ストライカーズ小ネタ・4



・こういうのはたいがいしょうもないことが理由。

スバル「わーい。模擬戦また勝ったー」
ティアナ「つーか、アルトアイゼンって卑怯だわ。あの弾幕どうやって抜けろっていうのよ」
スバル「えへへー。でも移動しながらだと撃てないけどね」
ティアナ「移動後攻撃ありだったら手に負えないわよ!」
フリード「む。スバル、テイアナ。よいところに(CV若本)」
スバル「あ、フリード」
ティアナ「どうしたの」
フリード「いや実は(CV若本)」
キャロ「エリオくんの分からず屋!」
エリオ「キャロの頑固者!」
スバル「うわ、珍しい。エリオくんとキャロちゃんが喧嘩してる」
ティアナ「のんきに解説してるんじゃないわよ。ねえ、二人とも。どうしたのよ?」
エリオ「あ、スバルさんにティアナさん」
キャロ「聞いて下さい! エリオくん、怪我してるのに私を守るために余計に怪我して。そんな無茶しないでも私は大丈夫って言ったんです! そしたら………」
エリオ「何言ってるんだよ! キャロは女の子なんだから、僕が守ってあげなくちゃいけないだろ?」
キャロ「フリードがいるから大丈夫だもん! 私のことなんかより、エリオくんの身体のほうが大事だよ!」
エリオ「僕は大丈夫だよ。でもキャロは弱いじゃないか!」
キャロ「弱くないもん!」
フリード「………と、このように小一時間ほど意見が平行線をたどっているのだ(CV若本)」
スバル「…………」
ティアナ「………ごちそうさま、っていうべきかしらね?」

 まあ、こんな感じ。



・とりあえず経験者に聞くべきだ

ティアナ「と、言うわけで、八神部隊長のところへ行きましょう」
フリード「よかったのだろうか、二人を放置してしまって(CV若本)」
スバル「んー。たぶん大丈夫じゃない? そのうち喧嘩に飽きるだろうし」


はやて「で、私の執務室にわざわざ来たと」
ティアナ「はい。八神部隊長なら、私たちより経験豊富でしょうし」
はやて「んっふっふっふ。経験豊富? 何言うてんの?」
スバル「え? 違うんですか?」
はやて「豊富ッちゅーか、もうおなかいっぱいやねーん!(ガターン!)」
フリード「ぬおぉぉぉぉ!? いきなり執務机をひっくり返さんでくれ!(CV若本)」
はやて「あ!? ご、ごめんな。つい興奮してしもうて(ガタガタッ)」
スバル「つい、で五十キロ近いスチールの執務机をひっくり返すんですか………?」
ティアナ「しかも空中一回転したわよ、あきらかに」
はやて「と、とにかく! そういうのは放っておくしかないんよ。時間が解決してくれる、っちゅーとあれやけど、放っておいても元の鞘に収まるもんやし」
ティアナ「はあ」
はやて「むしろ余計に手ぇ加えてこじれさせてまうほうが怖いよ。昔はよう訓練室が壊れてなぁ(遠い目)」
スバル「そ、そうなんですか………?」
はやて「まあ、私からのアドバイスは静観やね」
フリード「むぅ(CV若本)」
ティアナ「とりあえず、ありがとうございました」

 これがCase1。



・そしてCase2

スバル「はやてさんはああいってたけど………」
ティアナ「とは言ってもあのままはまずいでしょ。次はハラオウン執務官に会いましょう」
フリード「おお。都合が良過ぎる気がせんでもないが、向こうから執務官殿が歩いてこられるぞ(CV若本)」
フェイト「どうしたの? みんなそろって」
ティアナ「はい。実は、エリオとキャロについてご相談が」
フェイト「エリオ〜、キャロ〜!」
スバル「うわっ!? いきなり顔を覆って泣き出した!?」
フリード「どうしたのだ、執務官殿! 気を確かに持つのだ!(CV若本)」
フェイト「ぐすっぐすっ」
ティアナ「で、何があったんです?」
フェイト「(ぐす)あのね(ヒック)さっきね(ぐすっ)エリオとキャロを見かけてね(ぐすっ)声をかけたんだけどね(ヒック)「フェイトさんには関係ありません」ってね(ぐすっ)声をそろえて言われたの(チーン!)」
スバル「うわぁ………」
ティアナ「………で、執務官はその場から離れてきたと?」
フェイト「だってだってぇ! エリオもキャロもすっごく怖い顔でこっちを睨んで、少しも私のことなんか見てくれなくてぇ!」
スバル「ちょ、話を聞いてるのはティアなのに、何で私にすがりつくんです!?」
フリード「重症であるな(CV若本)」
フェイト「私、親として失格なのかな………」
スバル「え!? いやそんなことないですよ! フェイトさん、二人にすごくなつかれてますし、えーと、その〜………」
ティアナ「………だめね、執務官は」
フリード「うむ。これでは冷静な判断は出来まい(CV若本)」
スバル「ティアもフリードも見てないで助けて〜!」
フェイト「うわーん! エリオ、キャロ〜!」

 フェイトさんの親バカキャラってこんな感じだろうか?



・その頃

キャロ「エリオくんのバカ………。私を心配してくれるのは嬉しいけど、でも、怪我してまで守って欲しくないよ………」
ユーノ「っと!」
キャロ「あ! ご、ごめんさい!」
ユーノ「いや、気にしないでいいよ。………何かあったの?」
キャロ「え?」
ユーノ「なんだかつらそうな顔してるからさ」
キャロ「………聞いてもらえますか?」


ユーノ「なるほど………」
キャロ「エリオくんの気持ち、すごく嬉しいんです。でも、そのせいでエリオくんが怪我をするのはすごくつらいんです」
ユーノ「うん、そうだね。でも、エリオの気持ちも僕はわかるかな」
キャロ「え?」
ユーノ「大切なもの、守りたいものはそれこそ身体を張ってでも守りたいものなんだ。そのせいで怪我をしても痛くない。ううん、怪我はむしろ守った証みたいに思えるんだ」
キャロ「でも!」
ユーノ「うん。怪我には違いないね。………これは昔の話になるけど、なのはは一度生死を彷徨うほどの大怪我を負ったことがあるんだ」
キャロ「なのはさんが!?」
ユーノ「うん。魔法で治療しても、目を覚ますのに一週間ぐらいかかっちゃって。それで、起きたときの第一声はなんだったと思う?」
キャロ「えっと、おはよう、ですか?」
ユーノ「はずれ。正解は“ヴィータちゃんは無事?”なんだ。その時の怪我は、ヴィータをかばったものらしくて」
キャロ「そうだったんですか………」
ユーノ「その時の僕も、キャロと似たようなことを言ったよ。そしたら、なのはは“身体が勝手に動いちゃって”って………」
キャロ「………」
ユーノ「たぶん、エリオも同じなんじゃないかな。キャロが危なくなったら“身体が勝手に動く”んだよ」
キャロ「勝手に………」
ユーノ「それを許す許さないはキャロの………」
キャロ「………。私、エリオくんに会ってきます」
ユーノ「うん」
キャロ「お話聞いてくれて、ありがとうございました。それじゃあ!(タッタッタッ………)」
ユーノ「………うまく話せた、のかな?」

 キャロ、行動開始。



・そして

なのは「もちろん、大切な人を守りたい気持ちはわかるけど、それでその人に悲しい思いをさせることもちゃんと理解しなくちゃ」
エリオ「………」
なのは「今度からキャロちゃんに悲しい思いをさせないためには、どうしたらいいと思う?」
エリオ「………今より、もっと強くなる………?」
なのは「はずれ。正解は(チラリ)」
エリオ「正解は………?」
なのは「まずは、二人で話し合うこと♪」
エリオ「えっ?」
キャロ「エリオくん!」
エリオ「キャロ………」
なのは「じゃあがんばってね(ポン)」
エリオ「あ………」
キャロ「………」
エリオ「………あ、あのさ、キャ」

 ポムッ。

キャロ「(ギュッ………)」
エリオ「きゃ、キャロッ!?」
キャロ「ごめんね。今、顔見られたくないの」
エリオ「え?」
キャロ「エリオくん。私、エリオくんが守ってくれるのがすごく嬉しいんだ」
エリオ「………」
キャロ「でも、エリオくんが怪我をするの、同じくらいつらいの」
エリオ「………うん」
キャロ「今度エリオくんが私を守るために怪我したら、私泣いちゃうかも」
エリオ「………キャロには泣かれたくない、かな(ギュッ)」
キャロ「っ! ………うん。私も泣きたくないな」
エリオ「じゃあ、どうしようか?」
キャロ「………二人で一緒にがんばる、じゃダメかな………?」
エリオ「二人で?」
キャロ「うん。二人で」
エリオ「………そうしよっか」
キャロ「………うん」


ティアナ「………何かしらこの釈然としない気持ちは?」
スバル「よかった〜。二人とも仲直りできたんだね」
フリード「うむ(CV若本)」
ティアナ「二人……いや、一人と一匹もそんな簡単に納得しない! 何よこの展開は! 私ら賑やかしか!?」
はやて「そうやねん。私らまるっきり賑やかしやねん」
スバル「うわっ! いつから!?」
ティアナ「はやてさん………。私、はやてさんの気持ちがよくわかりました………」
はやて「うふふふふふ。嬉しいわぁ、わかってくれて………」
ティアはや「「うふふふふふふふふふふふふふふふふ」」
スバル「ティアが壊れたー!?」
フリード「今度はこちらか!?(CV若本)」

 そんなオチ。





はい、リリカルなのはT・O・Kー。今回はエリキャロ風味でお送りします。

スバル「ぶっちゃけ、もう小ネタじゃなくてよくない?」

なんの。本編が始まるまで小ネタで通す! でないとフリードがしゃべらん。

スバル「そんな理由!?」

それではー。





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