いに抱き合い再びキスをするクロノとフェイト。
すでに胸元がはだけて露わになっているのをフェイトは気に留めなかった。

二人の夜はまだまだ続きそうだった。




 ふ、ふはははははははは!!ま!さ!に!大!暴!走!(ドドーーン!)
だって、だって、コンさんがあんなエロイ話書くから!
ウサミミフェイトを書いてなんて言うから!
・・・・・・・・・・・・・・まぁ、つまり全ての元凶はコンさんだぞっと(最悪だコイツ!)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ごめん凄くノリノリで書いてました私(汗)
もうね、マジで一回私は地獄に堕ちといた方がいいんじゃないだろうかorz






”キツネミミモーーードッ!〜それはきっと何処かの世界からの悪戯心なの〜”



「ふゃぁ〜〜・・・・」

高町なのはは可愛い欠伸を一つし目を覚ました。

「う〜〜・・・・・・・・・・・・よしっ!」

しばらくまどろんでいたなのはだったが気合一発、今日も全力全開でがんばろうと声をあげる。
そしてそのまま最近自分の部屋に備え付けた姿見の前に立ち・・・・・・

「え?・・・・・・・・・・・・えぇぇぇーーーーーーーーーー!?!?!?!?」

朝ののっけから全力全開の大声をあげた。



 時空管理局無限書庫。
ユーノ・スクライアは今日も朝からここで資料検索の真っ最中だった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

彼の周りに並べられた本のページが一斉にめくられていく。
その年では感嘆に値する程の集中力でユーノはその作業を進めていた。

「・・・・・・・・・・・・・・・ふぅっ、終わりっと・・・・えっと次は・・・」

それまでやっていた作業を終わらせ次の作業に移ろうとする、とその時

「ーーーーーーノくーーーーーーーんっ!!」
「・・・・・え?」

どこからか声が聞こえてきた。
そして声のする方向へ振り返ると・・・・

「ユゥーーーーーーノーーーーーーくーーーーーんっ!!」

ドゴォオーーーーーーーーーー!!!

「ごふはぁっ!!」

もの凄い勢いで飛んできたなのはの体当たりをモロに食らった。

「ユーノ君!大変!大変なのっ!」
「ちょっ・・・なの、は落ちつ・・・ゲホッゴホッ・・・なのは、落ち着いて!」

半ばパニックになってユーノにしがみ付いてくるなのはをむせながらもなんとか宥める。

「なのは!落ち着いて・・・・・・はい、深呼吸・・・」
「う、うん・・・・・・・スーーハーー・・・・」
「落ち着いた?」
「・・・・・・うん」

どうやら落ち着いたらしいなのはに安堵しつつ彼女に問いかけた。

「一体どうしたのなのは?なのはがあんなに慌てて・・・・何かあったの?」
「え、あ、いや何かあったといいますか・・・・私にもなにがなんだかわからないんだけど・・・」
「・・・・・・・・・?」

要領を得ないなのはの返答に困惑するユーノ。
そこでユーノはあることに気付いた。

「なのはどうしたの、その帽子は・・・・?」

なのはは少し大きめの白い帽子を被っていた。
今までを振り返ってみるがなのはが帽子を被っていたという記憶はユーノには無かった。

「えと・・・これはね、その、これが原因というか・・・・」
「・・・・・・・・?」
「・・・・・・・うん、やっぱり実際見て貰った方が早いよね」

そう言って帽子を取るなのは。そこには・・・・

「なのは・・・・それは・・・・・・?」
「うん・・・耳・・・・・多分キツネさんの・・・」

なのはの頭に耳が生えていた。
フサフサの眩しいばかりの黄金色をした耳が二つピョコンといった感じで存在していた。

「えと、被り物とかじゃなくて・・・?」
「うん・・・本物・・・ちゃんと感覚もあるよ」

ピョコピョコと耳を動かしてみせるなのは。

「さ、触っても?」
「う、うん・・・どうぞ・・・」

了承を得たユーノはなのはの耳に手を伸ばす。
直に手で触れて改めてわかったがこの耳は本当になのはの頭から生えているようだった。
更にそれを撫でたりかるく引っ張てみたりする。
そうこうして耳をいじくっているとなのはが妙にそわそわしているのに気付いた。

「どうしたのなのは?」
「なんか・・・その凄くくすぐったくて・・・」
「ああ!ご、ごめん!」

慌てて手を引っ込めるユーノ。

「それでどうしてこんな事になっちゃったの?」
「わからないの、今朝起きたらその時にはもう生えてて・・・」
「他の人には見せたの?」
「うん、お家の皆には見られちゃった」
「どんな反応だった?」
「皆して可愛いってはしゃいでたよ・・・・・お父さんなんてビデオカメラまで持ち出してくるし・・・」
「あ、あははは・・・・・」

なんというかその情景が容易に想像出来てしまうユーノだった。

「他には?」
「さっきシャマルさんに診てもらったんだけど結局わからないって・・・」
「そうなんだ・・・」

現在医療班に従事しているシャマルにもわからないとなると病気やその類ではないのかと考える。

「それで僕の所に?」
「うん、ユーノくんなら無限書庫でお仕事してるから何かわかるんじゃないかなと思って」
「そうは言ってもね・・・・」

はっきり言って事例が無さ過ぎることなのでどうにも自信が無かった。が・・・・

「お願い!もうユーノ君だけが頼りなのっ!」

という感じでお願いしてくるなのはを放っておけるはずがなかった。

「わかったよ、なのは。僕にどこまで出来るかわからないけど一緒に頑張ろう」
「うん!ありがとう!ユーノ君!」
「それでなのはに聞きたいんだけど最近何か変わった事は無かった?こう、任務中とか訓練の時に」
「任務・・・・・・・・・あ!」

何かに思い当たったのかなのはが大きな声をあげた。

「何か思い出したの?」
「うん。少し前にねロストロギア関連の任務があったの」
「ロストロギア?」

という事はこのなのはの変容はロストロギアの影響ということだろうか。
ユーノの中に言い知れぬ不安が現れ始めた。

「ロストロギア自体の危険性は殆ど無くてその任務もすぐに終わったんだけど・・・」
「けど?」
「確保する時に触ったらね急に光ったの・・・・その後何も無かったからそのまま
だったんだけど・・・」
「そのロストロギアの情報少しでもわかる!?」
「う、うん・・・多分情報課のデータベースに記録されてるんじゃないかな?」
「わかった。じゃあ今から情報課に問い合わせてその情報を貰ってそれを元に無限書庫でそれに該当するものがないか調べてみるよ」
「う、うん。じゃあ私情報課に行ってデータを貰ってくるねっ!」
「わかったよ。それじゃ僕はいつでも調べられる様に用意してるから」
「うんっ!」


その後なのはが持ってきたデータを使い検索魔法を使ってみたところ思いのほかあっ
さりとそのロストロギアに関する資料が見つかった。


「それでね、なのはがその時確保したロストロギアの名称は『パラレル・コネクト』っていうものなんだ」
「パラレル・コネクト?」
「簡単に言うとこれは使用者の前世もしくはパラレルワールドにいるもう一人の自分に深く影響しているものをこっちの世界の自分に反映させるものなんだ」
「ふーーん、えとそれってつまり・・・」
「何処かの世界のなのはが狐と深い関わりがあったからこっちのなのはに狐の耳が生えたんだろね」
「それで、ちゃんと元に戻るの・・・・・?」
「うん、効力はそんな強いものじゃないからしばらくしたら治るとは書いてあるよ」
「はふぅ〜〜、良かったぁ・・・」

ユーノの説明に心底安心した様に息をつくなのは。

「あはは・・・・でもちょっと残念かな?狐耳を生やしてるなのは可愛いのに」
「もうっ!ユーノ君人事だと思ってぇ!」

むぅーと膨れながら手を振り上げるなのは。

「あはははは。ごめんごめん・・・・・・・でももし戻らなかった時は・・・」
「戻らなかった時は・・・?」
「僕も頭にフェレットの耳をつけるよ」
「ふぇっ?そんな事出来るの?」
「多分、変身魔法の応用で」
「わあぁぁ・・・」

その言葉に顔を輝かせるなのは。

「それ見たい!すっごく見たいよっ!今度やって見せてよユーノ君!きっと可愛いよっ!」

頭に生えた耳をピョコピョコさせながらはしゃいでいる。

「え?ちょっと待ってよ!それはなのはが元に戻らなかった場合の事であって!」
「やだ〜、見たいよ!というか絶対見せて貰うからねっ!」
「なのは〜〜・・・・・」

その日なのはが帰るまで二人は楽しくじゃれあっていた。

ちなみになのはに生えた狐の耳は翌日目を覚ますと消えていたという。



そこはなのはやユーノがいる世界とは極めて近く、限りなく遠い世界。


「くぅ〜〜ん」
「あ、くーちゃん起きた?」

”なのは”が横で眠っていた子狐に話しかける。
ボンッ!
すると子狐が音をたてて煙に包まれる。
そして中から頭に狐耳を生やした女の子が現れた。

「・・・あのね・・・・夢・・・見た・・・」
「夢?」
「うん・・・・」
「どんな夢見てたのくーちゃん?」
「・・・なのはの・・・夢・・・」
「私の?」
「・・・・うん・・・・夢の中のなのは・・・・凄く・・・楽しそうだった・・・・」
「そうなんだ・・・・なんか嬉しいな、くーちゃんが夢の中でも私を見てくれるのって」

そう言って”なのは”は少女の頭を優しく撫でる。

「うん、くーちゃんも起きたことだしちょっとお散歩しにいこうか?」
「うん・・・」
「よーーし、それじゃあくーちゃん・・・・ライド・オーーーーーン!」

”なのは”がそう言うと少女は子狐の姿に戻り”なのは”の背負うリュックに設けてある自分の指定位置に飛び乗った。

「では、しゅっぱーーーーつ♪」
「くぅ〜〜ん」

そして”なのは”と子狐は元気良く外へと駆け出していった。



 どうも!今回は黒色槍騎兵さんとsianさん、両名のご要望でなのはのキツネミミを書いてみました!
先日送ったヤツがはっちゃけすぎていたので今回は少し真面目路線に走ってみました。
少なくとも本人は真面目のつもりだっ!(爆)
ちなみに作中に出てきたロストロギアに関しては完璧な捏造ですのでツッコミは勘弁っ!
それでは楽しんでくれれば幸いです。では!






"リスミミモーーードッ!〜はやてと(主に)リインの大作戦!〜"



その日クロノははやてと共に訓練室を訪れていた。

はやてからユニゾン型デバイスであるリインフォースUの調子を見るために模擬戦を頼まれたのである。


「では早速始めようか」

「早っ!前フリとかは無しっ!?」

「なんだか"NEW"と言う人が君は書きにくいとかなんとかのたまってた影響じゃないのか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・後でラグナロクや(ぼそっ)」

「何か言ったか?」

「ううん、なんでもあらへんよっ!・・・・・ほな始めよか」


その瞬間二人の身体が光に包まれバリアジャケットが生成される。

それと同時にクロノの手には氷結の杖デュランダルが、はやてには剣十字の杖シュベルトクロイツと蒼天の書が握られていた。


「よーーしっ、ほな行くでー・・・・・・・・・・クロノ君?」


気合を入れてクロノを見据えたはやてだったが目の前のクロノの様子がおかしい事に気付いた。


「・・・・・・・・・・・・・・」

「ど、どうしたんクロノ君!?」


なんだかクロノは怪訝な表情をしていた。いや怪訝というよりは呆れというか珍妙なモノを見る様な目というかともかく複雑な表情を張り付かせていた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ちょ、ちょうクロノ君何とか言うてや!」

「・・・・・・・・・・・・・・あー、なんだ・・・・・はやて、そのバリアジャケットは一体何なんだ?」

「ほえ?バリアジャケットがどうかしたん?」


クロノの言葉に自分のバリアジャケットを見回すはやて、だが特に異常無しと判断する。


「どこかおかしいんか?」

「・・・・・・・・・・・はやて、ちょっとこっちに」


クロノは全く気付いていない様子のはやての手を引っ張って鏡面状になっている壁の所に立たせた。

そこにはやての全体像が映し出される。そしてはやては現在の自分の姿を目撃した。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な」

「な?」


なんやのこれぇぇーーーーーーーーー!!


はやての大絶叫が訓練室に木霊した。


「〜〜〜っ、何だ気付いて無かったのか?あまり気にしたふうでも無かったからてっきり君の趣味かと思ったんだが」

「そんなわけあるかいっ!」


余程テンパッているのか裏拳でビシィッ!とツッコミを入れてくるはやて。

それと同時に大きな"尻尾"も動きに合わせて揺れ動いた。


「にしても・・・・それはリスか?」

「何でこんなんがわたしのバリアジャケットについとるんや!?」


クロノの言葉どおり今はやてのバリアジャケットには帽子の部分に茶色で縞模様の小さな耳がピコンといった感じで生えており、背面お尻の少し上の部分に耳と同じ毛色のモコモコとした大きな尻尾がついていた。


「なんでこんな事に・・・・・・・って、ああっ!リインッ!リインやろこんな事したの!」


何か原因に思い当たったらしく自らのパートナーの名を呼ぶはやて。

するとはやての持っていた蒼天の書が淡く輝き一人の女の子が姿を現した。


「えへへー、ばれちゃいましたか。流石はマイスターはやてです。」


にぱーっと無邪気な笑顔を浮べるリイン。彼女こそ蒼天の書の管制デバイスにしてはやての新たなパートナーであるリインフォースUである。

もっとも今はその全長30cmくらいの小さな身体にはやてと同じくリスミミと尻尾をつけていて本当の小動物の様な風情である。


「もうっ!なんでこんな事したんやリイン!」

「それはですね、昨日ヴィータと一緒にTVを見ていたらリスさんが出てきたのですよ。それが凄く可愛くてリインはリスさんになりたくなったのです」

「それで何でわたしもこれを着けなあかんのや?」

「マイスターはやてとリインは一心同体なのです。だからリインがリスになるのならマイスターはやてもリスになるのです」


どっちが主人かわからない事を言ってのけるリイン。

そんなリインにはやては深い溜息をつくしかなかった。


「はぁ・・・・もうええからとりあえずこれ外してやリイン。こんな格好じゃ模擬戦出来へんよ」

「えー、可愛くていいじゃないですかー。このままやりましょうよマイスターはやて」

「そやからこんな格好じゃ気が抜けてまうやろ!・・・・・・・・・・・クロノ君からもどうにか言うたって!」

「ええっ!ぼ、僕か!?」


それまでぽけーっと姉妹喧嘩だか母娘喧嘩だか分からないものを見ていたクロノはいきなり自分に話を振られ答えに詰まった。


「クロノ君もこんな格好じゃあ模擬戦に集中出来へんよねっ!?」

「いや、まぁそれは・・・・」

「クロノッ。クロノはこの格好イヤですか?リインとマイスターはやては可愛くないですか?」

「あー・・・・・そのだな・・・」

「クロノ君っ!」

「クロノッ!」


二人に詰め寄られ進退窮まるクロノ。

そして最終的にクロノが言った言葉は・・・・・


「あー、その可愛いぞ二人とも」




「もー、クロノ君はリインに甘すぎや」


クロノとはやて、そしてリインは本局の食堂に来ていた。

あの後結局模擬戦はお流れ、次の機会にということになった。


「いやしかしだな、あの純真無垢な目で見られるとどうも・・・・ね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「なんだ、はやて?」

「クロノ君てもし子供が・・・・・特に娘が出来たら絶対に親バカになるタイプやね」

「なんだその見解はっ!?」


二人がそう言い合っている間もリインは忙しなく食堂内を動き回っていた。

クロノに可愛いと言われた事が余程嬉しかったのかリスの耳と尻尾を着けたままである。


「リインフォースは・・・・・」

「ん?」

「リインフォースはまだ生まれて間もないんだろう?だから今は見るもの聞くもの全てが珍しく新鮮なんだろう」

「・・・・・・・・・・・」

「そんな中でちゃんと自分で考えてはやての為になにかしようと一生懸命やっているんだろう」

「うん・・・・・それはわかっとるよ。ただ、ちょう悪戯が過ぎるんやけどな」

「ふふっ、違いない」


そう言って笑いあうクロノとはやて。


「まぁ、そういう訳だから今日はリインフォースに免じて・・・・ね」

「うん、そうやね」

「それに・・・・」

「それに?」

「はやての可愛い姿も見れたことだしね」

「なぁっ・・・・!?」


そのクロノの言葉にボンッ!と音をたてるくらいに真っ赤になるはやて。


「ちょっ・・・・なに言うてんのやクロノ君!」

「・・・・・・・・・・・・ター・・・・」

「いや、事実を言ったまでだが」

「・・・・・・・・・・・・スターはやて・・・」

「やからいきなりそんな事い・・・ってリイン?」


何処からかリインの声が聞こえて辺りを見回すはやて。


「・・・・・・・・っ!はやてあそこだっ!」


クロノが何かに気付き指をさす。

その先にはやてが見たものは・・・・・


「えう〜〜助けてくださいマイスターはやて〜」


なにをどうやったらそうなったかはわからないが自販機の取り出し口にいい感じではまってジタバタともがいているリインの姿だった。


「ちょっ!リインッ!なにしてんの!?」

「えう〜〜」


慌ててリインの元へ駆け寄るはやて。

クロノはそんな微笑ましい二人の姿をただ笑って見ていた。





ズドガアァァーーーーンン!!(ラグナロク直撃)

ごぶふぉっあっ!!ほ、本気で撃ちやがったあの娘っ!ちゃんと書いたじゃんっ!

というわけでミミモードのはやて編です。・・・・・・・・・・リイン編かもしれないけど(爆)とりあえずはこのミミシリーズは今回で打ち止めです。では!





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